台北サイクル2025プロダクトレポートPart 2:コンポーネント編

目次

アジア最大の自転車ビジネスショー「台北サイクル」で見つけた注目のプロダクトをピックアップ。パート2はコンポーネント類やカスタムパーツのレポートをお届けする。

 

ネジ1本から製造装置まで。自転車にまつわる全てが集約

シマノブース

シマノブースも最大面積で出展中。隣接するブースはジャイアント、メリダ、そしてスラムと業界リーダーが並ぶ

完成車と並んで盛況なのがパーツメーカーの出展だ。ネジの精密さをアピールするもの、奇想天外なデザインで目を奪うもの、はては業務用の耐久試験マシンまで。自転車にまつわるモノはなんでも揃う。日本ブランドの出展も数多く、現場で見かけるとつい嬉しくなる。我らが世界のシマノも、会場中心の広大なブースで来場者をもてなしていた。

マキシスブース

タイヤメーカー「マキシス」のリサイクルを意識した展示。パーツ業界にもエコが広がりつつある

あまりにも多くのプロダクトが集結しており、全てを掲載できないのが悔やまれる。ゆえに、星の数ほどあるプロダクトの中から、筆者の独断と偏見によるピックアップを敢行。これは日本でも売れそう!という希望もほんのり入っている。本稿をご覧いただいている輸入代理店の皆さま、ぜひ検討を加速していただければと思います。

 

スラム(SRAM):フルマウント方式の機械式ディレーラーが登場!

イーグル90 モーティブ

スラムのMTBコンポーネント「イーグルトランスミッション」はこれまで電動ワイヤレスモデルのみだったが、待望の機械式ディレーラー+シフターが登場。実物はRD、シフターともにスリークなデザインで、フルマウント方式を身近にする一品になるだろう。油圧ブレーキではミネラルオイル採用の「モーティブ」が追加された。

 

エルトゥー(L-Twoo):MTBワイヤレスコンポーネント「eTX」

TXの電動ワイヤレスバージョン TXの電動ワイヤレスバージョン

中国最大手のコンポーネントメーカー「エルトゥー」の新型ディレーラーを発見。従来品のMTBモデル「TX」シリーズの電動ワイヤレスバージョン。スラムに似た構造を持ち、RDにはダンパーを装備。フル充電で8000回の変速が可能とのこと。

 

ブラックテック(BLKTEC):スポーク一体成形のカーボンロードホイール

C1Dフロー ブラックテック装備のバイク

気鋭のハイエンドパーツメーカー「ブラックテック」。スポーク一体のフルカーボンホイール「C1D FLOW」は57mmハイトで、独自のスポークパターンが目をひく。同社プロデュースのハンドル、シートポスト、フォークで組み上げられたバイクも展示されていた。

ブラックテック公式ウェブサイト

 

オーバーファスト(Overfast):独創的なエアロカーボンクランク

エアロカーボンクランク カーボンスルーアクスル

創業わずか4年の中国メーカーが放つ、エキセントリックなエアロクランク。155mm、157mmと細やかなクランク長に加え、DUBと24mmシャフトを選択可能。わずか27gの超軽量カーボンスルーアクスルも展示していた。

 

iGPSスポーツ(iGPS Sports):スマホライクな新型機「BiNavi」

バイナビ バイナビ

「BiNAvi」は3.5インチカラースクリーンのGPSコンピューター。ナビ機能が強化され、本体には35時間もの大容量バッテリーを確保。ベゼルの狭いデザイン、そしてスマホのようなキビキビとしたタッチ操作が印象的だった。

iGPスポーツ公式ウェブサイト

 

レディゴー(READYGO):ワイドな発光で安心なサドルバッグ

ルミスシリーズ DF 3ウェイマウント

「DF 3wayマウント」はライト、コンピューター、ベルをスマートに一体化。昨今増加中の一体型ハンドル対応モデルも登場した。リヤライトと一体となりサドルバッグ本体を発光させる「ルミスシリーズ」にも注目。

レディゴー公式ウェブサイト

 

ライトスキン(LightSKIN):ミニマムボディのeバイクコントロールユニット

eトリム SFE

eバイクの頭脳「e-Trimm」は、スマートウォッチのような小型ボディに高精細フルカラーディスプレイを完備。モーター制御、ナビ、ライトコントロールなど機能を割り当て可能。シートポスト「SFE」は一直線状の配光がクール。内部にバッテリーを内蔵し、サドルクランプのUSBポートから充電できる。

 

ライドナウ(RideNow):TPUチューブのリサイクル製品

ライドナウブース TPUチューブ再利用バッグ

「ライドナウ」ではTPUチューブの廃材を再利用したバッグ類を発見。エナメル生地のような質感で撥水性が高そうだ。PR用の超巨大TPUチューブは、ブースの天井まで届くほどに膨らんでいた。

ライドナウ公式ウェブサイト

 

タンナス(TANNUS):二重構造のチューブレスインサート

タンナスブース チューブレスフュージョン

「チューブレスフュージョン」はモジュラー式のタイヤインサート。2つのインサートの相乗効果でタイヤ性能を引き上げる(片方だけの使用も可能)。発泡フォームに覆われたインナーチューブ「タンナスアーマー」もパンク耐性が高そうだ。

タンナス公式ウェブサイト

 

ウィン・チャンス・メタル(Win Chance Metal):ありそうでなかった一体型アルミハンドルバー

アルミ製ステム一体型ドロップバー アルミ製ステム一体型ドロップバー

パテント取得済みのアルミ製ステム一体ドロップバー。アルミながら溶接痕が一切なく、カーボンハンドルと見分けがつかないほど。カーボン製より安く、耐久性のある代替品として期待できそうだ。フラットバーと共にラインナップ。

ウィン・チャンス・メタル公式ウェブサイト

 

エロエ(aeroe):バンド固定で取り付け簡単なラックシステム

スパイダーリヤラック

「スパイダーリヤラック」はバンド固定により、キャリヤダボのないフルサスバイクでも装着可能。フルキャリヤとバイクパッキングの中間をいくプロダクトで、スポーティなアドベンチャーライドにぴったりだろう。同時開発のドライバッグも洗練された印象があった。

エロエ公式ウェブサイト

 

リモテック(LIMOTEC):フレックス調整可能なドロッパーシートポスト

P5 P5

OEMメーカーのリモテックは画期的なドロッパーポスト「P5」を展示。サドルクランプにパラレルリンクが設けられ、硬さを調整可能。乗り心地の良いドロッパーへと進化している。

 

タイオガ(TIOGA):クラシカルデザインのBMXタイヤ

タイオガのアーバンタイヤ クワハラのBMXにコンペティション3

パーツブランド「タイオガ」からスキンウォールを採用したクラシカルなBMXレーシングタイヤ「コンペティション3」が登場。ブースではクワハラのBMXバイクに組み込まれ展示されていた。スタイリッシュな街乗りBMXや、オフロードテイストのミニベロにもうってつけな一本だ。

問・マルイ

 

トピーク(TOPEAK):プロメカニックのためのバイクスタンド

プレップスタンド・チームイシュー トピークのバイクパッキングカスタム

日本でも抜群のセールスを誇るトピーク。「プレップスタンド・チームイシュー」は耐荷重45kgを誇るプロユースのバイクリペアスタンドだ。カッパーカラーのコーティングで高級感が漂う。同社のバイクパッキングカスタムも参考出品されていた。

問・マルイ