風洞試験施設「富士エアロパフォーマンスセンター」見学会が5月に開催
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自転車、自動車、ドローン等の風洞実験が一般利用できる静岡県沼津市の「富士エアロパフォーマンスセンター」で、2023年5月13、14日に施設見学会が開催される。企業関係者だけでなく一般人も無料で参加できるので、気になる人は足を運んでみよう。
富士エアロパフォーマンスセンター施設見学会
日時:2023年5月13日(土)、14日(日) 各日13:30〜 1時間程度
会場:日本風洞試験 富士エアロパフォーマンスセンター
アクセス:〒410-0872 静岡県沼津市小諏訪938-1(東名高速 愛鷹S.I.Cより約10分。JR沼津駅よりタクシーで約10分)
参加費:無料
申し込み:5月12日までに専用フォームから。定員に達し次第締め切りなのでお早めに。
内容:
・施設紹介(VTR放映など)
・施設見学
・風洞の風の体験
・計測デモンストレーション
・風洞実験相談会
来場者特典:利用料金10%割引券を1人1枚進呈
富士エアロパフォーマンスセンターとは
2023年1月、静岡県沼津市に開設された、日本で初めて(※)一般利用できる自転車、自動車、ドローン向けの風洞試験センター。
親会社である日本風洞製作所が開発したコンパクト風洞試験システム「Aero Optim(エアロオプティム)」による風洞試験を利用できる。従来、大学や研究機関、大手企業でしか取り組めなかった風洞試験を、誰でもより気軽にできる世の中にしたいという思いから、日本風洞製作所と、国内外での販路拡大を担うニシヤマの協働により設立された。一般向けのレンタルだけでなく、エアロオプティムシリーズの購入を検討する顧客向けのショールームおよびトライアル拠点としての機能も備えている。
(※2023年4月20日現在、日本風洞製作所調べ。富士エアロパフォーマンスセンターは、日本国内における風洞施設で、一般利用が可能かつ、自転車用天秤および自動車用天秤を具備する施設としては初めてのもの。)
自転車用システムについて
自転車や搭乗者の空気抵抗を、サイクリストには馴染み深い「W」単位で数値化できるシステム。
自転車競技では、漕ぐエネルギーの8割が空気抵抗で消費されるとも言われ、レースの世界ではこの抵抗をいかに減らしエネルギーを温存するかが勝敗に大きく影響する。そのため、風洞実験を通じて、空気抵抗が少なく、かつ漕ぎやすいライディングポジションを追求したり、より空気抵抗の少ない機材を開発したりすることが、レースでのパフォーマンス向上に効果的だ。
しかし、従来、自転車の風洞実験ができる選手は国内ではごく一部の代表クラス選手に限られていたほか、海外でも自転車に対応した風洞は数件しかなく、大半のサイクリストにとって、風洞実験は手の届かない存在だった。
風洞実験は、データを得ることがゴールではなく、得たデータをもとにして次のトレーニングに生かしていくためのスタートラインだ。富士エアロパフォーマンスセンターの誕生により、プロ、アマを問わず日本の多くのサイクリストが風洞実験に挑戦できる環境が整ったことで、日本の自転車競技の競技力向上に寄与することが期待される。