「GRAVEL RIDE RALLY」国内発のグラベルレースシリーズが開幕!参戦レポート

4月21日(日)、静岡県川根本町で「GRAVEL RIDE RALLY」というイベント開催された。本イベントは国内のグラベルシーンでは珍しく、4月、5月、そして10月と3つのステージで続けて開催されるイベント兼レースである。今回は、4月の「川根本町ステージ」に参戦した”筋肉ブロガー”こと松尾遊さんによるレースレポートをお届けする。

グラベルライドラリーの旗

この旗がGRRの目印

 

ラリー区間タイムの合計が一番速いライダーが優勝

このGRAVEL RIDE RALLY(以下、GRR)では、グラベル系レースでは珍しく、区間タイムの合計が速いライダーが優勝するというものだ。

高低図

タイムスケジュール

川根本町ステージは、3つのラリー区間が用意されていた

とりわけ、グラベルでのタイムトライアルレースといったところだろうか。そしてレース当日まで、あえてコース情報をオープンにしないのが、本レースの特徴である。

コースマップ

レース当日、コースマップは紙で渡される

コース情報を当日までオープンにしないのは、地元ライダーがレース前に試走することで、有利になるのを防ぎたいとのことだ。

補給はマグオン4袋

トータル75kmのグラベルライド兼レースにつき、補給は必須。エイドステーションが複数あるということで、固形物はエイドでいただけると予想した。なので、今回はマグオン×4のみ持っていった。

マグオン

水で薄めることで、飲みやすくなる

予めプラチスック容器にジェルを入れておくことで、レース当日に余計なゴミを出さずに済む。また、マグオンというジェルは粘度が高いため、水で薄めておくことをオススメする。粘度が高すぎると、容器からジェルが出てこないため、少量の水で薄めると飲みやすくなる。事前の補給食選びも、勝敗を分けるポイントである。

ヨーレオのグラベルロードで参戦

筆者は、YOELEO(ヨーレオ)・G21というグラベルバイクで参戦した。

松尾さんとG21

ヨーレオ・G21のオリジナルカラー

タイヤはVittoria(ヴィットリア)・MEZCAL(メスカル) 44c TLR。国内のグラベルレースだと、コースレイアウトにもよるが42c~45c前後が、重量と転がりのバランスが良いと考えている。メスカルはブロックパターンとノブの高さが絶妙で、どのレースでも使える万能タイヤなので、常用している。

ラリー区間は全力で走る

川根本町ステージは、3つのラリー区間が用意されていた。コースマップ的には全て上りに見えるが、下り区間も程よくある。そして、上りと下りの複合コースにつき、総合力が試される。

グラベルライドラリー

路面状況も良いので、初心者も安心して参加できる

ラリーは1分起きにスタートするスタイル。間隔を開けて走れるので、ライダー同士の接触もなく、安全なレースだと実感した。イベントへ参加するからには優勝したいので、筆者も全力で走ることにした。本来は盛大な景色・茶畑を本来見つつ走るのだろうが、辛すぎて地面しか見てなかったと記憶している。

グラベルライドラリー

壮大な景色と茶畑を見つつ、全力でラリー区間を楽しんだ

結局、29分後半でゴールした。

パワーのグラフ

NP327Wだったので、5.01倍

エイドステーションでは、川根銘菓の羊羹があった

エイドには、お水はお茶、補給食を無料で提供していた。本イベントは、グラベルイベント兼レースにつき、各エイドで補給しつつ、参加者の方々と談笑した。ラリーだけのガチイベントではないので、純粋にグラベルイベントを楽しむのもアリだと思う。

補給食

ライダーの好みで、補給しよう

全ライダー分の補給食が用意されているので、急いで食べる必要がなかったのはありがたかった。

羊羹

疲れた身体に羊羹は最高だ!

また、川根銘菓の栗茶羊羹は絶品だった。

川根銘菓の栗茶羊羹

川根銘菓の栗茶羊羹

エイドで固形物は十分に摂れることが分かったので、固形物の補給食は不要だと思う。

ラリー2は簡単だったが、最終ラリーはスタート1kmの平均勾配22%の激坂という鬼コース

ラリー区間2は、序盤は平坦だが、後半は下り基調。砂利の下りを時速40km以上で下っていたので、スリリングなコースであった。

ラリー2のスタート直後の様子

ラリー2のスタート直後の様子

下りで踏めない分NPは落ちたが、16分全力でゴールした。

パワーのグラフ

NP278Wなので、4.28倍

最終ラリーは、開始1kmの勾配が22%という、激坂コース。筆者のギヤ比はフロント42t、リア34-11tであったが、ギヤが重すぎた。リヤは42-11tのギヤを用意すべきだったと反省している。結果、序盤の激坂区間で余計に脚を使ってしまい、終盤垂れてしまった。

パワーのグラフ

NP244W、3.75倍だった

総合優勝

冒頭にも説明した通り、3つのラリー区間の合計タイムが速いライダーが優勝。結果的には筆者は優勝することができた。

表彰台

グラベルレースだと、SDA王滝以来の表彰台

CJのトップカテゴリーライダーや、CX上位ライダーも参加者していたので、優勝できたのはうれしかった。当日まで情報解禁されないコースにつき、予めギヤ比やタイヤ選択等、ライダーの技量を試されるイベントだと実感した。

イベント後の抽選会は全員当選するので、必ず参加しよう

イベント後は、抽選会が行われた。

ビールと松尾さん

地元名産品を全員貰える抽選会は神

抽選会の品物は、川根本町の名産品が貰える、しかも全員貰えるという神対応であった。レースの勝ち負けだけではなく、全てのライダーを満足させてくれる運営だったので、非常に楽しかった。

静岡の大自然を走れ、グラベルイベントとレース両方を楽しめるイベント、それがグラベルラリーライドである。グラベル初心者から、ガチライダーまで幅広く楽しめるイベントなので、是非参加して欲しい。次戦は5月26日の大鹿村ステージなので、総合優勝をキープできるように頑張ります!