デローザ創業70周年記念モデル「SETTANTA」発表
イタリアのスポーツバイクブランド DE ROSA(デローザ)は、創業年を起点として節目ごとにアニバーサリーモデルをリリースしてきた。近年では50周年のCINQUANTA、60周年は4つの素材で4モデルのSESSANTAを発表。
そして創業から70周年にあたる2023年。これまでの記念モデルよりもさらに特別な意味を持つ70周年記念モデル、「SETTANTA」を発表した。
2023年3月26日。デローザの創業者であるウーゴ・デローザ氏が89年の人生を終えた。
デローザの本拠地であるCusano Milaninoをはじめ、イタリアの自転車レース界、いや、世界中のサイクリストは深い悲しみのなかにあったが、その悲しみの裏で進行していたプロジェクトが、ブランド70周年記念モデルSETTANTAだ。その開発には22カ月間を要したが、生涯現役を貫いたウーゴ氏は、新しいモデルの開発にあたり、常に自身の経験を基に様々なアドバイスをしていた。つまりSETTANTAは、ウーゴ氏が直接かかわった最後のモデルなのだ。そしてウーゴ氏はSETTANTAの完成度に大変満足されていたことが伝えられている。
レーシングフレームに必要なものは、ハイレベルにバランスされた性能。選手の勝利に貢献するために、異なる特性のカーボン素材を適切に配置すること、エアロダイナミクス性能、そして軽量であり、しなやかであり、強いこと。挙げだしたらきりがないが、こういったレース機材に必要であることは、デローザに限らず基本的なこと。ここにどのような付加価値を付けるかにより、ブランド毎の特徴が生まれるわけだ。デローザの場合はどうだろう。実はデローザがデローザであるための要素というものがある。それはフレームや塗装を含めたバイクが醸し出す存在感や美しさへの追求。デローザではこれを“elegant(エレガント)”と表現する。
2015年から続くデローザと強固なパートナーシップ。high-performanceとelegantを両立させることに欠かせないデローザの友人。それがイタリアを代表するカロッツエリアであるPininfarina(ピニンファリーナ)だ。
ウーゴ氏の哲学をエッセンスに、デローザの知識と経験で、妥協なきレーシングフレームのイメージを膨らませ、同時進行でピニンファリーナが得意とする空力を基本とした美しさで、SETTANTAは徐々に形作られていった。そして美しくまとめられた全体のフォルムは「速いものは美しい」という不文律を体現している。とりわけ理想的なカーボンの積層と強さ、軽量化、そして空力がバランスされたリヤセクションはSETTANTAの注目すべき点であり、チェーンステーに踊るピニンファリーナのロゴはこれを強調している。
SKピニンファリーナと同一ベクトルのシルエットながら、ダウンチューブの断面をオーソドックスな円形とし、リヤセクションは5層の積層カーボンで強さ、そして短めのリヤセンターで瞬発力を生むSETTANTAは、730g(54サイズ)の軽量性と快適性、美しさを持ち合わせている。
SETTANTAはウーゴ・デローザの魂が込められた、70周年を迎えたデローザが送り出すモデルとなる。
SETTANTA
カーボン素材:30T(T800)28.6%・40T(M40J)38.2%・33T(T1100)33.2%
サイズ:42.5・44.5・46.5・48・50.5・52.5・54.5・56.5
カラー:WHITE 70 GLOSSY・BLUE 70 MATT・RED 70 MATT・GOLD 70 MATT・SILVER 70 GLOSSY・PURPLE 70 MATT・CARBON 70 MATT
※フォークのカラーはフレームと同色、チェーンステーは全色カーボン素材マット、シートポストは全色ブラックマット、ダウンチューブのDE ROSAロゴは全てブラックで、REDとGOLDのみマット仕上げ
BB:BB386 (86.5×46)
ヘッドセット:1-1.5″ to 1-1.5″
シートポスト:ゼロ・オフセット
フレーム重量:740g
フォーク重量:280g
タイヤクリアランス:32C
フレーム価格:近日発表
※価格を含め、詳細なスペックは近日中にオフィシャルサイトにて発表します。