キャノンデール・トップストーン×eバイク×レフティ これが新世代のグラベル遊びだ!
目次
フロントサスペンション付きモデルにeバイクと、キャノンデールから一挙に発表された「トップストーンカーボンレフティ」シリーズで、初夏の北摂グラベルを遊び尽くしてきた!
グラベルはもう、孤独ではない
一面の緑に囲まれた未舗装路は、冒険へ憧れる高揚感と共に、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる。近頃僕たちの好奇心をつかんで離さないグラベルロード。そこへキャノンデールが発表した「トップストーン」の新たなファミリーは、同社の顔とも言えるフロントサスペンション「レフティ」が装備された「トップストーンカーボンレフティ」と、アシスト付きのeバイク「トップストーンネオカーボン」という、これまた尖った個性を持つ2シリーズだ。
これまでMTBやロードの垣根を越えた、斬新なアイデアを盛り込んだ製品で人々を驚かせてきたキャノンデールは、このグラベルロードというあらゆる要素が融合したジャンルにおいて、同社のアイデンティティを炸裂させようとしている。
そんなニューモデルは、ただ一人で走ってどうこう言うよりも、せっかくなら仲間と一緒に走ってその楽しみ方を深掘りしてみたいものだ。そこで今回は、キャノンデール・ジャパンのカズさんをリーダーにして、辻カメラマンにジンノ君、そして筆者エリグチと、グラベル遊びにドハマり中の4人が集って、大阪は北摂エリアのグラベルを巡るライドを行うことに。
4人が4人大阪在住または出身ということで、集まるとこうも騒がしくなるのかというほどに、スタート前から「あの道はどう?」「こっちの方がオモロイですよ!」と早速盛り上がる。さあ、レフティのロックアウトをリリースし、ドライブユニットのスイッチを入れて。広大な北摂のフィールドに出発だ。
今回はカズさんと辻さんがトップストーンレフティの上位モデル(ワン)、エリグチは一番ベーシックなモデル(スリー)。そしてジンノ君はアシスト付き(ネオ)で出発。
「俺カメラ持っていくんやから、ゼッタイeバイクの方がええやろ!」
「いや辻さん最近めっちゃ走ってるの、インスタで見て知ってるんですよ!」
と、グラベル区間に入ってすぐに辻さんとジンノ君が掛け合いながら上っていく。たしかに端から見ていても、ボッシュの最上位ドライブユニットによるアシストは、リヤサスペンション「キングピン」によってトラクションを最大限発揮しながら上っていくのが分かる。
とはいえ人力組も負けじとペダルを回していけば、トップストーン専用設計のレフティオリバーの30mmトラベルが、木の根やガレ場でも軽々とこなすことができるのだ(もちろん息は切れるけど)。アシストによってeバイクと人力とでは大きな差が付くかに思えるけれど、こうして実際に走ってみると、やっぱりテクニック面で勝るカズさんが一番速い! とはいえアシストが付いていれば、そんなトップレベルの脚力とほとんど同じペースで上っていくことができるのだ。
「この先の区間は急斜面だから、ちょっとグラベルバイクでは厳しいですね。別の緩いルートで下って、県道に出てから峠を越えた先にまたいい林道区間があるんですよ!」というジンノ君のアテンドのもと下っていくが、これもなかなかのダウンヒルコースだ。
けれど不得意な僕でも、不思議とスイスイとダート区間を下っていくことができてしまう。それは明らかに、サスペンションが前後にある効果が大きい。リジッドのグラベルバイクよりも、ダート区間の難易度がワンランク楽になっていることは間違いない。それでいて軽量さからバイクと一体となってアップダウンをこなすことができるのは、このバイクだからこその芸当だ。
渓流やコーヒースタンドと寄り道を繰り返しながら、舗装路と未舗装路を入れ混ぜたライドが続く。このエリアでMTBも乗り倒しているカズさんは
「北摂は都市部からグラベル区間へすごくアクセスしやすいんですけど、だからこそ新しいコースを開拓するためには自分で道を探したいんです。それをMTBで行くのって、結構骨が折れるものだけど、このバイクなら舗装路区間もスムーズに走れるので、距離を走って峠を越えて、そして気になる道へと入っていくというのにぴったりなんですよね」。
