台北サイクル2025プロダクトレポートPart 3:ライダーギア編
目次
アジア最大の自転車ビジネスショー「台北サイクル」で見つけた注目のプロダクトをピックアップ。パート3はジャージやヘルメットなど、ライダーの身につけるアイテム全般をまとめて紹介する。
アパレルは新発見控えめ。ヘルメットはスマート化が進む
パーツメーカーがしのぎを削る一方で、アパレルブランドの出展はやや控えめだった。どちらかと言うと商談目的のOEMメーカーの出展が目立つ。製品の発色性や見た目をアピールするためか、ド派手なサンプル品が多く並んでいた。
個人的にジャージ以上に印象的だったのは、ヘルメットとサングラスだ。以下取り上げるものの多くは以前から同じコンセプトが存在していたが、小型軽量化が進み実用的に進化している印象だ。デザイン性に優れていることはもちろん、付加機能を増したアイテムは今後日本でも受け入れられるかもしれない。
フロンティア(Frontier):巳年にちなんだ限定ジャージ
OEMメーカーからスタートしたフロンティアは、コスパと機能性で台湾内でのシェアを拡大中。接着を用いたシームレスジャージは見事な作り込みだった。干支にちなんだコラボや、日本にインスパイアされたジャージも展開している。
ケープラス(KPLUS):日本未展開のアイテムが揃う
日本においても定番の地位を築きつつあるケープラス。チームカラーの「ノヴァ」や「アルファ」、日本未展開のアパレルやアイウェアシリーズも少数確認できた。台湾ブランドゆえに地元サイクリストの熱い支持を集めているとのこと。
720アーマー(720 ARMOUR):度付きハイカーブレンズ対応のサングラス
写真のモデルは、ハイカーブの度付き対応サングラス「マーズ」。トレンドの一眼式大型レンズながら歪みは少なく(矯正レンズは2分割して接着されている)、しっかりと視力矯正してくれる。インサート式の野暮ったさがなく、スポーティなサングラスに仕立てられていた。
アップライン(Upline):フラットペダル用バイクシューズ
OEMメーカー「KENNY」で見つけたサイクリングシューズ。ビンディングシューズのような見た目だがクリートはつかず、フラットペダル向け。ビブラム製ソールで歩行、ペダリング共に安定感が高そうだ。サイクルジャージと合わせても違和感のないデザイン。
クランク(CRNK):スマートなリヤライト内蔵ヘルメット
「アングラー・アルファ」は後頭部にリヤライトを内蔵したロードヘルメット。この手の類似品は数多く見かけたのだが、その中でも1番洗練されたシルエットに感じた。側頭部まで配光が届き、ウィンカー機能も利用できる。
リラックス(RiLAX):スピーカーマイク搭載スマートヘルメット
ヘルメットのこめかみ部分に指向性スピーカー、額にマイクを装備したヘルメット。無線を内蔵し、ヘルメット間で最大6つ、2000m圏内での通話が可能になるという。実際にかぶって通話した印象は、屋外の走行時でも聞こえるレベルには感じた。まだプロトタイプらしいが、ガイドツアーで活躍の機会がありそうだ。
トムディア(Tomdeer):ライドスタイルに溶け込むスマートサングラス
韓国メーカー「トムディア」で見つけたスマートサングラス。テンプル部分に指向性スピーカーが内蔵され、スマホとBluetooth接続して音楽再生が可能。ランニングなどアウトドアスポーツでも活用できそうだ。他にも、マグネット固定式レンズのサングラスやスマートヘルメットも展開していた。
台北サイクルの参加レポートは、次号のサイクルスポーツ(2025年6月号)誌面でも掲載予定だ。ウェブで取り上げきれなかったアイテムは誌面で紹介できればと思う。