ロードバイクでパンクしない走り方
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しょっちゅうロードバイクに乗っていてパンクしてしまうという人がいる。品質が良い、劣化・摩耗していないタイヤ&チューブを使う、適正空気圧をライド前に入れる。そうした当然のことをちゃんとやっていてもだ。そういう人は、”パンクしやすい走り方”を常日頃からやってしまっているかもしれない。今回は、おなじみプロアスリート&コーチの小笠原崇裕さんに、ロードバイクでパンクしない走り方をレクチャーしてもらおう。
※実際の交通規制に従って、安全を最優先して走行してください。
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パンクの原因は主に2つ
品質が良く劣化・摩耗していないタイヤ&チューブを使い、ライド前に適正空気圧を入れる。それらの当然やるべき条件をクリアしていてもパンクしてしまう原因は何なのだろうか。
「その原因は主に2つあります。一つは、小さなとがった石・釘・針などを踏んでしまい、微細な穴を開けてしまうパターンです。もう一つは、段差や障害物、グレーチングなどでうまく抜重できず、リム打ちパンクしてしまうパターンです。前者は運によるところもありますが、走り方次第で確率をかなり減らすことができます。後者はまさにテクニック一つで防止できるものです」
と小笠原さん。それぞれについて、詳しく見ていこう。
道路の端に寄りすぎないこと
まず、一つ目の小さな石や釘を踏んで穴を開けてしまうパターンだ。道路の構造上、端には小さな石やゴミ、ガラス片、釘や針など、タイヤに刺さりやすいものがたまりやすい。ここを走ると、当然ながらパンクのリスクが高まる。
したがって、ポイントは道路の端に寄りすぎないことだ。「交通状況にもよりますが、できれば白線より少し車道寄りか白線の真上がいいでしょう。路側帯が広ければ、交通量の多いときは白線よりやや左側が無難です。
小さな石や釘・針などは、走行中プロでも瞬時に目視して判断し、避けるのは至難の業です。ですから、最初からそうしたものを踏まないよう、走行レーンを工夫する心掛けが大事なんです」と小笠原さん。
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段差や障害物では”抜重”しよう
次に、二つ目の段差や障害物でのリム打ちパンクを防ぐ方法だ。
「ロードバイクで走っていれば、ちょっとした段差や大きな石などの障害物に当たることがあります。このとき、きちんと”抜重”というテクニックを使わないと、いわゆるリム打ちパンクをする危険性が高まってしまいます。
抜重の仕方は簡単です。段差や障害物に差し掛かったとき、ジャンプしなくていいので、ちょっとだけ自分の体を浮かせてあげるだけです。体重計に乗ったとき、足をつけたままでもほんのちょっぴりジャンプするそぶりを見せると、重量が一瞬低く表示されます。それと同じ原理です」。
「段差や障害物をタイヤが乗り越えようとするとき、下の写真のように、抜重しないとタイヤが角にめり込みやすくなり、思いっきりぶつかってしまうのです。
抜重するとそれが和らぎ、段差や障害物の上をポンと弾んで乗り越えていってくれます」。
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きちんと走れていれば”運の悪いパンク”以外しなくなる
「以上のことを守っていれば、基本的にはリム打ちパンクはゼロになり、目視して避けられない小さな石・釘・針を踏んでしまう、本当に運の悪いパンク以外しなくなるはずです。年間ゼロか、あっても数えるほどになるでしょう。そういう私自身も、ロードバイクでは年間でリム打ちはゼロで、こうした運の悪いパンクを多くても年間5回くらいしかしません」。
ぜひ参考にし、年間パンクゼロを目指してみてほしい。
ADVISER
マルチアスリート&プロコーチ
小笠原崇裕さん
U23 全日本MTB選手権(CX)優勝、エクステラ日本チャンピオンに輝くなど、輝かしい実績を持つマルチアスリート。現在はJCFナショナルコーチを務めるなど、プロコーチとしても活躍している。
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