コルナゴバイクの集団が駆け抜けた!丹後半島「コルナゴライド2019」
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コルナゴによるコルナゴオーナー限定のライドイベント「COLNAGO RIDE 2019 “城崎温泉〜天の橋立 丹後周遊ライド”」が2019年9月7日に開催された。
9月8日に行われたロングライド「山陰海岸ジオパーク コウノトリチャレンジライドin但馬」の併催イベントとして、大会の前日に美しい丹後半島の海岸線沿いを、コルナゴバイクの集団が駆け抜けた。
オーナー限定のライドイベント
今回のプレミアムイベントに15人が参加。原則コルナゴオーナー向けのイベントだが、試乗車で“一日コルナゴオーナー”になり参加する人も。走るバイクはもちろん全てコルナゴ。参加特典のお揃いのコルナゴウエアに身を包み、イタリアのクラフトマンシップあふれる造形美を誇る、さまざまなモデルのコルナゴバイクの集団が走る姿は壮観だ。
コースは1300年の歴史を誇り、古い湯治場の風情を残す城崎温泉から、日本三景の一つで知られる天橋立まで走る、丹後半島を海岸線沿いにぐるりと回る約100km。内陸を中心に走るコウノトリチャレンジライド本大会とは全く別のコースが用意された。
また、時間をたっぷり使って絶景を全て楽しむために、スタート地点には戻らない一方通行のコース設定。帰りは鉄道を利用し、自転車はサポートカーに乗せて運搬する形が取られた。
ゲストライダーとして、ライド引率経験豊富でコウノトリチャレンジライドのサポートライダーも務める、シルベストサイクルの山崎敏正統括店長と渕上記理子さんがライドをまとめた。
またコルナゴのバイクを使うJプロツアーチーム「VC Fukuoka」のプレーイングマネージャー、佐藤信哉選手がニューモデルの「V3-RS Disc」に乗って参加。元プロロードレーサーで現在はコルナゴを輸入販売するアキボウのコルナゴ担当、岡崎和也さんも実走で同行し参加者をサポートした。
次から次へと絶景が
一行は城崎温泉を出発すると、まずは円山川沿いを進む。平地と川面がほぼ同一面で広がり、突き出た低い山々がそれを囲む景色は独特の趣だ。川沿いから離れて峠を一つ越えると兵庫県から京都府に。久美浜湾の横を抜けるといよいよ丹後半島に入り、左手には美しいブルーの日本海が広がる。
イベント当日は日差しの強い夏日。暑さは厳しいものの、その分空と海の青色が一段と映え、稲穂の黄金色とともに目を楽しませる。海岸線なのでアップダウンはやや多め。コース全体で獲得標高は1200mを超えるが、山崎店長が集団先頭で絶妙のペーシング。上りや下りなど要所要所の前には走り方のコツをレクチャーしながら、また絶景ポイントの解説をはさみながら進んでいった。コルナゴは古くから知られるレーシングブランドだが、こういった“ほどほど”のスピードでのサイクリングにも不思議とフィットするのが面白い。
海沿いにアップダウンをこなしながら八丁浜へ。このあたりは大きな川が流れ込まないため、海の色が特に綺麗なのだそう。絵に描いたような淡いブルーの海と濃い青空の対比が美しい。走っていると一瞬の絶景スポットが次から次へと訪れる。全てを写真には収められる訳はなく、目に焼き付けながら進んでいく。
地表に吹き出た溶岩が縦の筋状に固まった間人(たいざ)の立岩や、切り立った断崖、屏風岩、丹後松島など、自然の雄大さをたっぷり感じながらすでに大満足のライドだが、まだ行程は半分ほどだ。
日本三景・天橋立を自転車で縦走
昼食休憩をはさんで一行はさらに丹後半島を進んでいく。お昼を過ぎても暑さは衰えず、脚が厳しくなった参加者は所々でサポートカーに乗っての“ショートカット”も挟みつつゴールを目指す。
伊根町でしばらく内陸を抜けてたどり着いたのは「伊根の舟屋」。伊根湾を取り囲むように、船の収納庫を兼ねた民家が海面にせり出して建ち並ぶ姿は壮観。伊根湾を見渡す展望台から絶景を楽しんだ後、今度は海のそばまで下りて舟屋の横を走り抜け、また海沿いの道を進んでいく。
ここまで来たらゴールまではほぼ平坦。帰りの列車のタイムリミットがやや迫ってきたので、真横に広がる若狭湾の景色を横目にやや速度を上げるが、疲れた脚にもコルナゴバイクはしっかり反応してくれる。
そしてついに天橋立の入口に到着。日本三景の絶景を間近に楽しんだあと、最後は天橋立の砂州の中を自転車で駆け抜ける。
ただし道は未舗装のグラベル。道は松の木が生い茂っているため周りの景色もほぼ見えず、黙々と砂にタイヤを取られないよう慎重に走っていく。なかなか終わらない砂利道には「富士山と同じで、外から見るもの」という声も。ともあれ天橋立を自転車で走るという経験は、語って聞かせるに足るものであることは間違いない。
廻旋橋を渡るとすぐにゴール地点の天橋立駅に到着した。思いのほかの暑さにやや苦戦したものの、何とか列車の時刻に間に合う時間。駅そばの温泉で汗を流し、参加者同士話をはずませながら、鉄路をのんびり城崎温泉へと戻った。
今回のライドで一日、ニューモデルの「V3-RS Disc」に乗った佐藤選手は、次のようにバイクの印象を語ってくれた。
「現在レースにて使用中のV2-rのライドイメージと大きくは変わらず、V3-rは癖のないハンドリングでコーナーをクリアできる印象。路面からの衝撃を消すのではなく、ソフトな微振動に修正している感じが長時間のレースにおける疲労軽減のアドバンテージとなる。個人的に赤が好みであり、特にRZRDカラーは後方から見ると赤いバイク、横から見ると黒いバイク。トレンドのデザインをうまく取り入れている。スルーアクスルの恩恵からフォークエンドのねじれが軽減され、ダンシング時のレスポンスが格段に良くなった」
インプレッションを聞くと、レースモデルだがコルナゴらしく幅広いライドに対応できそうだ。
見ごたえ・走りごたえたっぷりの「コウノトリチャレンジライド」
翌8日に開催されたコウノトリチャレンジライド本大会には、今年は764人がエントリー。サポートライダーも含めると約800人が、ジオパークにも指定された豊かな自然の中を走った。
距離120kmに獲得標高は1400mという走りごたえたっぷりのコース。エイドステーションでは但馬牛、出石そば、梨など地元の幸が振る舞われる。最後は風情たっぷりの城崎温泉街を抜けてゴール。参加者の半分近くがリピーターという人気イベントだ。
大会の前日夜には、城崎温泉のカフェ&ギャラリーUTSUROI(うつろい)で、参加者の懇親を深める前夜祭が開かれた。
トークショーでは大会ゲストライダーの自転車YouTuberけんたさんと、シルベスト山崎店長が、運営委員長を務める“サイクリスト若旦那”の田岡聖司さんの司会で、自転車や大会の魅力、ロングライドを走るコツなどを楽しく語り合った。コルナゴのバイクやシルベストサイクル提供のサイクルグッズなどが当たる抽選会も行われ盛り上がっていた。