ロードレースの主役が選手たちであることは間違いない。だが、その走りを支えるのはバイクやパーツなどの機材だ。ここでは21ステージのレースを選手と共に戦い抜いたフィジークのサドル「アンタレス ヴァーサス エボ 00 アダプティブ」をクローズアップしながら、ツール・ド・フランス2023の象徴的な場面を振り返る。

強豪選手がこぞって選ぶ高性能サドル

ANTARES VERSUS EVO 00 ADAPTIVE
アンタレス ヴァーサス エボ 00 アダプティブ
価格／6万5800円

Spec
レール素材／カーボン
サイズ／139mm、146mm
重量／168g（139mm）、171g（146mm）
カラー／ブラック

フィジークは、2019年に世界初の3Dパディングを搭載したアダプティブサドルを発表するなど、革新的な製品で知られる。今大会、マイヨ・ジョーヌを獲得したヨナス・ヴィンゲゴー（ユンボ・ヴィズマ）や、多くのスター選手を擁する強豪チームのイネオスグレナディアスもフィジークのサドルを採用した。
険しい山岳が続く第13ステージで逃げ切り勝利を挙げたイネオスグレナディアスのミハウ・クフィアトコフスキーは、今大会でアンタレスベースのアダプティブサドルを使った。アダプティブサドルは紫外線硬化樹脂を格子状に成型したエラストマーをパッド代わりに使い、場所によって格子の密度を変えることで最適なクッション性を実現している。
多くの強豪選手がフィジークのサドルを選ぶのは、他の追随を許さない優れた機能の証と言えるだろう。

 

紫外線硬化樹脂を格子3Dプリントパディングを搭載。快適性と安定性を高次元で両立

険しい山岳が続く第13ステージで逃げ切り、イネオス・グレナディアスに今大会初のステージ優勝をもたらしたクフィアトコフスキー

 

VENTO ANTARES 00
ヴェント アンタレス00
価格／4万3200円

Spec
レール素材／カーボン
サイズ／140mm、150mm
重量／118g（140mm）、124g（150mm）
カラー／ブラック

ツール・ド・フランスを連覇したヨナス・ヴィンゲゴーをはじめとするトップ選手に愛用され、幾多の表彰台獲得に貢献したアンタレスシリーズの最高峰。レール素材をカーボンとし、140mm幅のモデルで118gという軽さを実現している。ノーズ部分の幅が広めでサドルの上で腰を前後に移動しやすく、あらゆるポジションで安定したペダリングが可能だ。

TEMPO ALIANTE R1
テンポ アリアンテR1
価格／2万9600円

Spec
レール素材／カーボン
サイズ／145mm、155mm
重量／180g（145mm）、186g（155mm）
カラー／ブラック

ソファの愛称で親しまれるほど快適性が高く、エンデュランスライドを楽しむサイクリストを中心に人気のアリアンテシリーズ。座ったときの座骨の安定感に優れる広めのプラットフォームと、医学的見地に基づいた座面中央部の溝や穴によって、長時間ライドを快適にこなせる。R1はカーボン強化ナイロンシェルとカーボンレールを採用した軽量モデル。