ロット・デスティニーが使用する電解質ドリンク「プレシジョン フューエル&ハイドレーション」日本初上陸
目次
汗で失われるナトリウム量の個人差は最大で12倍!
2月13日、東京都内にて「プレシジョン フューエル&ハイドレーション」の日本初上陸発表会が行われた。
プレシジョン フューエル&ハイドレーションは、2011年にイギリスで誕生した電解質補助食品メーカー。サイクリングの分野だと、UCIプロチームのロット・デスティニーが2023シーズンから使用している。
日本国内では、医学的にエビデンスがある商品だけを取り扱うトータルヘルスコンサルタントが代理店となり、ECサイトなどでの販売がスタートしている。
プレシジョン フューエル&ハイドレーションと他の製品との違いは、ただの電解質ドリンクではなく、一人一人に合った商品を選んでエネルギーと水分補給プランを構築できる点にある。さらに、独自の「汗体質分析(スウェットテスト)」を行い、その結果から最適な補給戦略を取ることができ、パフォーマンスを最大化を目指せる。

発表会にてアンディ・ブロウCEOが話す
人間は汗をかくと、水分だけでなく電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのイオン)も一緒に失われる。汗をかいたからといって電解質の入っていない水分だけを補給し続けると、かえって血中のナトリウム濃度が薄まってしまい、低ナトリウム血症から筋肉のけいれんや脱力感、頭痛、嘔吐など、パフォーマンスに影響があるだけでなく、最悪の場合、心停止を引き起こす可能性もある。
しかし、1Lの汗に対して失われるナトリウム量は、自身の体質によって200mg~2400mgと、低い人と高い人ではなんと12倍もの個人差があるそう。だから、「この人がこれくらいのナトリウムを取っておけば大丈夫だった」という経験が自分には当てはまるとは限らないのだ。
また、運動するうえで必要なエネルギーを効率良く摂取するためにも電解質が必要だという。
例えば、フルマラソンで使われるカロリーは2700kcalといわれている。ただ、体に蓄えられるのは1600kcalのみで、レース中に1100kcal補給しなければならない。様々なものが失われている中で水分と炭水化物を効率よく吸収するために必要なのが電解質となる。
プレシジョン フューエル&ハイドレーションを立ち上げたきっかけは、自身もトライアスロンに取り組んでいたことだとアンディ・ブロウCEOは話す。
適切な水分補給ができずにパフォーマンスが発揮できないことがあり、アスリートは個々に合った水分や栄養素を取るべきだと考えた。当時、個々に合わせた電解質ドリンクは存在せず、プレシジョン フューエル&ハイドレーションはそういったギャップを埋めるために誕生。
さらに、自分に合った電解質を、競技に応じて適切なタイミングで取り、かつ精密にどのタイミングで何を取ればいいかをAIで算出して摂取することでパーフェクトなパフォーマンスが発揮できると考えたそうだ。
製品開発とラインナップ

ロット・デスティニーではヴィクトール・カンペナールツが最初に使い始めたそうだ
現在では、世界の様々なプロスポーツのトップチームやアスリートが愛用している。
サイクリングの分野では“ロット・デスティニー”と提携しているが、もともとプレシジョン フューエル&ハイドレーションの製品を愛用している選手の紹介からチームとの関係が始まったとジャック・デイヴィス プロスポーツ責任者は話す。
チームでは、選手それぞれにスウェットテストを行い、その結果からチームの栄養士と密に連携を取りながら、レースの補給計画を選手個人ごとに出しているそうだ。また、製品開発においても、チームと連携がなされているという。
「まずは特定の選手や特定のチームのために開発していって、そのやり方で効果が分かったら製品化という運びが多いです」とデイヴィスは話す。
「最近の例ですと、『むしろ電解質の入っていないドリンクが欲しい、自分の好みのものを入れたいから』とアスリートから言われ、商品を作りました」
まさにその商品である【カーボオンリードリンクミックス】には、ロット・デスティニーのロゴマークがパッケージについており、運動量に合わせて炭水化物量を調整できるパウダーとして製品化されている。
現時点での国内で販売される製品ラインナップは以下のとおり。
・PH500~1500電解質タブレット 価格/3240円
・PH500~1500電解質ドリンクミックス 価格/3888円
・PF30ジェル(ノンカフェイン、カフェイン) 価格/810円~
・PF30エナジーチュー 価格/648円~
・カーボ・オンリー・ドリンクミックス 価格/1万2960円
・カーボ&電解質ドリンクミックス 価格/1万800円
ECサイトはこちらから。
https://shop.pfandh.jp/
ジェル、500mlの水に溶かすパウダーのドリンクミックス、500mlの水に溶かすタブレットはそれぞれ柑橘風味で甘ったるさがなく非常にスッキリしていて飲みやすい。
電解質タブレットと電解質ドリンクミックスはナトリウム含有量が3種類、500、1000、1500から選べ、自身の体質や運動の性質、走る環境などによって飲み分けることができるのが特長だ。
実際に飲んでみても、数字が上がるごとに塩気を感じるが、1500でもしょっぱ過ぎるような塩気ではない(しかし人による)。
スウェットテストで出た結果に合わせて自身に合う数値のものを飲むか、以下のTHC公式LINEの「水分補給プラン」から自分に最適な補給プランを確認しよう。
https://pfandh.jp/planner

スウェットテストで使う機材
また、スウェットテストを受けられなくとも、1000が市販の経口補水液と大体同じ濃度だそうなので、まずはそれを飲んでみてライド中にまだ足が攣るなどの脱水症状が起こるようであれば1500に上げるなどしてもいいそう。
ただ、合わない量を飲み続けると塩分過多になりかねないので、やはりスウェットテストは推奨される。一度受ければ、人生でその数値が変わることはほぼないそうだ。現在は東京都千代田区の会場でのみ受けられる。ちなみに、電解質ドリンクは飲み過ぎたときの二日酔い防止として効果があるとも担当者は話していた。

スウェットテストは、前腕に電極を受けて発汗させて、チューブで汗を採取し、汗1Lあたりのナトリウム含有量を計測する。結果が出るまでにはおよそ30分ほど要する。運動などもせず、ただ待つだけで痛みなどは何もない

このように自身の汗1Lあたりに出ていくナトリウム量が出てくる。低いほうが出ていくナトリウム量が少ないので、取るべきナトリウム量も少なくて済む
スウェットテストで自身の汗として出ていく電解質の量を事前に知っておき、自分の適量の電解質を摂取することで、必要な水分やエネルギー補給をスムーズに行え、パフォーマンスが発揮できるはず。
狙っているレースや普段のトレーニングだけでなく、日本の暑い夏の熱中症対策などとして活用してみては?
PRECISION JAPAN
https://pfandh.jp