キャニオン・エンデュレースがモデルチェンジ トップチューブにストレージ!?
目次
エンデュレースという名前の通り、キャニオンのエンデュランスロードカテゴリーを担うこのモデル。ガンガン走るのではなくサイクリングを楽しむためのバイクであるということだ。バイクがライダーにシビアな操作を求めてこない。とはいえ、TTバイクを一緒に開発してきた空力コンサルのスイスサイドの協力のもと、7w空気抵抗を減らしている。より速くではなく、楽に速く走るためのバイクを目指して開発された。
![キャニオン・エンデュレースCFR2023](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-12.jpg)
キャニオンのドイツ本社で開催された発表会
エンデュレースの魅力を動画で紹介
初代が登場したのが2014年。当時は幅25mmの”太い”タイヤが付いたバイクだった。最新作はフロント30mm、リヤ32mmのシュワルベ・プロワンを装備。快適性を確保し、リヤはトラクションを重視してのこと。荷物を多く積んだ場合でも、安定感が期待できる。
アクセサリー類の収納は「ロードトップチューブストレージ」へ
ツーリングのためのバイクでは、近年ダウンチューブにストレージを備えるモデルがあるが、エンデュレースはそれをトップチューブに仕込んでいる。工具やCO2ボンベがピッタリと収まるので、中で余計な振動にさらされることがない。
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ロードトップチューブストレージ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-8.jpg)
トップチューブに何やらフタが
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ロードトップチューブストレージ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-9.jpg)
パカッとな
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ロードトップチューブストレージ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-10.jpg)
ネオプレン素材のツールケースが現れる
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ロードトップチューブストレージ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-11.jpg)
ラチェットや、ビット、タイヤレバー、CO2ボンベなどが収納できる。なお別売り
エアロも忘れていない
レースのためのバイクではないが、空力も重視している。シートチューブは空気抵抗を意識した形状になり、ハンドルはワイヤ類をフル内蔵したCP18エアロコックピットを採用。ツーリング時にはハンドルバーバッグを取り付けやすいという、副次的なメリットは見逃せない。
![キャニオン・エンデュレースCFR2023](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-2.jpg)
ステム一体型ハンドル。コラムをカットしなくても高さを15mm調整できる
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ハンドル幅を調整可能](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-7.jpg)
ハンドル幅は40mmの調整範囲を持っている。下側のボルトを緩めると調整できる
![キャニオン・エンデュレースCFR2023シートチューブ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-4.jpg)
エアロを意識したシートチューブ
![キャニオン・エンデュレースCFR2023パワーメーター](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-5.jpg)
トップグレードのCFRにはパワーメーターも装備
![キャニオン・エンデュレースCFR2023タイヤクリアランス](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-6.jpg)
タイヤクリアランスは最大で35mmまで対応
![キャニオン・エンデュレースCFR2023シートポスト](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-3.jpg)
S15 VCLS 2.0シートポストは、カーボンブレードが前後に2枚組み合わされた構造になっており、板バネのようにしなることで、路面からの衝撃を吸収する。シンプルで軽量というメリットがある
キャニオン・エンデュレースラインナップ
エンデュレースCFR シマノ・デュラエースDi2完成車価格/119万9000円
エンデュレースCFR スラム・レッドeタップAXS完成車価格/119万9000円
エンデュレースCF SLX8 スラム・レッドeタップAXS完成車価格/69万9000円
エンデュレースCF SLX7 シマノ・105Di2完成車価格/46万9000円
(税別、別途配送料2万1500円)
![キャニオン・エンデュレースCFR2023ジオメトリ](https://cdn-img.cyclesports.jp/wp-content/uploads/2023/08/2023_canyon_endurace-14.png)
キャニオン・エンデュレースジオメトリ
早速、エンデュレースに試乗できる!
2023年9月2日~3日に、東京都八王子市にある「キャニオン東京テストセンター」で試乗会が開催される。事前予約制で1回につき1時間(実走時間40分)
▼試乗予約ページ
https://coubic.com/canyon-japan/4712625/express
▼試乗車ラインナップ
試乗レポート
今回の試乗はドイツからの帰国後に行った。「木曽おんたけグランフォンド」という、距離188km、1800mの獲得標高があるコースでしっかりと。エンデュランスロードというと、アップライトなポジションで、ちょっと動作がもっさりしたバイクという先入観を持つかもしれないが、このエンデュレースはとても軽快感がある。もちろん同社のアルチメイトのような、純粋に重量が軽いバイクのもつ軽快感とは違うタイプの軽さで、厳しい上りなど低速でしっかりとバイクが進むという感覚だったり、ダンシングでバイクが振りやすいという印象を受けた。
タイヤは30mm以上と太いが、最初から今話題の軽量TPUチューブがインストールされているので、重量面のデメリットが抑えられている。そして、荒れた路面での安心感は言うまでもなく、路面のギャップやひび割れにタイヤを取られる感じが少ない。下りはなおさらだ。長い下りが苦手と思う人にとってこのタイヤサイズは味方になってくれるはず。搭載されるギヤ比が52/36T×11-34Tとワイドなので、試乗したような、上りの多いコースにばっちり。
一つ気になったのはヘッドからフォークだ。平地の巡航速度が上がってくると、フロントがややひらひらと安定しないシーンが何度かあった。ジオメトリを見ると試乗したXSサイズはトレールが75mmと他サイズと比べて大きいというのが影響していると思われる。これより小さいサイズはホイールが650Bになるなど、特有のサイズ展開なのでサイズ選びの際は留意して欲しい。