【サーヴェロ】ツール・ド・フランス2024 熱戦を支えたバイク
目次
手に汗を握るような熱い戦いが毎日繰り広げられた2024年のツール・ド・フランスが7月21日に幕を閉じた。
ツールの場面と共にサーヴェロのバイクを振り返る。
BRAND INFO
2人のエンジニアが革新的なタイムトライアルバイクを開発すべく1995年に設立されたカナダのスポーツバイクメーカー。業界屈指の空力学的知を持つ。
最先端チームが信頼を置く2つの「5」
サーヴェロ・R5 Disc
価格/220万円(シマノ・デュラエースR9270完成車)
Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/48、51、54、56
カラー/ファイブブラック
現在のプロトンの中で、最も研究熱心で、真新しい技術や機材をいち早くロードレースに導入するチームと言えばヴィスマ・リースアバイクだろう。細かいアドバンテージの積み重ねが実際にヨナス・ヴィンゲゴーによる22年と23年のツール連覇をもたらしてきた。そんなチームが採用するのがサーヴェロのS5とR5。コース特性に合わせて両バイクを乗り分けたヴィンゲゴーは、惜しくも3連覇を逃したが、大怪我から僅か3か月足らずで復活を遂げ、総合2位に入っている。
第11ステージで勝利した際に使用していたのが軽量に仕上げられたR5だ。一旦はマイヨ・ジョーヌを着るタデイ・ポガチャル引き離されながらも粘り強く走り、キャリア最高のパフォーマンスと言われる登坂スピードで先頭に合流。最後は伸びのあるスプリントで一騎討ちに競り勝ってみせた。
サーヴェロ・S5 Disc
価格/253万円(シマノ・デュラエースR9270完成車)
Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/48、51、54、56
カラー/ファイブブラック
マッシフサントラル(中央山塊)やピレネーの山岳ステージでは主にR5に乗ったが、標高2805mの超級山岳ボネット峠をはじめ標高のある峠が登場するアルプスの山岳ステージでヴィンゲゴーがセレクトしたのはフロントシングルを採用したこだわりのS5。最軽量ではない(十分に軽量だが)エアロバイクを山岳に投入するあたりが最先端チームらしい。登坂力だけではなく、下りや平坦区間での高速走行が勝負を分けることもある現代ロードレースらしいセレクトだ。