キャニオンのロードバイク「エアロードCFR Gen3」フレームセットが特別価格で限定復活、記念完成車を発売

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キャニオンが、エアロロードバイク「エアロードCFR Gen3」フレームセットを日本限定で復活させ、特別価格で発売する。これを記念して、完成車「エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション」も企画。フレームセット、完成車いずれも生産数が限られるため先行予約応募期間を設け、2025年3月9日23:59まで受け付けている。予約応募が多数となった際には抽選となる場合がある。

エアロードCFR第3世代

Photo: shinichi / にんにんサイクル

最新のエアロードは第4世代であり、Gen3は2020年に発表された先代のモデルだ。Gen3は、2022年にはアネミエク・ファンフルーテンによる3大グランツール(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ)での総合優勝と世界選手権での勝利を達成。マチュー・ファンデルプールが、フランドルで3回、パリ~ルーベで2回の勝利を獲得するなどしている。

2025年においてGen3を日本独自企画として復活させた理由は、ヒルクライムレースを目標として、自己ベスト更新やライバルに勝つために練習を積む熱心なライダーを応援したいからだという。

レースの一例として、Mt.富士ヒルクライムは上り坂の斜度が比較的緩やか(平均5.2%、最大7.8%)であるため、ライダーにとっては空力性能の重要性が一層高まる。もちろん、軽量化も重要なアドバンテージとなる。しかし、自転車の価格やあらゆる物価が高騰している現在、機材だけでなくトレーニングや遠征、栄養補給といった面でも費用がかさむ現実がある。

エアロードCFR第3世代

Photo: shinichi / にんにんサイクル

キャニオンは、こうしたライダーがヒルクライムレースに求める機材の条件を、
①最高レベルの優れた空力性能
②ハイエンドのこれ以上ない軽さ
③価格はできるかぎり抑えること
と考えた。

しかし、キャニオンでは現在、エアロードCFR Gen4完成車、アルティメットCFRフレームセットがラインナップされているが、①②③を同時に満たす製品を提供することができなかった。

そこで、キャニオンが目を付けたのがハイエンドの先代「エアロードCFR Gen3」、その中でも前期型のGen3.1仕様だ。現行Gen4に肉薄する空力性能、機能性、軽量性。そしてマチュー・ファンデルプールをはじめとした世界最高峰のライダーたちによる実績。さらにフレームセットでの購入なら、手持ちのパーツを生かしたり、コンポ載せ替えにも対応できる。また、注文時のステム長変更(プロ仕様のCP0015への交換となる)を無料オプションとして盛り込み、「キャニオンバイク持ち込みメンテナンスショップ」での組み換え相談の取り次ぎも設けた。製品保証はキャニオン公式ストアでの販売製品と全く同じ6年間の特別延長保証で、クラッシュリプレースメントプログラムにも対応している。

空力性能グラフ

赤線(Mr551P = Current Aeroad)がGen3で、オレンジ線(Mr525P = New Aeroad R108-1)がGen4。GST風洞で実施、時速45kmで、DTスイス・ARC1100 50mm、シュワルベ・プロワンTLE 25F/28R、“Ferdie”レッグダミー、ボトルなし

Gen4の50mmハイトホイール仕様とGen3の62mmハイトホイール仕様は同等の空力性能を有するという。ホイールをそろえた性能比較は上のグラフのとおりだ。

また、Gen3はフレーム重量1030g(平均重量)と、ピュアエアロロードの中では軽い。このフレームを使用した完成車「エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション」は、シマノ・105Di2仕様で7.2kgを達成した。シマノ・デュラエースDi2仕様で完成車にしすれば、6kg台を達成することも十分に可能だ。

価格は、他社のハイエンドモデルと比べて約半額となる。今回の復活企画では、エアロードCFR Gen3が、通常価格59万円の約4割引となる34万9000円で購入できる。

エアロードCFR第3世代

Photo: shinichi / にんにんサイクル

エアロードCFR Gen3の中でも2020年発売のオリジナルのGen3.1(前期型)から、2023年発売のGen3.2(後期型)への改良点は、
①フレームのシートポストまわりの剛性向上:振動吸収性を低下させてでも、パワーロスを減少させる
②フレームねじれ剛性のさらなる向上:パワー伝達性能、反応性の向上
③前乗りポジションに対応するため、シートポストのセットバックを5mm減少
④シートポスト固定ボルトへのアクセス向上(メカニックからのリクエスト)
だった。

Gen3.1を採用した理由は、
①構造上振動吸収性能が高く、疲労軽減に貢献する
②フレームのねじれ剛性が過剰でなく、脚当たりが比較的穏やか
③トッププロほどの極端な前乗りをする人も少ない
という点で、「ヒルクライムレースを目標として、自己ベスト更新やライバルに勝つために練習を積む熱心なライダー」にとっては適正な選択肢であるというものだ。

なお、2021年当時、マチュー・ファンデルプールがレース中にGen3.1のハンドルバーのドロップ部を破損する事案が発生した。これを受けてキャニオンでは改めて製品耐久試験を実施した結果、検査基準には適合してることを再確認したが、耐久試験方法と実際のドロップ部を握る際の荷重のかかり方には差異があるため、万全を期してさらなる安全確保のためにドロップ部の設計をアップデートした。また、同時期、フレームのシートポスト挿入部に泥やほこりが侵入することにより、シートポストとフレーム接触部が摩耗する事例が発生した。これを受けてキャニオンではフレームのシートポスト挿入部にインサートを接着し摩擦を低減し、泥やほこりの侵入を防ぐためのゴムスリーブを装着するアップデートを実施した。今回販売されるフレームは、いずれの点でもアップデート後の仕様になっている。

