ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第11ステージで地元バスクのイトゥリアがプロ初優勝
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スペインで開催中の第74回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、2019年9月4日にフランス南西部のサン・パレからスペインに戻り、バスク地方のウルダクス・ダンチャリネアでゴールする180kmの第11ステージを競い、バスク出身のミケル・イトゥリア(エウスカディバスクカントリー・ムリアス)が独走で逃げ切り、プロ初優勝となるグランツール初優勝を果たした。
区間2位はスペインのヨナタン・ラストラ(カハルラル・セグロスRGA)、3位は米国のローソン・クラドック(EFエデュケーションファースト)だった。
メイン集団は18分35秒遅れでゴールしたが、この日の逃げには総合順位を脅かす選手はなく、スロベニアのプリモシュ・ログリッチェ(チームユンボ・ビスマ)が総合リーダージャージのラ・ロハを守った。
バスクのUCIプロコンチに所属するバスク出身の選手がバスクゴール区間で逃げ切った
第11ステージは166選手が出走。スタートからアタックが始まり、9kmで11人の選手が逃げ出した。そこに3選手が合流し、28km地点で逃げは14人に膨らんだ。この逃げには山岳賞ジャージを着たアンヘル・マドラソ(ブルゴス・BH)も加わっていた。
77.2kmに設定されていたカテゴリー3の丘はマドラソが先頭で通過。チームユンボ・ビスマがコントロールする集団とのタイム差は74km地点で9分になっていた。14人の逃げ集団は、最も総合が上位の選手でも37分以上遅れていた為、集団はリラックスしていた。
2つ目に越えたカテゴリー2のコル・ディペギ峠で、先頭の逃げからアレクサンダー・アランブル(カハルラル・セグロスRGA)とゴルカ・イサギレ(アスタナプロチーム)がアタックして先行。123.2kmの山頂を2人で通過した。ここに下りでクラドックが追いつき、先頭は3人になった。
しかし、最後のカテゴリー3の丘を通過した後、3人は追走グループに吸収された。残り25kmでイトゥリアが逃げ集団からアタックし、独走を開始した。彼は5km先で後続に30秒差を付けて逃げ続けた。イトゥリアは数10秒のタイム差をキープし、ゴールを目指した。
追走グループはフラム・ルージュの手前で6秒差にまで迫ったが、イトゥリアは辛くも逃げ切った。彼は27歳でのプロ初優勝を、地元バスクにゴールするグランツールのステージで成し遂げた。
今年のブエルタは第5ステージでアンヘル・マドラソ(ブルゴス・BH)、第6ステージでヘスス・エラダ(コフィディス)が区間優勝しており、これで主催者招待枠で参加しているUCIプロコンチネンタルチームの勝ち星は3になった。
■プロ初優勝したイトゥリアのコメント
「ブエルタで勝つこと、しかも家の近くで家族に見守られて勝つのは夢の実現だ。このレースに来る前、参加選手選考の時にチームはボクにどのステージで勝ちたいか尋ね、ボクはこのステージを選んだ。ボクは勝ちに慣れた選手ではない。自分の勝利記録をブエルタで始めるのは夢だ」
■第11ステージ結果[9月4日/サン・パレ(フランス)~ウルダクス・ダンチャリネア/180km]
1. MIKEL ITURRIA SEGUROLA (EUSKADI BASQUE COUNTRY – MURIAS / ESP) 04H 36′ 44”
2. JONATHAN LASTRA MARTINEZ (CAJA RURAL – SEGUROS RGA / ESP) +06”
3. LAWSON CRADDOCK (EF EDUCATION FIRST / USA) +06”
4. DAMIEN HOWSON (MITCHELTON – SCOTT / AUS) +06”
5. FRANÇOIS BIDARD (AG2R LA MONDIALE / FRA) +06”
6. AMANUEL GHEBREIGZABHIER (TEAM DIMENSION DATA / ERI) +09”
7. BENJAMIN THOMAS (GROUPAMA – FDJ / FRA) +12”
8. MATTEO FABBRO (TEAM KATUSHA ALPECIN / ITA) +12”
9. GORKA IZAGIRRE INSAUSTI (ASTANA PRO TEAM / ESP) +12”
10. RÉMI CAVAGNA (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA) +12”
59. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN) +18′ 35”
■第11ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 41H 00’ 48’’
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 52’’
3. MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL) + 02’ 11’’
4. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 03’ 00’’
5. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 03’ 05’’
6. CARL FREDRIK HAGEN (LOTTO SOUDAL / NOR) + 04’ 59’’
7. RAFAL MAJKA (BORA – HANSGROHE / POL) + 05’ 42’’
8. NICOLAS EDET (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA) + 05’ 49’’
9. DYLAN TEUNS (BAHRAIN – MERIDA / BEL) + 06’ 07’’
10. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) + 06’ 25’’
143. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN) + 01H 53’ 32’’
[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
※第11ステージはNAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) が着用
■山岳賞 : ANGEL MADRAZO RUIZ (BURGOS BH / ESP)
■新人賞 : MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM
■敢闘賞 : ALEXANDER ARANBURU DEBA (CAJA RURAL – SEGUROS RGA / ESP)