リドレー「ノアファスト 3.0」誕生!人気エアロロードが第3世代に進化

目次

ミドルグレードの「ノア 3.0」も同時発売

ベルギーの自転車ブランド RIDLEY(リドレー)は、エアロロードバイク「ノアファスト」の第3世代となる「ノアファスト 3.0」を発表した。

リドレー・ノアファスト 3.0

エアロバイクの開発において長い歴史を歩んできたリドレー。一体型シートポスト、フレームとフォークに一体成型されたブレーキ、内装ケーブルなど最先端のテクノロジーを先駆けて導入。後にこれらのテクノロジーは他のブランドにも採用されることとなった。

2006年のツール・ド・フランスで「初代ノア」が実践投入されて以来、ロードレース界においてエアロロードを象徴するモデルとなった。ロビー・マキュアン、アンドレ・グライペル、カレブ・ユアンなどの名選手が、エアロロードの代名詞である歴代のノアをを愛用してきた。

ロビー・マキュアンがツール・ド・フランスで、ポイント賞首位の選手に与えられるグリーンジャージ(マイヨ・ヴェール)を獲得。数年後にはアンドレ・グライペルが最終ステージのパリ・シャンゼリゼでステージ優勝。10年以上経過したその後もカレブ・ユアンが幾度もの勝利を飾った。

リドレー・ノアファスト 3.0

ノアは2012年に第1世代「ノアファスト」へと進化を遂げ、今回、設計をゼロから見直した全く新しい第3世代の「ノアファスト 3.0」を開発した。

エアロダイナミクスに重点を置いた設計は意図的な選択。現在のロードレースのスピードでは、スピードと空気抵抗で指数関数的に大きな関係が存在するため、エアロダイナミクスの要素がはるかに重要であることが明らかになっている。

山岳では軽量な「ファルコン RS」が最適なバイクであり、7%を超える勾配ではよりアドバンテージを得られる。一方で他の走行状況ではエアロロードが優れているためプロレースの速度を考えると、エアロロードを選択するのは理にかなっている。

リドレー史上最速のエアロダイナミクスと効率的なポジションを可能にする最新のジオメトリー、新しく開発されたエアロコックピットに重点を置いた総合的なアプローチを特徴としている。

CFD(数値流体力学)で流体の流れを数値解析し自社風洞実験から得られたデータをもとに、あらゆるヨー角において空力性能を向上させ、その結果すべてのチューブ形状や角度を最適化することになった。

リドレー・ノアファスト 3.0

「ノアファスト 3.0」は、最新のUCI規制であるチューブの比率 8:1ルールに基づきチューブ形状の改善を行った。

空力エンジニアは自社風洞実験施設であるバイクバレーで何度もテストを繰り返し、UCI規制限界までエアロダイナミクスを追求したチューブ形状を研究。その結果、フロントフォークとシートステーは全面投影面積が小さい空気を切り裂く最適なエアロ形状となった。

また、UCI規制で許可されている補強三角形ルールを最大限に活用することで、後方へ伸ばした特徴的なヘッドチューブやシートチューブ周辺の表面積を最適化。空気の流れを後方に導いて乱流を抑制し、フレーム後部に抜けていくように計算されている。

リドレー・ノアファスト 3.0
リドレー・ノアファスト 3.0
リドレー・ノアファスト 3.0
リドレー・ノアファスト 3.0
リドレー・ノアファスト 3.0
リドレー・ノアファスト 3.0

大口径の新しいダウンチューブ形状を採用することで、ボトル周りの空気抵抗を最小限に抑える最適な形状が設計された。風洞試験では、時速50km/h巡行時に前モデルの「ノアファスト」と比較して8.5ワットの空気抵抗を削減。「ファルコン RS」と比較しても「ノアファスト 3.0」は7ワットの空気抵抗を削減する結果となった。

また、「ノアファスト 3.0」は、すべてのパワーをスピードに変換するように設計されている。最速のエアロダイナミクスチューブ形状を特徴とするだけでなく、フレームの最適な剛性も実現している。

ドイツの自転車製品のテストを行う第三者検査機関ゼドラー(Zedler)のテストでは、「ノアファスト 3.0」のヘッドチューブとBBの剛性は「ファルコン RS」より10%高い結果となり、高剛性でエネルギーが失われず、加速時に最大限の効率を発揮する。

