SCICON SPORTS（シーコン スポーツ）から、2眼レンズでアッパーフレームレスのアイウェア「AEROJET TITANIUM（エアロジェットチタニウム）」 が発売された。ジロ・デ・イタリア2024で総合優勝したタデイ・ポガチャル（UAEチーム・エミレーツ）が着用しており、1級山岳モンテ・グラッパを2回上る難関山岳ステージに、シーコンの数種類のラインナップから、テンプルに軽量チタン素材を使用したこのモデルを選んだ。

2023年のツール・ド・フランスからプロトタイプのテストが行われ、ツールの期間中、チームに帯同するシーコンスポーツのレーシングサポートチームから、イタリアのR&D部門へ毎日フィードバックし、レースの現場で3Dプリンターを使用してプロトタイプを作成。この手順を繰り返しリアルタイムで改良を実施し、プロレーサーのあらゆる要求を確実に満たせる品質に磨き上げることができたという。エアロジェットチタニウムのテスト中に、ポガチャルがステージ2勝を収め、最優秀ヤングライダーを獲得し、総合で表彰台に上った。

ツール・ド・フランス 2023第1ステージで初めてレースで使用していた

エアロジェットチタニウムの設計は、オークリーで製品デザイン統括として長年従事していたピーター・イー氏が担当している。「スポーツアイウェアとは何か」を再定義すべく開発が始まったこのモデルについて、イー氏は次のように話す。「エアロジェットチタニウムはあらゆる面で優れています。私はビリヤード選手の眼鏡を研究することからインスピレーションを得ました。サイクリストも同じように、アイウェアのフレームが上方の視界を妨げてはいけないという思いから、逆半円のフレームをデザインしました。またF35戦闘機の滑らかな輪郭から更にインスピレーションを得て、テンプルには航空宇宙用チタンを選択し、重量を30g未満に抑えました。空気力学に基づいた球面ベース8レンズ、革新的なグラビティレンズロックシステム、度付きレンズ用のRXクリップアダプターを備えたエアロジェットは、真の技術革新と言えます」。

ツール・ド・ラヴニール2023総合優勝のイサーク・デルトロも着用

AEROJET TITANIUM
価格：3万4000円
重量：30g

度付きレンズを入れられるアダプターも発売。サングラスセットに付属するレンズと入れ替えて使用する。価格は1万4300円だ。
※度付きレンズの加工はアイウェア専門店に要相談