ジップからディスクホイール「スーパー9」登場
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ジップからディスクホイール「スーパー9」が登場した。フックレスリムでTT、トライアスロン用の「チューブレスディスクブレーキ」と、フックドリムでトラック用の「クリンチャートラック」がある。
スーパー9チューブレスディスクブレーキ
1988年、ジップの最初の製品はディスクホイールだった。ブランドの基礎と言えるディスクホイールを再設計するに当たって、ジップは膨大な時間を風洞実験に費やしたという。7つのプロトタイプをテストし、他ブランドの複数のディスクホイールと比較。また、スーパー9がどのようなコースやコンディションでも速いことを保証するために、よく使用される8つのTTおよびトライアスロンフレームをテストに使用した。
スーパー9は、幅広で低い空気圧のタイヤに合うように設計された。ジップのホイールデザインにおけるTSE(トータルシステムエフィシェンシー/システム全体での効率化)アプローチに基づき、リムとタイヤのインターフェイスからハブのセラミックベアリングまで作り直し、スピードに対する4つの障壁(空気抵抗、重力、転がり抵抗、振動ロス)を下げている。
TTやトライアスロンの前に、タイヤを硬くパンプアップした方が速いというのは“古い考え”だとジップは言う。そうすると、道路をバウンドするようにあらゆる衝撃を感じてしまうからだ。スーパー9は、28mm幅のチューブレスタイヤを従来よりも低い空気圧で使用したときに最速となる。
また、適切な空気圧を確保するため、スーパー9にはクオークのタイヤ空気圧モニター「タイヤウィズ2.0」が装備されている。ポンプへのアクセスも再設計され、空気入れが簡単に行えるほか、ポンプアクセスポートがあり従来のようなステッカーは必要ない。ハブには、セラミックベアリングと66点のかみ合わせを持つ「ZR1」を採用している。
Super-9 Tubeless Disc-Brake
価格:51万3300円
ホイールサイズ:700c
リム構造:カーボン、フックレス
リム内幅:23mm
リム外幅:30.4mm
ハブ:ZR1
最大システム重量:115kg
最大空気圧:73PSI/5bar
重量:1050g
タイヤウィズ2.0内蔵(10g)
フリーボディ:XDRまたはスラム/シマノ(カンパニョーロは別売)
スーパー9クリンチャートラック
フロントとリヤ用が用意されているスーパー9クリンチャートラックは、ベロドローム専用に設計されたトラックホイールだ。空力を考慮した小さなフックドリムで、トラック専用のカーボン素材がホイールに剛性を加える。また、スピードを発揮するために、ホイールは最も幅の広い部分からハブまでフラットで、独自の表面加工が施されている。こちらは23mm幅のタイヤに最適化されており、クリンチャーだけでなくチューブレスにも適合する。スーパー9クリンチャートラックは受注生産で、注文から90日の納期がかかる。
Super-9 Clincher Track
参考価格:3000ドル(フロントもしくはリヤのみ)
ホイールサイズ:700c
リム構造:カーボン、フックド
リム内幅:21mm
ハブ:ZR1トラック
最大システム重量:115kg
最大空気圧:125PSI/8.6bar
重量:1000g