リドレー・ノアファスト 3.0

「ノアファスト 3.0」専用に開発されたNimbus Aero Cockpitは、フレームの開発プロセスにおいて不可欠であった。エアロダイナミクスと快適性のバランスに重点を置き、コックピットとトップチューブを一体化することで、従来の形状に比べ乱気流を軽減させている。

ハンドルバーの幅は狭い360mm(STI C-C)とフレアドロップという現在のロードレースのトレンドに沿っている。ハンドルバーの上部は、人間工学に基づきわずかに後方に傾けた形状とし、自然な手首の位置を作り出す。フレアハンドルによりシフターは自然に内側にセッティングでき、エアロポジションがさらに強化され全面投影面積を減らすのに役立つ。全ての設計はシフターの位置に関する厳格なUCI規制を準拠している。

リドレー・ノアファスト 3.0

リドレー・ノアファスト 3.0

長年に渡るレーシングバイクのスポンサーシップにより、従来のレーシングバイクと比較すると、近年はバイクポジションが前方に重心を置く“前乗り”になる傾向があることが証明されている。

このデータに基づいて、開発エンジニアは 76度のシート角度が平均値であると判断した。立っているシート角度のポジションを好む傾向が高まり、ペダルに体重をかけやすくパワー伝達効率が向上する。

またBBの位置がこれまでより低く設計されている。これはタイヤ幅が太くなり重心が高くなる傾向があるため、それを考慮し再設計している。

UCIプロチーム、Uno-X Mobility(ウノエクス モビリティ)の選手による数カ月におよぶ実走テストを経て、2025年シーズンからレースデビューする。

リドレー・ノアファスト 3.0

ノルウェーのUCIプロチーム「ウノエクス モビリティ」

 

ノアファスト 3.0

リドレー・ノアファスト 3.0

UD Carbon(NF301Am)

 

リドレー・ノアファスト 3.0

410Candy Red(NF301Bs)

 

Noah Fast 3.0(ノアファスト 3.0)

フレームセット価格:77万円

完成車価格:
シマノ・デュラエース R9250 Di2 : 122万3200円
シマノ・アルテグラ R8150 Di2 : 102万6300円
シマノ・105 R7150 Di2 : 94万3800円

■サイズ:XXS、XS、S

■カラー:UD Carbon(NF301Am) 、Candy Red(NF301B)

■フレーム:Elite HMカーボン

■フレーム重量:1,028g(XXS)/1,032g(XS)/1,050g(S)

■フォーク重量:509g(コラム長300mm)

■対応コンポーネントシマノDi2/カンパEPS/スラムeTap
※メカニカル非対応

【付属品】

■ハンドル/ステム:
Forza Nimbus Aero Cockpit
XXS:85mm-360/400mm
XS/S:100mm-360/400mm
※Stem-STI/Drop (C-C)
※リーチ75mm/ドロップ127mm

■シートポスト:
Noah Fast 3.0 Aero Seat Post(セットバック0mm)

 

ノア 3.0

「ノアファスト 3.0」の発売と合わせて、テクノロジーを継承したミドルグレードの「ノア 3.0」も発売する。カーボン素材とハンドル形状が異なり、それに伴いヘッドチューブの形状を変更している。

リドレー・ノア3.0

Empress Grey(NH301As)

 

リドレー・ノア3.0

Pearl White(NH301Bs)

 

Noah 3.0(ノア 3.0)

フレームセット価格:48万4000円

完成車価格:
シマノ・デュラエース R9250 Di2:95万1500円
シマノ・アルテグラ R8150 Di2:75万4600円
シマノ・105 R7150 Di2:67万2100円
シマノ・105 R7100 : 59万1800円

■サイズ:XXS、XS、S

■カラー:UD Carbon(NF301Am)、Candy Red(NF301Bs)

■フレーム:Essential HMカーボン

■フレーム重量:N/S(XXS) /1,195g(XS)/1,210g(S)

■フォーク重量:509g(コラム長300mm)

■対応コンポーネント:メカニカル(シマノのみ)/シマノDi2/カンパEPS/スラムeTap

【付属品】
■ハンドル/ステム: Forza Cirrus Pro Integrated Cockpit
XXS/XS:90mm-380/400mm
S:100mm-400/420mm
※Stem-STI/Drop(C-C)
※リーチ 75mm/ドロップ 130mm

■シートポスト: Noah Fast 3.0 Aero Seat Post(セットバック0mm)

 

※先行限定入荷は2025年5月上旬の予定。

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