快適なツーリングは、レイヤリングがポイント! 新しい季節は新しいアイテムとともに
目次
ツーリングにアウトドアウェアや道具をプラスすると、自然や景色を味わう旅へと変わる。でも自然の中では、 天候や気温に合わせたレイヤリングが必須! その基本を、モデルで自転車旅経験豊富な山下晃和さんに聞いた。
Rider 山下晃和さん
各アウトドア誌やイベントでおなじみの、旅するモデルでサイクリスト。サイクリングとキャンプを組み合わせた「バイク&キャンプ」イベントなども主催する。今回は彼のお気に入りの奥多摩エリアコースをライド!
アウトドアウェアを選ぶ理由
日本はもちろん海外のツーリング、バイク&キャンプ経験の多いモデル、そしてトラベルライターとして活躍する山下晃和さん。
これまで海外30か国以上を自転車で旅したなかで、山下さんが選んだウェアは、サイクルブランドのジャージではなく、アウトドアウェア。過酷な自然環境の中でも快適さを維持するための機能を装備した、モンベルのサイクルウェアだという。
「体のラインにフィットして空気抵抗を減らしたサイクルジャージは、ヒートアップを防ぎ、ライドだけなら最高のウェアです。
でも、ツーリング途中にアウトドア道具を使って食事をしたり、キャンプ泊をするとなると、身体を冷やす機能がマイナスに働くんです。体を温めようと焚火をした際には、極薄の生地に火の粉で簡単に穴が開いてしまったことも……」
アウトドアウェアも多くは化繊でできているので、焚火では注意が必要。それでもアウトドアウェアを選ぶ理由を聞くと、「レイヤリング」、つまり重ね着によって、天候、気温の変化に対応できるからだそう。
「汗を吸い取り拡散するベースレイヤー、保温のためのミドルレイヤー、雨風による冷えを防ぐアウターレイヤー。これら3つの層を作ることで快適さを維持するのが、アウトドアウェアの基本的な考え方です」
モンベルのサイクルウェアも、レイヤリングの考えを高い次元で具現化。加えて、日本人の体型に合わせたサイジング、自転車走行時のバタつきを抑えたフィット性を備える。
「モンベルは総合アウトドアブランド。ツーリングをアウトドアな旅の一つと考え、さまざまな自転車旅用アイテムをそろえていて、しかもコスパが高い。私も愛用しています」
例えば、自転車にかぶせるだけで収納できる『コンパクトリンコウバッグ』。キャリヤ不要でほとんどの自転車に装着でき、水の浸入を防ぐアクアバリアサックを内蔵した『ツーリングドライバッグシリーズ』等のバイクパッキング用品だ。
「バイクパッキングは、手持ちの自転車で気軽に始められるのが利点。ぜひ、お気に入りの景色を探して、デイキャンプするところから始めてみてください。その際はウェアのレイヤリングも忘れずに!」
プラスワンアイテムで、ツーリングをもっと自由に
ツーリングにアウトドア用品をプラスすることは、楽しみが増えるだけでなく、「自転車の楽しみ方そのものが変わってくる」と山下さん。「ツーリング途中に、いい景色だなぁって思わず見入ってしまうような場所があるじゃないですか。そういう景色、場所に出合ったら、写真を撮るだけでなく、そこで少しの時間過ごしてみるのもよいものです」。サーモボトルにコーヒーをいれて、サンドイッチを携帯。それだけでいい景色の場所が、自分だけのカフェになる。しかも、もしその場所に余り人がやって来なさそうだったら、「私はグラウンドシートを敷いて、昼寝もします(笑)」。アウトドア用品をプラスすると、ツーリングは「自分好みの癒やされポイント探し」になるそうだ。
Point 1 グラウンドシートは軽量ピクニックシート
フレームバッグから取り出したのは、モンベルの定番テント、ムーンライトテント1用のグラウンドシート(3960円)。寝転ぶのによい大きさで、ピクニックシート代わりに最適だそう。重量195g。
Point 2 ちょっと面倒な輪行を素早く行える快適道具
公共交通機関を利用して、ツーリングの幅を広げられる輪行。モンベル『コンパクトリンコウバッグ』(6380円)は、前後輪を外してフレームを逆さにしてバッグをかぶせるだけ。手間のなさは随一だ。
Point 3 火器厳禁の場所でも温かい飲み物を!
アウトドア用ストーブは便利だけれど、公園等は火器厳禁が多い。そこでオススメなのが、保温能力の高いモンベル『アルパイン サーモボトル0.5L』(3850円)。野外で飲む温かいコーヒーはサイコー!
山下さんのアイテムをピックアップ!
