福塩線サイクルトレイン ローカル線に活路を!
地域密着自転車チームができること。それは自転車講座であったりレースであったりイベントであったりするわけだが、広島を拠点とするロードチーム「備後しまなみエンシェア」が、サイクルトレインの実証実験イベントを企画した。
選んだ路線は、福山駅から広島県の内陸、三次市の塩町駅に向けて線路が伸びている福塩線でのサイクルトレインだ。これはローカル線の赤字路線の活性化を狙って開催された。
12月11日(日)の朝8時半、福山駅に集合した参加者たち。今回は輪行袋に入れる必要があるサイクルトレインであったが、キハ40系ディーゼル列車を使ったサイクルトレインというのは全国的にも珍しく、それだけで心躍る体験であった。ちなみに、途中の府中駅からは輪行なしで自転車をそのまま列車に積むことができた。列車は福山駅を出発して、上下駅まで臨時ダイヤでの運行。
車内では不肖中島と、地元サイクリングチームである備後しまなみエンシェア宮口代表の二人によるトークショーを開催。これまで中島が取材したサイクリングルートの解説や、府中市が地元の宮口さんによる沿線案内が行われた。
上下駅からは、自転車を組み立てて福山駅に向かってサイクリングをする、下り基調の約50 km のコースが組まれた。途中は芦田川に沿ってゆるゆると走り、八田原ダムのダム湖の周辺道路に入ると紅葉シーズンの最後を楽しみながら走り続けた。
八田原ダムでは、ギネス認定されている吊り橋として有名な「夢吊り橋」を通過し、ダム内のエレベーターで一気に下まで降りるなど、なかなか味わえないルートであった。
お昼は、この辺りの名物「府中焼き」。その特徴は、豚バラ肉ではなくてひき肉を使ったお好み焼きだちょっとニンニクが効いていてライドの途中に食べるにはスタミナ満点。
さらにこのイベントにはスタンプラリーが用意されていた専用のウェブサイトにアクセスしてチェックポイントでデジタルスタンプを押すことができる。
かなりゆっくりとしたペースでサイクリングをして夕暮れ前に福山駅に帰着。三々五々の解散となった。今回は実証実験ということだが今後は地元の足としてスポーツサイクル以外一般車も積めるようなサイクルトレインが運行されるようになればローカル線にも活路があるのではないだろうか。
笑顔で完走! スタンプラリー達成でオリジナルタオルがプレゼントされた。