【ビゴーレ】グラベルバイク&ギアピックアップ2023

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Presented by VIGORE

道に制約されず、思うがままにこぎ進む。 そう、自転車の楽しさを原点回帰させるのが、 オン&オフロードどちらも走れるグラベルバイク。ここでは、ビゴーレの「山と旅の自転車プラス」をピックアップし、実際の使用感と共に紹介しよう。

山と旅の自転車プラス

VIGORE
山と旅の自転車プラス
ビゴーレ・山と旅の自転車プラス

価格/17万6000円(フレーム&フォークセット)〜、48万4000円(シマノ・GRX Limited・シングル仕様)〜 ※29万7000円(Grade e・シマノ・クラリス仕様)もあり

SPEC
コンポーネント/シマノ・GRXリミテッド(810)
ホイール/シマノ・WH-RS171(700C)
タイヤ/パナレーサー・グラベルキングSK 700×32C
サイズ/S(450mm)、M(510mm)、L(540mm)、LL(565mm)
カラー/白、黒、オーダーカラー

BRAND INFO

1929年に京都で片岡自転車商会として創業。1968年、日本人の体格や体力に合う自転車を製作するべく立ち上げられたブランドがビゴーレだ。現代表の片岡聖登氏は1982年にフレームビルダーとしての活動をスタートする。

日常からグラベルまで クロモリの万能モデル

MTB黎明期である80年代から研究を続け、1992年にさまざまな用途に使える“ベーシックFR”というオリジナルのMTBを発売したビゴーレ。この名車を基に、欧州のランドナーやスポルティーフの模倣などではなく、純粋に日本の山道や長距離ツーリングを楽しめるバイクとして開発されたのが、その名も“山と旅の自転車”だ。

初代の発売は2014年の春で、これはグラベルバイクというジャンルの黎明期に当たる。最新モデルの“プラス”は、ディスクブレーキやスルーアクスルなどのトレンドを取り入れつつも、フレームとフォークには伝統のクロモリチューブを使い続ける。乗り手の力をロスなく推進力に変換できるようにチューブの厚みやバテッドのバランスが検討されており、これが山と旅の自転車プラスの最大の強みと言える。

2023年には、トップチューブの上面やフォークブレードの内側にネジ穴を追加するなど、マイナーチェンジを実施。コンセプトを維持しつつさらに深化したのだ。

フォーク

ユニクラウンのベンドフォークにはダブルバテッドのクロモリチューブを採用。2023年モデルではブレードの内側にネジ穴を追加して、チューブスのキャリヤを取り付け可能に

内装されるブレーキホース

前三角にはダブルバテッドのクロモリチューブを採用。リヤのブレーキホースはダウンチューブに内装され、その出入り口部分には水が浸入しにくい樹脂キャップを使用する

シートステー

シートステーは外径16mmで、チェーンステーはSベンドとされる。推奨タイヤ幅は700Cで32C(最大43C)、650Bで38〜42B(最大53B)となっており、さまざまな走り方に対応

トップチューブ

ボトルケージ台座をはじめ、キャリヤやフェンダー用などネジ穴が豊富にあるのが特徴であり、2023年モデルではさらにトップチューブの上面にストレージ台座が追加された

IMPRESSION:日本人のためのオールマイティなバイクだ

グラベルバイクは自然のフィールドを相手にするので、開発されたお国柄が表れやすいジャンルだ。欧米ブランドが広大なフラットダートを対象としているのに対し、この山と旅の自転車プラスは、日本の急峻かつタイトな林道を、日本人の体格と体力で最大限に楽しめるように設計されているのがポイントだ。フレームがスチールなのでバイク自体の重量は重めだが、舗装路での走りは意外なほどに軽く、タイヤの選択次第ではロードバイク並みの走りを見せるだろう。そして、ダートではクロモリならではのしなりによって路面を捉え続け、バイクコントロールのしやすさに感心しきりだ。オンラインストアで購入できる点も見逃せないメリットの一つだろう。

山と旅の自転車プラス