Touring Wear
A サイクル ドライシェル
価格/3万250円
ゴアテックスシェイクドライを採用した自転車用レインウェア。防水透湿素材を表側に配したことで、雨を恒久的に弾き、高い通気性でウェア内のムレも軽減。
B WIC.クール サイクル ロングスリーブ ジャージ #3
価格/1万230円
抜群の通気性と吸水拡散性を備え、真夏でも快適な着心地のサイクルジャージ。レースに対応するフィット性ながら、ピタピタではなく、アウトドアウェアと組み合わせても違和感なし。
C ペダリングパンツ ライト
価格/7700円
薄手の縦横ストレッチ生地を採用し、ペダリングのもも上げがスムーズ。撥水加工されていて、少しの雨でも問題なし。自転車乗車姿勢に合わせたパターンと適度なゆとりが快適。
D クロスバイカー
価格/1万5180円
2つ穴のクリート(別売)に対応し、耐久性に優れたアッパー素材を採用。シューレースをまとめられるバンド付きで、ヒールには反射ロゴを施し夜間も安全。輪行時の歩きやすさも◎。
Bike Packing
E ツーリングドライ フロントバッグ
価格/8800円
容量9Lと十分な収納力に、防水バッグが内蔵され、多少の雨なら問題にしない。ただしデジカメ等を収納する場合は、完全防水ではないので、雨天時はさらに防水バッグに入れる等の注意が必要。付属のテープをハンドルにまわすだけと取り付けも簡単だ。
F ツーリングドライ フレームバッグ
価格/6160円
フレームのスペースを有効に活用でき、ペダリングの妨げにならない容量5Lのバッグ。工具や充電池、水、重いものを収納しても、バランスを保った走行が可能。メイン荷室と反対側にはポケットも備わる。取り付けは面ファスナーをフレームに巻くだけ。
G ツーリングドライ サドルバッグ
価格/8800円
10Lの収納力を誇る大型サドルバッグ。装着した際に、バック上面のサドルに当たる部分に揺れを防ぐパッドを搭載。これが安定した走行を可能にしていて秀逸。インナーには防水バッグが内蔵され、走行中に使用しないウェアや寝袋等を収納するのに安心。
バックパックスタイルでライド重視のツーリングも
サーモボトルとランチ、着替えを携帯した、荷物少なめのツーリングならバックパックスタイルもあり。ショルダーハーネスにポケットがあるとスマホや補給食へのアクセスがしやすく便利だ。
EXライト ウインドバイカー Men’s
価格/8910円
インナーが透けて見えるほどの極薄、超軽量素材でできたウインドブレーカー。重さはわずか55g! ポケッタブル仕様で、ツーリング時に常に携帯しておけば、役立つ時が必ず来る!
WIC.クール サイクル ロングスリーブ ジャージ #4
価格/1万230円
高い通気性を備え、走行時に受ける風を遮ることなく、ヒートアップを軽減。また汗を素早く吸水拡散するので、肌面はドライさを保持。山並をイメージさせるプリントが旅心をくすぐる。
ペダリングショーツ ライト
価格/6930円
暑さが厳しい季節にはきたい、縦横ストレッチ生地のショーツ。膝丈の長さは短過ぎず、長過ぎず、ペダリングを邪魔しないだけでなく、輪行で公共交通機関乗車の際でも恥ずかしくない。
レイヤリングのコツは?
インナー&アウターをプラスして快適に!
山下さんも話していたとおり「サイクルジャージは体を冷やす」機能に長けているウェアで、保温力はイマイチ。汗冷えしてパフォーマンスがダウンする可能性がある。
特に今回紹介しているように山の中でコーヒータイムや昼寝を楽しもうとすると、ジャージ単体で過ごしていると温暖な季節であっても寒さを感じることがある。
そんなとき、インナーを着用しておくと、汗を吸い上げ肌面を常にドライに保ってくれ寒さや冷えを防ぐ。寒暖差のある山岳ライドにもぴったりなのが、薄手のモンベル『ジオラインL.W.サイクルアンダーシャツ』。前面には適度な保温性、速乾性に優れたジオラインL.W.。背面には抜群の通気性と速乾性を備えたジオラインクールメッシュが配される。
また突然の雨や、山では冷たい風に吹かれることもあるので、防水性・防風性と透湿性に優れたレインジャケットも用意しておきたい。重量165gと薄く軽量な素材を採用する『U.L.サイクルレインジャケット』は、雨風による低体温症を防ぐ安全装備の一番手。手のひらサイズでコンパクトに携行できるため、バッグやポケットに忍ばせておけば安心だ。
ジオラインL.W.サイクルアンダーシャツ
価格/3630円
U.L.サイクルレインジャケット
価格/1万4850円