エアロードCFR Gen3 フレームセット

エアロードCFR第3世代

Photo: shinichi / にんにんサイクル

エアロードCFR Gen3 フレームセット
価格:34万9000円 (消費税、送料込)
フレームサイズ:2XS、XS、S、L ※製造上の理由によりMサイズは今回入荷しない
フレーム平均重量:1030g
最大タイヤ幅:30mm

フレームセット付属パーツ一式

フレームセット付属パーツ一式 Photo: Kei Tsuji

ホワイト、シルバー、マジョーラの3色セットのステッカーキットが付属。ダウンチューブの「CANYONロゴ」左右、右側シートステイの「CFRストライプ」がカスタマイズできる。これはホワイトを貼った状態 Photo: Kei Tsuji

記念完成車「エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション」

Gen3をベースに、スピードとヒルクライム性能にフォーカスした記念完成車を企画。メインコンポーネントにはシマノ・105Di2グループセットを据えながら、各所に個性あふれるパーツをアッセンブル。フレームセットと同じくアップチャージなしでステム長、さらにクランク長も変更できる。完成車平均重量は7.2kgだ。

エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション

オプションのパワーメーター装着、付属のステッカーキット・ホワイトを貼った状態 Photo: Kei Tsuji

エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション完成車
標準価格:59万9000円 (消費税込)
シゲイー・パワーメーターオプション:5万4450円(消費税込)
サドルなしオプション:1万円割引(消費税込)
フレームサイズ:2XS、XS、S、L ※製造上の理由によりMサイズは今回入荷しない
完成車平均重量:7.2kg
最大タイヤ幅:30mm

ミッションのカーボンクランク

標準搭載のミッションのカーボンクランク。長さを162.5mm、165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mmから選べる(パワーメーターは有償オプション) Photo:Kei Tsuji

シゲイーのパワーメーター

有償オプションのシゲイーのパワーメーター Photo: Kei Tsuji

CS5055

クラフトレーシングホイール・CS5055カーボンファイバースポークホイールセットは1300gを切る軽量設計 Photo: Kei Tsuji

アジリストファストとパープルライト

パナレーサー・アジリストファストの28Cに、TPU製チューブのパープルライトを採用 Photo: Kei Tsuji

デュラエースのローター

ディスクブレーキローターのみデュラエースグレードを採用 Photo: Kei Tsuji

SLRブーストTMスーパーフロー

サドルなしの選択も可能。標準ではセライタリア・SLRブーストTMスーパーフローが付属 Photo: Kei Tsuji

先行予約応募方法とFAQ

フレームセット、完成車いずれも生産数が限られるため先行予約応募期間を設ける。

先行予約応募期間:
2025年3月9日(日)23:59まで
予約応募が多数となった際には抽選となる場合があるので、できる限り(特に完成車は)先行予約期間での応募がお勧め。先行予約応募を経て在庫がある場合には、後日一般販売が行われる。

先行予約応募方法:
上記の期間中に、キャニオンジャパン公式ストアより応募

購入フロー:
2025年3月9日(日)の先行予約応募期間の締切後、注文の確定または抽選となった場合には当選、落選をメールにて案内。注文が確定・当選した場合には、ステム長等オプション、配送先等の指定をする。自宅への配送はもちろん、近くの「キャニオン持ち込みメンテナンス対応ショップ」に直送して、パーツ載せ替え依頼も可能。

同時にリヤメカハンガーの予備やコンピューターマウント、キャニオングッズ等を購入したい場合:
すべての注文希望アイテムの在庫がキャニオンジャパンサービスセンターで用意できない可能性があるので、今回フレームセット、完成車を注文した人には、キャニオン公式ストアのギアアイテム送料(通常2100円)が一回に限り無料となるキャンペーンを実施する。注文方法は、注文後のメールにて案内がある。

納期:
2025年3月9日(日)の先行予約応募期間の締切後、フレームはステム長が標準仕様の場合は約1週間、ステム長変更の場合は約2週間(※)。完成車は約3週間(※)。
※ステム長変更の際にはドイツ本社からの取り寄せを行うため、さらに時間を要する場合がある

製品保証:
キャニオン公式ストアの販売製品とまったく同じ、2年間の基本保証・4年間の特別延長保証が付帯。クラッシュリプレースメントプログラムも同様に利用できる。

アフターサービス体制:
キャニオンジャパンサービスセンターならびに、全国の「キャニオンバイク持ち込みメンテナンス対応ショップ」網にて対応。リヤメカハンガーやヘッドベアリング等スペアパーツはキャニオンンジャパンサービスセンターに在庫しており、ユーザーに直接、代引きにて販売している。

エアロードCFR Gen3 に見て触れて乗れる試乗イベント

サイクルモードライド大阪

エアロードCFR Gen3 の性能を体感できる試乗イベントが開催される。
試乗車サイズ予定:2XS、XS、Sサイズ

・サイクルモードライド大阪 3月1、2日
・名古屋サイクルスポーツデイズ 3月15、16日
・サイクルモード東京 4月19、20日

また、東京都稲城市のクロスコーヒーにて、2月28日から3月9日まで、エアロードCFR Gen3 復活ローンチエディション完成車(Sサイズ)の実車展示が行われる。※試乗は不可

サイクルモードライド大阪試乗予約(ライン友だち登録が必要)

 

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