快適な秋冬ライドはアンダーウェアから! モンベル直伝レイヤリング術
目次
秋冬のライドは、冷えとムレをコントロールすることで快適さが増す。分厚いウェアを何枚も着込むのではなく、肌から汗を取るベース、中間着のミドル、風を抑えるアウターの3つの層を作ることがポイントだ!
秋冬のライドを一着で快適にする万能ウェアは、現在のところ存在しない。だからウェア内の温度を快適に調節する重ね着の方法、レイヤリングの必要がある。それを実践するウェアが、モンベルにある。レイヤリングの基本は、ベース、ミドル、アウターという3つの層(レイヤー)を作ることだ。それぞれ説明していくと、
①ベースレイヤーは、かいた汗を吸い取り乾かす。体にぴったりとフィットし、汗冷えを防ぐベースウェアこそが、防寒の要だ。
②ミドルレイヤーは保温のため。さらにベースレイヤーが吸い上げた汗を拡散、蒸発させる。秋冬用サイクルジャージがその役割を担う。
③アウターレイヤーは防風性が一番。気温に応じて、保温や通気性も求められる。こぎ出しは寒くとも、すぐに衣服内温度は上昇する。だから保温性よりも前面の防風性、背面はムレを排出する通気性の良いものが、結果的に冷えを防いでくれる。
さて、今回は埼玉県の定峰峠で、モンベルのジオライン M.W.サイクルアンダーシャツとライトシェルサイクルジャケットをレイヤリングしてヒルクライムしてきた。
レイヤリングは3つの層が基本だが、気温や天候によって2層にするのもあり。今回は気温も高く、ベースとアウターを選択。ジオラインの吸水拡散性のおかげで肌は常にドライ。アウタージャケットは風を防ぎ、同時に汗ヌケが良く、ウェア内のムレを解消してくれた。
いよいよ寒さを感じる季節を目前に、「これは調子が良さそうだ」と予感できるレイヤリングだった。
秋冬ライドのPoint
Point1 レイヤリングにより肌は常にドライに
冷えを防ぐ一番の方法は、汗をかかないこと。でもそれは不可能なので、汗をかいても肌をドライに保つ、高機能アンダーウェアの着用がマスト。今回はアウターと組み合わせたが、サイクルジャージの下に着るのもありだ。
Point2 休憩にはあったかいごほうびを
寒い季節にカラダを温めてくれる本命は、あったかい食べ物。定峰峠の峠の茶屋は、「うどん県」の埼玉が誇る肉うどんが名物。この肉うどんを目当てに、定峰峠は方々からサイクリストがやって来る。
Pick up
サイクルトレーナー グローブ Men’s
価格:3740円
秋冬グローブの保温性をしっかり備えながら、装着してこぎ出してみると、レバーを持つ指の操作性の良さを実感。しばらく乗っているとクッション性も良く快適そのもの。
フレームポーチ S
価格:3520円
ツーリングドライ サドルバッグ
価格:8800円
休憩時の保温着や温泉に立ち寄った際の着替え等、秋冬ライドで増える荷物をすっきりと収納してくれるのが、フレームポーチとサドルバッグ。特にサドルバッグは10Lと大容量で便利。
アウトドアブランドならではの高機能!
寒さ、冷えの原因は、肌に汗が残ることにある。このアンダーシャツは、前面に保温性を備えた中厚手の生地を採用。汗やムレがたまりやすい背面と脇部分には、速乾性と保温性を兼ね備えた薄手の生地を装備する。
着用してみると、この組み合わせのバランスの絶妙さを実感。ヒルクライムではヒートアップしにくく、ダウンヒル時はアウターに防風・保温性に長けたジャケットをレイヤリングすれば、寒さの中でも快適さを持続してくれる。
サイクルジャージも吸水拡散性のある素材でできているのだから、わざわざアンダーシャツを着なくても良いのでは? なんて思いがちだが、肌をドライに保つ性能の差は歴然。保温力もまるで違い、厳しい環境で機能を発揮するアウトドアメーカーのアンダーシャツこそ選びたい!
ジオライン M.W. サイクルアンダーシャツ
価格:4400円
spec.
素材/ジオライン®(ポリエステル)
平均重量/153g
カラー/ブラック
サイズ/ XS、S、M、L、XL(男女兼用)
サイクリングに求められる温かさを実現
これはアンダーシャツでありながら、前面と肩から腕部分にかけて、ストレッチ性を備えた防風シェル素材と保温性重視のジオラインM.W.の二重構造を採用している。果たして防風アウターを着用すれば、そんな機能は不要ではないか……と考えるのは、真冬のライドの寒さを忘れてしまっているからだろう。極寒でなければ薄手アウターと組み合わせて着たい運動性の高さも特徴だ。
ウインドテクト サイクルアンダーシャツ
価格:6380円
spec
素材/ジオライン® (ポリエステル)
(シェル部分) ポリエステル80%+ポリウレタン20%
平均重量/198g
カラー/ブラック
サイズ/XS、S、M、L、XL(男女兼用)
少し寒さを感じたら、ジャージの下にコレ!
