チャプター2・アオ 何でもできるマルチグラベルロード

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毎年サイクルモードで新作を発表しているチャプター2。今年の発表会でお披露目されたのはマルチロードの「AO(アオ)」だ。マオリ語で地球を意味する言葉をモデル名に与えられた新作は、チャプター2初のグラベルバイクとなる。先にマルチロードと書いたのは、このバイクが持つキャラクターが単なるグラベルバイクではないからだ。

チャプター2アオAO

チャプター2・アオ

グラベルバイクの基本的なトレンドはしっかりと押さえている。ホイールサイズは700Cと650Bの両方に対応し、装着できるタイヤの最大サイズは700Cの場合は42㎜、650Bの場合は47㎜までの太さのタイヤを取り付けることができる。ダボ穴の位置も豊富で、ダウンチューブには前三角内側、ダウンチューブの下側に1か所ずつ。シートチューブ、トップチューブ、左右のフォークブレードにもダボ穴がある。非常に高い積載能力を持ち合わせている。

シートポスト径はやや太く、これはドロッパーシートポストを装着できるようにしたかったというのがその理由だ。BB規格にはオーソドックスなBSAを採用している。「汎用性の高いバイクにしたい」という狙いから堅実な規格になっている。

チャプター2・アオはホイールベースを調整可能

そして、アオで特徴的なのは、リヤセンター長を3種類に変更できる点だ。他社のモデルではフォークエンドに調整機構がついており、フォークオフセットを変更することでバイクのキャラクターをセッティングする機構を備えている。だが、それではフォークの強度を上げる必要があり快適性が損なわれてしまうとチャプター2は考えた。そこでリヤエンドの位置を前後に移動できる機構をそなえることで同様のことを実現している。ホイール取付位置を前側にすれば反応性を優先、逆に後ろ側にすれば、ホイールベースが伸びてゆったりとしたライドフィールを実現する。前後それぞれ7mm移動できる。

この機構を備えていることが”マルチ”グラベルロードたるゆえんだ。シクロクロスや、北米で人気のグラベルレースに対応するにはリヤセンターを短く。逆にリヤセンターを長くすれば快適なサイクリングを楽しめる。ちなみにリヤセンターを前後すると取り付け可能な最大タイヤ幅も変わってくる。

チャプター2アオAO

リヤエンドはホイール位置を3か所から選ぶことができる

チャプター2アオAO

リヤセンターを調整できるのに合わせて、ブレーキキャリパー位置も一緒に移動できる機構を備える

多彩な積載スペースを持つ

チャプター2アオAO

ダウンチューブのボトルケージ台座は、同時にシマノDi2バッテリー内装機構も備える

チャプター2アオAO

フォークの左右にもボトルケージホルダーがある

チャプター2アオAO

トップチューブ上面には、バッグ固定台座がある

チャプター2アオAO

シートステーには、専用のフェンダーマウントが用意される。リヤキャリア台座としても使える

チャプター2アオAO

ダウンチューブにあるケーブルインテークは、電動コンポーネントにも機械式コンポーネントにも対応する

チャプター2アオAO

フロントシングル用の専用チェーンデバイス

チャプター2アオAO

大きくドロップしたチェーンステー。悪路走行でチェーンがステーに当たるのを防ぐ

チャプター2アオAO

大きくオフセットしたチェーンステーのBB側

チャプター2アオAO

ダウンチューブ裏側には、マイク・プライド自身が感じた、地元ニュージーランドのフィールドがイラストであしらわれる

チャプター2アオAOマイク・プライド

チャプター2を率いるマイク・プライド氏。自転車マニアの彼が理想とするバイク、欲しいと思う機構を盛り込むことによってチャプター2の新作たちは出来上がっていく。