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●伊豆半島に限らず、半島一周ツーリングには時計回りで走るのがオススメ。なぜなら、海側の車線を走ることになるので景色が存分に楽しめるからだ
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「まずはチャレンジするための体力レベルが100㎞を平均時速25㎞で余力を持って完走できること。標高の高い峠はないのですが、意外とレベルは高いです。大きな丘越えが連続するのでトータルの標高差は峠を3~4つ越えるくらいのレベルがあります。そのぶん得られる達成感は大きいです。また、走る時間については、可能な限り早朝にスタートすることをおすすめします。なぜなら夕方以降、日が暮れる前くらいの時間帯は体力が落ち、視界が十分でなく、疲れで注意力が落ちているからです。後半1時間のペースアップより1時間早いスタートのほうがいいことを肝に銘じてください」。また、後半の疲労対策について、オススメはクエン酸! 長距離のライド後半では甘いものを食べても疲れが回復しない、クエン酸など疲労低減効果を持つサプリメントが効果を挙げるのだそうだ。最後に食事についても伊豆ならではのアドバイス。「お昼はせっかく伊豆に来ているのだし、地元の海の幸を使った定食がいいと思います。栄養バランスもいいし、楽しみにもなりますよ」。

●西伊豆では河口のある湾にしか集落がないので、休憩や補給などの地点の距離が離れている。休憩したいと思ったら迷わず休んだほうがいい


●最後に現われる唯一の峠、熱海峠。勾配はゆるやかだが、体力的に厳しいなら迷わず三島か沼津へ抜けて輪行して帰ったほうがいい |

●伊豆半島にはトンネルが多いうえに路肩が狭い道が多い。前後ライトは必需品で、もし通行できる旧道があればそちらを選択してもいいという。また体力に余裕があって注意力もあるうちに交通量の多い東側を走り抜けてしまったほうが安全面においてもいい
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(左)鍋谷 治さん
(右)磯部義孝さん
ピコリバイシクル、アトランタ所属。鍋谷さんは30歳のころにBR- 1で走っていた強豪で、ロングライドは練習で長距離を走っていたら得意になった。磯部さんは青森から自宅の大磯まで"無睡ライド"を敢行、91年9月号のサイスポに投稿した経験を持つチャレンジ好き。 |
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鍋谷さんのバイク「クォーク」は、ホビーレーサーとしても有名なビルダー、細山正一氏にロングライド用にオーダーしたスチールバイク。ダンシングを多用するタイプの鍋谷さん、その挙動にはこだわりがある。「少しの違和感でもロングライドは影響が大きいので、自分の走りにマッチしたバイクを作るにはオーダーがいちばんです」とのこと。 |
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●前半までのコースでリタイアの有無を考えるならば下田までにする必要アリ。西伊豆には電車が通っておらず、アクセスが悪いからだ

●石廊崎はぜひ訪れてほしいと磯部さん。達成感が大きいこと、その達成感がその後の頑張りにもつながるからだという |