【ファクター】ツール・ド・フランス2023 ピックアップ戦いを彩った機材たち
目次
ロードレースの主役が選手たちであることは間違いない。だが、その走りを支えるのはバイクやパーツなどの機材だ。ここでは21ステージのレースを選手と共に戦い抜いたファクターのロードバイク「オストロヴァム」をクローズアップしながら、ツール・ド・フランス2023の象徴的な場面を振り返る。
BRAND INFO
2007年にF1をはじめとするモータースポーツや航空宇宙産業に携わるイギリスのエンジニアリング会社によって設立。高い技術力によって、新興ブランドながらワールドツアーでの存在感を高めている。
超級山岳でウッズをツール初勝利に導く
Ostro VAM
オストロ ヴァム
価格/78万6500円(フレームセット)、107万2500円(ブラックインクホイール付き)
Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/49、52、54、56、58、61
カラー/カメレオン、クローム、レーシンググリーン
重量/780g(サイズ54)
今大会最初の休養日前の第9ステージは、1998年以来の登場となる超級山岳ピュイ・ド・ドームの山頂フィニッシュというコース。序盤に形成された逃げ集団でレースを展開し、超級山岳ピュイ・ド・ドームの最後の上りで先行するライバルを一気に抜き去る圧倒的な走りを見せたマイケル・ウッズ(イスラエル・プルミエテック)が初勝利を挙げた。
彼が駆ったのはファクターのオストロ ヴァム。南地中海の風にちなんで名付けられたこのバイクは、軽さと空力性能、快適性を兼ね備え、あらゆるシーンに対応するオールラウンダーだ。このステージでもウッズがレース序盤のフラット区間で逃げ集団に乗り、終盤までに逃げ切りを決定的にし、最後の超級山岳でライバルを置き去りにした各シーンで持ち味を存分に発揮。オールラウンダーとしての真骨頂を発揮したと言えるだろう。