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トレッドに使用されるゴムの配合設計のこと。グリップや耐久性、ウェット性能などの向上をねらって、シリカやカーボンブラック等を配合させていることが多く、各社のノウハウが現われる部分。シリカを配合すれば低温時やウェットコンディションでのグリップ向上に効果的だと言われているが、コンパウンドにうまく結合させないと意味がない。一概に"シリカコンパウンド"といってもカーボンフレームと同じくその性能はさまざまで、パナレー
サーではシリカをうまく使って低温から高温まで広い温度範囲で安定したグリップを発揮するように設計しているという。カーボンブラックとは一般的なゴムの補強材。だいたいどのタイヤにも入っており、摩耗や切れに対して強くする効果がある。なお、タイヤが黒いのはカーボンブラックの色である。 |
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タイヤの両端にあるビードは、リムと
タイヤを固定する役割を持つ。素材にはアラミド繊維やスチールなどがあるが、ロードバイクのタイヤでは重量を
軽減するためにアラミド繊維を使用しているものが主流。スチールはコストパフォーマンスに優れるが、重く、折り畳めないというデメリットがある。 |
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ケーシングとはタイヤの骨組みとなる繊維層。耐パ
ンク性能や乗り心地を大きく左右する重要な部分だ。空気を入れている器と言えばわかりやすいだろう。
ケーシングの素材にはナイロン、コットン(綿)、セタ(絹)などがあるが、現在の主流はナイロン。ケーシングの糸密度を表わす数値としてTPI(スレッド
パーインチ=1インチあたりの糸数)が挙げられ、この数字が大きいとしなやかさに優れた高性能のタイヤだと言われてきた。確かに、ケーシングにトレッドを乗せただけの単純なつくりではTPIがしなやかさを表わすのだが、現在はタイヤ構造が複雑になっており、TPI値だけでは性能を判断できない。パナレーサーでは目的に応じて数種類を使い分ける。 |
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トレッドとはタイヤと路面が接する部分のことを言い、グリップ力を担うなどタイヤのキモとなる部分である。クルマの場合はトレッドとサイドウォールの役割が完全に分かれるが、自転車タイヤの場合は傾きがあるので役割を完全に分けることはできず、ケーシングと相まって性能を発揮する。トレッドの厚みもモデルによって差がある。それはタイヤの設計思想による違いであり、ぶ厚ければ耐パンク性や耐摩耗性がよくなるが、当然重くなる。 |
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ガラス片などの鋭利なものからインナーチューブを守り、パンクを防ぐ目的で配されるタイヤの補強材。耐パンクベルトともいう。空気入りタイヤはその構造上、パンクというリスクから完全に逃れることはできず、各メーカーは耐パンク性の向上にしのぎを削っている。しかし、現在のテクノロジーではブレーカーにも剛性・グリップなどの複合的な要素が絡んでおり、ブレーカーがタイヤ全体の剛性・ライディングフィールにも影響している。よって耐パンクだけが目的とはなっていないこともあり、耐パンクベルトという言い方は古いものとなりつつあるという。ここも各メーカーの特徴が表われる部分だ。 |
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トレッドの表面に施される模様のことで、グリップ力に影響する。トレッドパターンの代表的な形状にはスリック(パターンなし)、シボ加工、ライン、杉目、ヤスリ目などがあり、使用される状況に応じたデザインが施される。各メーカーの個性が表われる部分。なお、写真のバリアントEVO3PTのトレッドパターンはスリックではなく、あえて細かな凹凸を設けることで新品の段階からナラシの終わった状態の表面を再現しているのだという。 |
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トレッドの断面形状もタイヤ性能を左右するファクターである。各タイヤメーカーは、素材(コンパウンド)技術だけでなく断面形状技術によってもグリップ力を発揮させようと努力しており、ここにもメーカーの個性が出ている。たとえば、写真①のパナレーサー・バリアントEVO3PTは中心がとがった三角形断面をしている。これは直進時には抵抗を少なくし、コーナリング時には最大のグリップを発揮することを意図したもの。これ以上とがらせるとバランスが悪くなるのだという。対して、写真②のような丸型断面にもメリットがあり、直進安定性に優れて安定感がある。よって気軽な走行に適しており、パナレーサーもツアラーなどツーリング向けタイヤで採用している。 |
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