タイムのフラッグシップロードバイク「サイロン」が新型に

2025.03.07
新製品

タイムの旗艦レーシングロードバイク「SCYLON（サイロン）」に、スピードとパフォーマンスを極めた2025年モデルが登場した。

第１世代のサイロンは2014年に誕生。GEN２（第２世代）は、オリジナル・サイロンの６つの性能＝重量、エアロダイナミクス、剛性、強度、乗り心地、そして職人技という特性すべてを極限まで高めている。

タイム・サイロン

サイロン GEN２の特徴

・新素材の探求による、さらなる軽量化：
フレームサイズごとに100g以上の軽量化

25年の編組技術の結晶、54種類の編組構成、18種類の異なる繊維の卓越性を徹底的に検証した結果、サイロンGEN2の目標達成には、さらなる先進素材が不可欠であることが判明した。オリジナルのサイロンの剛性、耐久性、乗り心地を維持しながらエアロダイナミクスを強化し、ケーブルを完全に内蔵したうえで重量900g未満のフレームセットを目指した。

その結果、東レM46J超高弾性繊維とT800高強度繊維を、全く新しい積層順序で組み合わせることで、望ましい結果が得られることが判明。この2つの繊維を70/30の割合でブレンドすることが、GEN2素材の基礎となった。

タイム・サイロン

・形状とCFD解析による、空力性能の極限追求：
エアロダイナミクスを12%向上

サイロンGEN2では、オリジナルの剛性、強度、乗り心地を維持しながら、エアロダイナミクスを向上させつつケーブルの一体化を実現するためにバランスの取れたアプローチを採用した。

まず着手したのはチューブ形状。剛性を損なうことなく空気抵抗の低減を実現することであった。タイムの特徴である“軽快でシャープなハンドリング”を継続するために、標準的な翼型ダウンチューブとシートチューブをベースに改良を加え、現代のロードレースフレームに求められる剛性を実現した。

構造改良されたエアロプロファイルシートステー

・BCS（編組カーボン繊維構造）の進化による、剛性と強度の絶対的確保：
ペダリング剛性の維持ねじり剛性は9%向上

サイロンGEN2は、ボトムブラケットから始まり、ダウンチューブ、ヘッドチューブ、トップチューブへと連続する編組構造を採用。この多層編組により、フロントトライアングル全体に途切れることなくカーボンファイバーが連続した構造が実現し、比類なき強度、パフォーマンス、そして卓越した品質を実現。

GEN2レイアップでもう一つ重要なのは、方向性モーフィングの追加。1つの編組層内でカーボン繊維を45度から30度の範囲で徐々に角度を変えることが可能になり、適切な材料を適切な角度で適切な場所に配置できるようになった。これにより、シートチューブに柔軟性を与え、前三角の剛性とハンドリングの精度を高めた。

タイム・サイロン

・現代のライダーの要求に応える、ケーブル内装とタイヤクリアランスの刷新：
完全なケーブル内蔵（主要ブランドと互換性を確保し、32Cタイヤに対応）

オリジナルのサイロンのパフォーマンスとハンドリングの中核を成す、特徴的なワンピースチェーンステーシステム。GEN2では、パワーボックスシステム全体に超高弾性繊維を使用し、重量を20%削減。同時に、オリジナルの優れた性能特性を維持し、タイヤクリアランスを32Cまで拡大した。

このパワーボックスチェーンステーシステムは、樹脂トランスファー成形（RTM）により、内部に構造リブを組み込み、パフォーマンスと強度を向上させている。

タイム・サイロン

・サイロンのコンセプトの継承：
ゼロから再設計されたジオメトリーと人間工学に基づく、タイム史上最も先進的なフレームセット

【新型インテグレーテッドエアロフォーク】
25年のフォーク製造経験を活かし、新型ケーブル完全内蔵型フォークを開発した。剛性を維持しながら空気抵抗を4%低減。43mmと50mmのオフセット、1-1/2インチから1-1/8インチのラウンドテーパードステアリングコラム（ケブラー補強）、32Cタイヤクリアランス。

【エアロインテグレーション】
FSAインテグレーテッドヘッドセットシステムとSRSトップキャップを採用した。これにより、セミインテグレーテッドまたはフルインテグレーテッド式コックピットに対応できる。多くのヘッドセットベアリングとトップキャップの組み合わせとの互換性を持っている。