ラピエールが新たなエアロロード「エアコードDRS」を発表

フランスの総合自転車メーカー、ラピエールのエアロロード「AIRCODE(エアコード)」がフルモデルチェンジ。グルパマFDJと共同開発し、アルノー・デマールとともに勝利を積み重ねている「エアコードDRS」は、第3世代になって初めてディスクブレーキを搭載している。DRSはDrag Reduction System(ドラッグリダクションシステム)の頭文字だ。

エアコードDRS

2014年にデビューした第1世代となるラピエール初のエアロモデル「エアコード」は、その汎用性、整備性、空力性能により、グルパマFDJのエーススプリンター、アルノー・デマールの自身初となるフランスナショナル選手権優勝に貢献。第2世代となる「エアコードSL」がデビューした2017年にもデマールはフランスナショナル選手権を制している。そして2020年も、新たに生まれ変わったエアコードDRSを駆るデマールは、フランスナショナル選手権を含む多くのスプリントで勝利し、その性能の高さを証明している。

ラピエールは空力性能向上のため、多くの研究、開発、テストを繰り返した。それだけでなく、エアコードDRSは、流体力学の第一人者でもあるアイントホーフェン工科大学のバート・ブロッケン教授とともにCFD(数値流体力学)解析を行い、グルパマFDJとの共同開発により第2世代のエアコードSLを上回る空力性能を誇る。

エアコードDRS

エアコードDRSとエアコードSLとの空力性能の比較

エアコードDRSは完全内装化されたケーブル類とヘッドチューブ、ダウンチューブ、フロントフォークをシームレス構造とすることで、バイク全体での空気抵抗の大部分を占めているヘッド周辺の空力性能を大きく高めている。ゼリウスSLで培った3DチューブラーテクノロジーもエアコードDRSに最適化され、高い快適性をもたらし、トラップドアテクノロジーによりDi2バッテリーがダウンチューブ下部に設置されることでバイクバランスの向上にもつながっている。

エアコードDRS

ケーブル類は完全内装される

一新されたジオメトリは、フランスロードチャンピオンのアルノー・デマール、スイスとヨーロッパのTTチャンピオンのステファン・キュングらの協力により導き出された。「フォワードジオメトリ」と新たに呼ばれ、トップチューブ(リーチ)が長く設定されることにより、ライダーはより低いエアロポジションをとることができる。また、エアコードSLから継承された短いヘッドチューブと、ホイールベースにより高い反応性を実現している。

エアコードDRS

エアコードDRSのフォワードジオメトリ

日本での販売価格は2020年10月上旬〜中旬に発表される予定だ。