ベスビーのeMTB「TRS2 AM」を試乗インプレッション

目次

Presented by BESV JAPAN 撮影場所協力:高峰MTBヴィレッジ

トレイルライドで活躍する注目のeMTB(電動アシストタイプのマウンテンバイク)を試乗インプレッションしよう。今回はBESV(ベスビー)のトレイルeMTB「TRS2 AM」だ。

BESV TRS2 AM

BESV TRS2 AM 価格●54万8000円 サイズ展開●S、M カラー●マットブラック フレーム素材●アルミ サスペンショントラベル量●前:150mm、後:150mm タイヤサイズ●27.5×2.6 バッテリー容量●504Wh 参考重量●23.3kg(Mサイズ)

 

BESV TRS2 AMの特徴〜高い走破性が手頃な価格で手に入る

ベスビーは台湾のeバイク専門ブランドだ。街に映えるアーバン系の自転車が充実する。そんなベスビーが手がけるトレイルバイクがこのTRS 2AMだ。トラベル量は前後150mmと、下りを楽しむには十分。それでいて、eMTBは他のブランドだとフルサスで70万円以上するのが相場なところ、税込50万円台と手の届きやすい価格を実現。かつ安全性が求められるブレーキにはシマノ・SLXグレードを搭載するなど、抜かりはない。

TRS2 AMのリヤショック

リヤショックには信頼のロックショックス・デラックスRT(150mmトラベル)を搭載。下りでの衝撃吸収性を高めるのはもちろん、安定したトラクションで上りも楽になる

TRS2 AMのドライブユニット

アシストを行ってくれるドライブユニットには、シマノ・ステップスE8080を採用。最大トルク70Nm、最大出力250Wとパワフルながら、自然なペダリングフィールだ

TRS2 AMのバッテリー

504Whの大容量バッテリーを搭載。それでいてフレーム内蔵式ですっきりとした外観だが、取り外しも可能。例えばバッテリーを外して室内で充電するなどもできるのだ

TRS2 AMのスルーアクスル

前輪側のスルーアクスルはレバーを使って締め込むタイプで、スルーアクスルの受け側は押し込むと抜ける方式だ。工具不要で脱着が可能なのは、積み込みなどの際に便利だ

 

BESV TRS2 AMのインプレッション

 

下り性能〜安定性が高く安心して身を任せられる

TRS2 AMの下り性能

インプレッションライダー/板垣奏男(いたがき かなお)さん。東京サイクルデザイン専門学校卒業後、本場カナダにMTB留学。現在はプロMTBライダー/インストラクター/トレイルビルダーとして手腕を振るう。教え方のうまさについては定評があり、国内トップライダーへの指導も行う。

 

まず感じられたのはリヤサスペンションがよく動いてくれることによる安定感だ。重量は比較的重いが、その重量感が逆にいい働きをし、このリヤサスの動きと相 まって安定性を高めている。荒れた路面でも自転車が跳ねず、初級者で技術が不足していても安心して任せられる感覚だ。一方で車体を大きく振り回すような動きをしても挙動が暴れず、全体としていい味付けとなっている。ハンドリングもクイックすぎず、コーナリング中バイクをしっかりと倒し込んでもハンドルがイン に切れ込んでしまうことはない。この価格でこの安定した走りは驚き。バッテリー取り外し式と利便性が高いのもいい。ずばり、eMTB初心者に最適な一台だ。

 

アシスト性能〜何も考えずともスイスイと上っていける

BESV TRS2 AMのアシスト性能

モーターがとにかくトルクフルで、ギヤが足りなくなるなどという事態がまったくない。もはやギヤ選択など考えずともペダルを回せばグングン上り、“上りがとにかく簡単”になる。一度足をついてからのこぎ直しも容易だし、ペダルを止めるギリギリまでアシストが働くので、急にトルクが抜けて転びそうになりにくいのも良い。山の中をひたすら一日中上って、下る。そういう遊び方に適しており、eバイクらしいeバイクだと言える。