着心地は軽く、最もドライさを感じる。前面には適度な保温性を備え、速乾性に優れたジオラインL.W.を使用。背面には抜群の通気性と速乾性を備えたジオラインクールメッシュを。肌が透けて見えるほどの薄さなので、これ一枚で着用するには不向き。だからサイクルジャージのベースレイヤーとして着用したい。少し寒さを感じたら、まずこのシャツを重ね着するといい。
ジオライン L.W. サイクルアンダーシャツ
価格:3630円
spec.
素材/ジオライン® (ポリエステル)
平均重量/100g
カラー/ブラック
サイズ/XS、S、M、L、XL (男女兼用)
温度帯別! オススメ秋冬レイヤリング
紅葉が始まる秋から、北風が強まる落葉、平野部でも小雪が舞う真冬でも、サイクリストは走り続ける。寒さにひるむことなく、こぎ出せるレイヤリング例を紹介しよう!
〜15℃ クールなジャージの下にL.W.をプラス
[アウターレイヤー]
EXライト ウインドバイカー Men’s
価格:8910円
[ミドルレイヤー]
WIC.クール サイクル ロングスリーブ ジャージ #3
価格:1万230円
[ベースレイヤー]
ジオライン L.W. サイクルアンダーシャツ
価格:3630円
ミドルレイヤーの、WIC.クール サイクル ロングスリーブ ジャージ#3は、真夏の日焼け防止にも活躍する、通気性と吸水拡散性に長けたモデル。シルエットもタイトなこのジャージに、寒さを感じる秋になったらEXライトウインドバイカー Men’sをアウターレイヤーとして羽織るのは、当たり前の流れだろう。
秋深まる前に試してみて欲しいのが、信号待ちのわずかな時間でもカラダを冷やさないために、ぴったりフィットのジオラインL.W.サイクルアンダーシャツのレイヤリング。
この薄手のベースレイヤー一枚を重ねるだけで、秋のライドの心配はまるまる解決するだろう。
[プラスα]
サイクルトレーナー グローブ Men’s
価格:3740円
5〜10℃ M.W.の保温力に油断せず、アウターも用意!
[アウターレイヤー]
ライトシェル サイクルジャケット
価格:1万1660円
[ミドルレイヤー]
WIC.サイクル ロングスリーブ ジャージ #4
価格:1万2980円
[ベースレイヤー]
ジオライン M.W. サイクルアンダーシャツ
価格:4400円
裏面が起毛され、適度な保温性のあるWIC.サイクル ロングスリーブ ジャージ #4に、保温性と吸水拡散性のバランスの良いジオライン M.W. サイクルアンダーシャツをレイヤリングすれば、寒さが本格化してくる秋でも対応できるだろう。
また冒頭のページで紹介したように、ライトシェルサイクルジャケットとM.W. サイクルアンダーシャツのレイヤリングもあり。
また、往路はのんびり春日和だったのが、復路は北風で冷え冷え……というのもよくあること。アンダーシャツの性能の良さに油断せず、ポケッタブル仕様でコンパクトに収納できるこのアウタージャケットは、バックポケットに常備しておきたい。
[プラスα]
ウインドストッパー サイクルグローブ Men’s
価格:5390円
0〜5℃ 冷気から徹底的に守りながら保温性も確保
[アウターレイヤー]
サーマライドジャケット
価格:1万6170円
[ミドルレイヤー]
メリノウールプラス サイクルジャージ Men’s
価格:1万1550円
[ベースレイヤー]
ウインドテクト サイクルアンダーシャツ
価格:6380円
スピードを出すほどに、厳しさが増す真冬の寒さ。特に前面から受ける冷気は時に激しく体力を消耗させる。
恐らくその違いを最も体感できるのが、ベースレイヤーだろう。ウインドテクト サイクルアンダーシャツは、前面側の肩から腕に施された防風シェル素材が機能。冷えを感じることを肌に一番近い場所で防いでくれる。ミドルレイヤーは、真冬にこそウールの保温力をまといたい。メリノウールプラス サイクルジャージMen’sは、速乾性に優れるポリエステルとの2層構造ニット地で、抜群の保温力。アウターのサーマライドジャケットは、薄手ながら高い保温材を封入。厳冬期にこそ選びたいウェアだ。
[プラスα]
サイクル ウエストウォーマー
価格:3300円
ウインドストッパー インシュレーテッド サイクルグローブ
価格:5940円