Vero-city(自転車国際会議)愛媛県で開催決定!
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愛媛県が誘致を目指していたVelo-city(自転車国際会議)の開催が、2027年5月25日(火)〜28日(金)に決定した。
Velo-cityは、自転車政策決定者、実務者、研究者・有識者、愛好家など(1,000〜1,500人規模)が集まり、自転車に関する学術会議として、観光、安全利用、都市計画など様々な議題について議論する自転車国際会議。開催都市内で自転車パレードなどを行い、交流促進も図る。
1980年にドイツのブレーメンで開催されて以来、コペンハーゲン、ブリュッセル、台北など、世界中の都市で開催されてきたVelo-city。愛媛県では2027年の開催を目指し、2024年9月に申請書を提出。開催候補都市(例年3都市程度)に選定され、12月の現地視察の結果を踏まえて2027年の開催が決定した。
欧州サイクリスト連盟のコメント
Velo-city史上初めて、世界サイクリングサミットが日本で開催されます。欧州サイクリスト連盟(ECF)は、日本で最もサイクリングに適した地域として知られる愛媛県が、Velo-city 2027の開催地となることを発表します。
豊かな文化と自然の美しさで知られる愛媛県のサイクリング推進は、「健康」、「生きがい」、「友情」を育むという理念に基づいています。 この国際会議は、四国北西部に位置する愛媛県の美しい県庁所在地、松山市で開催されます。
愛媛県による素晴らしい提案は、「Velo-city スピリット」を全国に、そしてさらに国境を越えて広めようという強い意欲と熱意を示したものです。2027年のVelo-cityイベントは、愛媛県とECFが共同で開催します。
【欧州サイクリスト連盟(European Cyclists’ Federation) 】
1983年設立。ブリュッセル(ベルギー)を拠点とする独立非営利団体で、欧州のすべての人々のために、より多く、より良いサイクリングを実現することを目的としている。
Velo-city2027 開催概要
開催地となる松山市は日本でも最も高い自転車利用率を誇る都市の一つであり、通勤者のうち25%が通学や通勤に自転車を利用しており、交通手段全体の分担率は15%となっている。
愛媛県の意欲的な自転車推進計画には、交通手段としての自転車の役割の拡大からサイクリング観光の促進まで、4つの具体的な目標が含まれている。
自転車が広く普及したのは、自転車専用レーンの設置や「思いやり1.5m運動」などの安全キャンペーンなど、県の意欲的な自転車政策の成果と言える。 子どもたちの参加を促す教育計画、より多くの女性に自転車利用を奨励するプログラム、高齢化社会の孤独問題への取組みなどは、年齢や能力に関係なく、誰もが自転車を利用できるようにするための県の取組みの一例。
四国4県は、サイクリング観光の拡大と、国際的なサイクリングの目的地として位置づけるために協力している。この地域で最も優れたサイクルルートの1つはしまなみ海道。愛媛県今治市と広島県尾道市の間の瀬戸内海の6つの島を結ぶ6つの橋には、全長70kmの分離した自転車道が併設されている。息を呑むような景色とエメラルドグリーンの海が広がるこのナショナルサイクルルートは、サイクリング愛好家にとって必ず訪れるべき自転車道となっている。
愛媛県はこの機会を利用して世界中に行動を促し、自転車の発展を促進したいと考えている。また、アジア太平洋地域全体で持続可能なモビリティを推進することを目指しており、同地域のより多くの国々がVelo-cityに参加するよう奨励するために全力を尽くす。さらに自転車国際会議を通じて自転車戦略を強化する予定。
Velo-city2027
日時:2027年5月25日(火)〜28日(金)4日間
場所:愛媛県武道館(愛媛県松山市市坪西町551番地)
愛媛県・中村時広知事のコメント:
日本で初めてVelo-cityを開催できることを光栄に思います。日本でヨーロッパの自転車施策を学べる世界最大規模のイベントを開催できることは、日本やアジアの自転車利用環境の向上に大きく寄与することになるでしょう。自転車は、サスティナブルな交通手段であるとともに、“健康”、“生きがい”、“友情”を与えてくれる素晴らしい乗りものです。Velo-cityの開催を契機に、多くの人々が、より安全に、より快適に走行できる自転車環境が創造されていくことを期待します。
欧州サイクリスト連盟CEO ジル・ウォーレン氏のコメント:
2027年の会議で愛媛県と協力できることを光栄に思い、嬉しく思っています。愛媛は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成など、より広範な目標の達成のために貢献していると同時に、包括的で課題を解決する力があり、健康的な交通手段である自転車がもたらす多くの利点を活用している地域の非常に優れた例です。私たちは、愛媛県と日本が、自転車を安全かつ利用しやすいものにする上で、多くの都市や国に大きなインスピレーションを与えることができると信じています。また、多くのVelo市民が2027年のイベントへの参加を通じて愛媛を探索することに非常に興味を持つだろうと信じています」
Velo-cityについて
【Velo-cityの目的】
・サイクリングや交通計画に関する質の高い知識、優れた新しい情報を国際レベルで広める。
・優れた自転車施策を持つ都市が、市民や事業者などにメリットを紹介し、会議を通じて一般への周知を図る。
・自転車が効率的で健康に良く環境に優しい交通手段であるとの認識を広め、その一層の活用を推進する。
・自転車計画を交通、土地利用計画その他関連部門の自転車政策に組み込む契機を作る。
・すべての関係者(大学/学界、意思決定者、地方自治体、中央政府、国際機関)に参加を求め、交流を促進する。
・開催地の自転車関係団体等へ関与し、開催地の自転車活用の推進を支援する。
【会議形式・規模】
・学術会議としては、本会議・分科会・ワークショップ・視察など多種形式で4日間開催され、全体のプログラム数は100程度、講演者は200人を超える。
・市民参加型の5,000人規模の公道封鎖自転車パレードや展示会などのイベントも開催されるほか、夕方には社交プログラム、参加者の配偶者や随行者のための文化プログラムなども開催される。
欧州サイクリスト連盟公式サイト
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