ウィリエールから新型TT/トライアスロンバイク「スーパーソニカSLR」登場

ウィリエール・トリエスティーナから、TT/トライアスロンバイクの新モデル「スーパーソニカSLR」が登場。前モデルの「ターバインSLR」から空力性能を10%以上向上させることを目標に開発され、「ツール・ド・スイス2024」第1ステージの個人TTでデビューしたバイクだ。

シュテファン・キュンク

スーパーソニカSLRは、UCIワールドチーム、グルパマ・FDJのTTスペシャリスト、シュテファン・キュンクと協力し、彼のために開発された。

数十kgの3Dプリントを使用、50時間を超えるコンピューターシミュレーションを行い、イギリス・シルバーストーンの風洞、スイスのベロドローム、ベルギーのロードでのテストに30時間を費やし、2つのプロトタイプを制作。そして、目標であった空力性能の向上は、風速が時速50km、乱気流係数0.3%での比較テストで約16%を達成したという。

「とてもうれしいし、ウィリエールの仕事ぶりにも感動している。非常に厳しい挑戦だった。2023年8月にウィリエールとの契約が結ばれると、彼らはすぐにスーパーソニカのプロジェクトに100%集中した。
9か月でゼロからバイクを開発するのはすでに難しい仕事だが、9か月で最高のタイムトライアルバイクを開発するのはさらに難しいことだ。これほど長い間、このプロジェクトに携わり、私の話に耳を傾け、ついてきてくれた人たちを見ると、レース当日に全力を尽くす強いモチベーションになる。
このバイクはスピードのために設計されており、乗ってすぐにそれを感じることができる。2024年初頭に最初のプロトタイプに乗った後、いくつかの変更を加えた。その後すぐに2台目のプロトタイプが届き、私のリクエストに完璧に応えてくれた。このマシンに乗るのが待ちきれないし、何よりも勝つのが待ち遠しい!」
と、バイクの完成後にキュンクは話した。

スーパーソニカSLR

スーパーソニカSLR

フロントディレーラーは着脱可能で、ダブルとシングル、63Tまでのチェーンリングに対応。ボトルケージはフレームと一体化された専用のもので、こちらも専用の550mlのボトルが収まる。タイヤは28mm幅まで装着可能だ

スーパーソニカSLR

ヘッドパーツは1-1/8インチ。ハンドル幅は380mmだ

Supersonica SLR
フレームセット価格:137万5000円
カラー:グルパマ・FDJ
サイズ:XS/S、M、L/XL
※付属品など仕様の詳細や発売日は後日決定次第発表される

スーパーソニカSLRのジオメトリ

シュテファン・キュンク

キュンクのバイクのエクステンションバーは、前腕部をスキャンして形をカスタマイズしている。本国では、3Dプリントのチタン製と、カーボン製のものが一般にも発売されている