なななさんと行く鳥取横断サイクルトリップ”鳥取うみなみロード”
目次
鳥取県沿岸部を東西にひた走るサイクリングルートが「鳥取うみなみロード」だ。ゲストライダーに自転車女子YouTuberなななさんを迎えた、二泊三日のサイクルトリップの模様をお届けする。
旅人:なななチャンネル
愛車のBMCと共に全国のサイクリングスポットを開拓。その旅模様を自身のYouTubeチャンネルで発信中。ファンライド志向で、等身大な発信スタイルが支持を集める。
ルートマップ
今回なななさんが旅するコースは、境港駅を起点に鳥取うみなみロードを東進し、はわい温泉で一泊、東浜駅へ至る全長152km。鳥取沿岸の東西端を結ぶ、週末ひとり旅だ。
まずは金曜日の夕刻、大阪から米子まで列車輪行。サイクリストに優しいカプセルホテル「グッドブレスガーデン」にチェックインし、移動疲れをサウナでリフレッシュして翌朝へと備える。スタート地点の境港駅から続く「水木しげるロード」は妖怪のブロンズ像が立ち並ぶゲゲゲの鬼太郎の聖地だ。加えて道中、少し寄り道をすると名探偵コナンの作者ゆかりの「青山剛昌(ごうしょう)ふるさと館」もあり、作中のキャラクターと随所で出合える。
まずは、境港水産物直売センターの寿司を堪能したのち、白砂青松の弓ヶ浜サイクリングコースを走り出す。ふと空を見上げると、降下中の旅客機が頭上を横切った。米子と鳥取にそれぞれ空港を備え、飛行機輪行で首都圏から1時間強でたどり着ける点は魅力だ。
ターコイズに輝く日本海を左手に、中国地方最高峰の大山を右手に進む。そびえ立つ風車群と、時折並走する山陰本線のレトロな車両が旅情をそそるルートだ。ランチは昔ながらの町の食堂「香味徳(かみとく)」でいただく牛骨ラーメン。あっさり味でスルスルと箸が進む、地元自慢の一杯だ。
初日は約70km走り、はわい温泉の旅館「水郷」へ宿泊。幸せを呼ぶひょうたんのモチーフが館内を飾り、掛け流しの温泉で疲れを癒す。
翌日は温泉地を後にし、県東端を目指す。この日最大のハイライトは、広大な鳥取砂丘を駆けるファットバイクツアーだ。サラサラの砂上にタイヤを滑らせながら進む、思わず笑みがあふれる唯一無二の体験であった。砂の惑星に別れを告げると、いよいよ旅の終わりが近づく。
ゴールの東浜駅は、静かな海辺にたたずむ秘境駅だった。駅舎の天井がミラーになっていて、列車を待つ間に印象的な写真が撮れる。山陰本線に乗車し、鳥取駅へ。そこから特急スーパーはくとに乗り換えて大阪に。名勝の写真を振り返り、達成感と余韻に浸りながら家路についた。
「ありがとう」を米子や境港などの鳥取県の西部地域では、「だんだん」という。走ればだんだんと鳥取に引かれていく、そんな魅力が鳥取うみなみロードには散りばめられている。県は独自のサイクリスト支援体制「ダイジョウブシステム」の整備、サイクリングガイドの養成に取り組むなど、サイクリストの受け入れを推進している。
グッドブレスガーデン
鳥取県米子市角盤町1-27-2
TEL/0859-21-9996
spot_01(START)境港駅・水木しげるロード
ゲゲゲの妖怪楽園
鳥取県境港市栄町138
TEL/0859-44-2889
営業時間╱9時30分~ 17時
妖怪食品研究所
鳥取県境港市本町4
TEL/0859-42-5210
営業時間╱9時30分~16時
spot_02 境港水産物直売センター
鳥取県境港市昭和町9-5
TEL/0859-30-3857
営業時間/8時~ 16時(火曜定休)
spot_03 白砂青松の弓ヶ浜サイクリングコース
spot_04 お食事処 香味徳(かみとく)
spot_05 神崎神社
鳥取県東伯郡琴浦町赤碕210
TEL/0858-55-0598
spot_06 青山剛昌ふるさと館
鳥取県東伯郡北栄町由良宿1414
TEL/0858-37-5389
営業時間/9時30分~ 17時30分
spot_07 旅館水郷
鳥取県東伯郡湯梨浜町はわい温泉6-1
TEL/0858-35-3521
spot_08 お食事処 若林
鳥取県鳥取市賀露町北1-8-12
TEL/0857-31-1178
営業時間/11時~14時・ 17時~21時
spot_09 鳥取砂丘
spot_10(GOAL)JR東浜駅
アクセス
羽田空港から飛行機
鳥取砂丘コナン空港/約1時間15分(1日5便)、米子鬼太郎空港/約1時間20分(1日6便)
大阪から車
鳥取/約2時間30分、米子/約3時間20分
大阪駅・新大阪駅から鉄道
鳥取駅/特急スーパーはくとで約2時間20分、米子駅/新幹線&特急やくもで約3時間10分