長崎県五島市GOTO-CHIハンティング
目次
五島(ご当地)の地産品、魅力に触れる
五島市は、長崎県五島列島の南西部に位置し、11の有人島と52の無人島から構成されている。
キリシタンの歴史を物語る美しい教会や遣唐使に関する日本遺産があり、白い砂浜や透明度の高い海水浴場では釣りやマリンスポーツが人気だ。ジオパーク認定された火山や溶岩海岸では雄大な自然景観に圧倒される。
また、映画やドラマの撮影スポットとしても有名だ。
最近では、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の聖地としても注目を浴びている。
そんな五島ならではの魅力を、サイクリングを通して知ってもらおうと、「GOTO-CHIハンティング(2023年1月28日(土)〜29日(日))」が開催される。
「GOTO-CHIハンティング」では、ナビゲーション機能が備わったサイクリングアプリを使用し、各チェックポイントを自転車で巡りながら、五島産の食材を調達していく。
生産者から直接説明を受けるため、産品に対する“想い”を感じられる。さらに、最終目的地では集めた食材を調理して食べることができる。
観光スポットを巡るだけではなく、体験交流型サイクリングとなっているのが、このイベントの魅力である。
実証実験ツアーに、自転車系インフルエンサーのKEN(上写真左)、女優の塩田みうさん(中央)、自転車系インフルエンサーのAMUさん(右)が参加。
参加者には、小径タイヤの電動アシスト自転車と地元の食材を入れる為の保冷リュックが支給される。電動アシスト自転車にはスマートフォンホルダーが装着されており、走行中のルート確認も容易だ。
ナビゲーションアプリは、株式会社ナビタイムジャパンの「自転車NAVITIME」を使用する。
絶景を楽しみながらフードハンティング
スタート地点の「さんさん富江キャンプ村」。
白い砂浜と溶岩が冷え固まった凹凸の地形が見られる絶景スポットだ。この日は運良く、スタート前に虹が掛かった様子が観られた。
まずは、標高84mの只狩山展望台を目指す。
電動アシスト自転車なので、坂道でも軽い力でスイスイと漕ぐことができ、思う存分に景色を堪能できる。
こちらは展望台からの景色。小さな島々が一望でき、絶景だ。
シンボル的存在の火山「鬼岳」には雪が積もっていた。
「黒瀬漁港」に立ち寄り。
かつて捕鯨基地だったことから、捕鯨に関する歴史を知れるスポットである。
NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」のロケ地のひとつでもあり、朝ドラファンには必見だ。
1つ目のフードハンティングスポット「野口トマト」へ向かった。
こちらでは、自身でトマトの収穫を体験できる。
その場で採れたてのフルティカトマトを頂いたが、酸味が少なく、とにかく甘い! とても絶品であった!
2つ目のフードハンティングスポット「五島きくに農園」にて、大根とネギをゲット。
こちらは、無農薬で有機栽培の野菜を育てている農家さんだ。
ここで嬉しいサプライズ! 焼き立てほくほくの安納芋を頂いた。
ねっとりとした食感と強い甘みが堪らなく美味しかった。
次のフードハンティングスポットへ向かう途中、富江ブルーラインサイクリングコースを走った。
凹凸の溶岩海岸沿いの絶景を眺めながら、安全に走ることができるのがありがたい。
3つ目のフードハンティングスポット「浜口水産」では、新鮮な魚介類で作られたつみれを頂いた。
4つ目のフードハンティングスポット「ニク勝」は、商店街の一角にある精肉店。
こちらでは、地元名物の五島コロッケをその場で頂いた。
外はサクサク、中はほくほくのコロッケは、すぐに売り切れてしまうほどらしい。
サイクリングで疲れた身体に染み渡り、補給食としても最適だった。
最後のフードハンティングスポットで最終目的地でもある「金沢鮮魚」に到着。
こちらでは、きびなごをゲットした。
きびなごは冬が旬で、五島ではよく獲れる魚だ。
「金沢鮮魚」の2階スペースをお借りして、これまでにゲットしてきた食材を使って、郷土料理「きびなのいり焼き」を調理していく。
野菜の出汁ときびなごやつみれのうまみが合わさって美味しさ満点!
〆には日本三大うどんの一つである「五島うどん」も頂いた。
自身で調達した食材を使用するため、1日の体験を思い出しながら味わうことができるのが、これまた面白い。
コースの最後には、五島の伝統工芸品「バラモン凧の色塗り体験と凧揚げ体験」をした。
「ばらもん」は五島の方言で「元気者」という意味。
“子供が元気者に育って欲しい”という願いを込めて作られているそうで、絵付け師によって、鬼の表情やデザインも様々だ。
大人になってからも色塗り体験をすると思っていなかったが、実際にやってみると夢中になってしまい、時間が経つのもあっという間だった。
五島市ならではの歴史や文化、美しい景観、新鮮でおいしい食材や地元の温かい人々との出逢い。
それぞれが魅力的に感じられるコース設定と充実の体験内容であり、ただ走るだけではない、新しいサイクリングのカタチだと感じた。
「また帰ってきたい」という感情を生み出す貴重な体験が盛りだくさんで、お腹も心も満たされた。
ぜひ、五島市でサイクリングを楽しんでみて欲しい。