「自分は大阪南部を中心に走っているけど、どうしても山までの距離があるんです。だから一度にどちらも走るとなると、どうしてもどっち付かずになってしまう。トップストーンは、ある意味オンオフ間の“中途半端”を極めたバイクだけど、もしかしたらこのグラベルというジャンルにおいて、一番正解に近いのかもしれないなあ」と辻さんも応じる。
次に走るときは、湧き出す源泉を探しに山深くを目指すもいいし、「ネオ」にもっとバッグを付けて荷物を詰め込み、屋外でコーヒーブレイクっていうのもいいな……。4人で走ると楽しそうなアイディアが次々と浮かんでくる。このトップストーンカーボンレフティは、一度のライドでできることをもっともっと増やしてくれる、そんな可能性にあふれたバイクなのだと気づかされた。
ITEM LIST
山本さん:
エクスプロア テクニカル Tシャツ(1万1000円)
コア カーゴ ビブ ショーツ(1万8500円)
グラフィック ソックス(2500円)
神野さん:
テクニカル Tシャツ(9000円)
コア カーゴ ビブショーツ(1万8500円)
プロチーム ソックス(2500円)
江里口:
ブルベ ライトウェイトジャージ(2万500円)
コア カーゴ ショーツ(1万6000円)
辻さん:
エクスプロア テクニカルTシャツ(1万1000円)
ブルベ カーゴ ビブショーツ(3万2500円)
その他は私物
問・ラファジャパン
※価格は全て税込
Topstone Carbon Lefty 1:唯一無二のフルサスペンショングラベルロード
キャノンデール・トップストーン カーボン レフティ1
スラム・フォースeタップAXS完成車価格:75万円(税抜)
Spec
フレーム:カーボン
フォーク:レフティオリバーカーボン
コンポーネント:スラム・フォースeタップAXS
タイヤ:WTB・ヴェントゥーラTCSライト650B×47(フロント)、WTB・バイウェイTCSライト650B×47(リヤ)
サイズ:XS、SM、MD
カラー:カメレオン
前後トラベル量30mm×30mmが生み出す圧倒的な“操る”楽しさ
カーボンフレームの軽さを生かすことのできるリヤサスペンション、キングピンが特徴のトップストーンカーボンに、新たに専用設計されたカーボン製のレフティオリバーフォークが組み合わさることによって、より走破性を高めたトップストーンカーボンレフティ。デフォルトでエアボリューム量の大きい650B×47のチューブレスタイヤを装着しているので、外径の大きさからオンロードでの巡航も非常に快適ながら、あらゆる路面で安心して取り回しが可能。グラベルレースにも即参戦可能なスペックやライドフィールを持ちつつも、初めてのグラベルバイクとしても扱いやすい一台に仕上がっている。
Topstone Neo Carbon 3 Lefty:アシストの恩恵をオンオフ問わず最大発揮
キャノンデール・トップストーン ネオ カーボン3レフティ
シマノ・GRX機械式完成車価格:60万円(税抜)
Spec
フレーム:カーボン
フォーク:レフティオリバー
ドライブユニット:ボッシュ・パフォーマンスラインCX
バッテリー:ボッシュ・パワーチューブ500Wh
コンポーネント:シマノ・GRX-RX812
タイヤ:WTB・レゾリ ュート650B×42
サイズ:SM、MD、LG
カラー:グレー
ハイエンドドライブユニットを備え本格グラベル走行も楽々
クロスバイクとロードバイクタイプのeバイクに続き、キャノンデールは本格グラベルに向けてもeバイクのトップストーンネオカーボンレフティを発表した。トップストーンシリーズと同様にキングピンを備えたカーボンフレームに、ドライブユニットはハイエンドeMTBに多く採用される、ボッシュのパフォーマンスラインCXを装備。ダウンチューブに内蔵されるパワーチューブバッテリーは500Whと、長時間のグラベルライドも可能となった。本モデルは650Bタイヤにアルミ製のレフティオリバーを装着。リジッドフォークを採用し700Cのタイヤサイズとなるトップストーンネオカーボン4(50万円・税抜)もラインナップする。