日本初となる「ストラバジャパンアワード2019」発表 優れたアクティビティを記録したアスリートを表彰
佐藤さんはスポーツ自転車を始めてからおよそ4年の看護師。始めたきっかけは、通勤用のママチャリがパンクしたこと。そこで、ルイガノのクロスバイクを買って乗ったら感動して、ロードバイクだったらもっと楽しいんじゃないかと思い、ロードバイクを購入したという。今年は主にハルヒル、乗鞍、富士国際、矢島カップなどのヒルクライムレースに出場した。
長く自転車に乗れるのは、自転車が生活の一部になっているから。自転車に乗ることでリフレッシュできるそうだ。今後の目標を聞くと、ストラバアワードについては「できれば獲りたいですね。今年2冠だったんで、やるなら3冠。無理か」と笑っていた。
男性の最長距離部門を受賞したのは岩渕努さん。記録はおよそ地球一周分に当たる4万188km。元々はトライアスリートの岩渕さんだが、今年はバイクだけやろうと決めて、特にインドアトレーニングに力を入れて距離を稼いだ。ズイフトで週に400kmくらいのグループライドを主催していて、色々な人と交流するのが自転車を続けるモチベーションだという。
フルタイムワーカーで、トレーニング時間は深夜の1時半〜朝の7時くらいまで(ズイフトで海外の人の数が多い時間帯)。ただ、「毎日それだと死んじゃう」ので、曜日を決めてやっている。小さいお子さんがおり、一緒に夜8時、9時には寝てひとり深夜に起きる、真似するのが難しい生活リズムだ。
今年はシーズンの最初に体調が悪かったので大会に出なかったが、復帰戦として来年のアイアンマンニュージーランドに出場する。自宅にインドアトレーニング専用の小屋を作り、そこにトレッドミルも導入した。「ハワイを獲得できればいいなと思っています。」
熊谷さんも会社員で、来年の1月に56歳の誕生日を迎える。この記録を達成した方法はこうだ。まず朝、基本的には4時、5時に起きて、30kmから多いときで50kmくらい走る。1時間の昼休憩中もずっと走る。さらに、自転車通勤だが、帰宅するときは最短距離で帰らず、わざと遠めに峠を通る。熊谷さんが住む付近にはなかなか高い山はないが、170〜180mくらいの標高の峠を上ったり下ったりを繰り返す。冬は雪が降り、自転車に乗れなさそうな岩手県だが、沿岸部は意外と走れるという。
モチベーションはストラバのライバルとチャレンジ。女性2冠の佐藤恵莉奈さんは走り仲間だが、タイムでは負けても「獲得標高に関してだけは負けたくない」という男の意地があった。また、ストラバのチャレンジ(月間7500メートル以上のヒルクライム達成など)については、「途中経過を見たら日本人トップだったりするんですよ。それで火が付くってわけじゃないですけど、絶対トップは明け渡さないぞみたいな感じ」と話した。
だいたい100kmで2500〜3000m上るような、程さんが「獲得標高のコスパ」と呼ぶ、短い距離でたくさん上るライドに拘る。
受賞した前年の記録の方が良かったという。最初のころは、長い距離を走るのが好きな人の、距離が伸びていくのが楽しいのと同じような感覚で、累積標高が増えるのがうれしかったが、1年で35万m上ってたらお腹一杯に。今年はレースを増やし、ひたすら走るようなライドではなかったので、受賞したことに驚いていた。
今後は標高をただ「稼ぐだけでは面白くないから、縛りをつけてやりたいなと思って」、例えば、年に1回上った道は二度と上らないとか、毎回違う道を走って稼いでいくのも楽しそうだと話していた。
「毎月のストラバジャパンクラブのラン&ライドチャレンジのおかげでランニングも自転車も一年を通してバランスよくトレーニングを続けることができるようになりました 。今年一番印象に残ったアクティビティは4月6日のブルベ400k mです。ブルベ仲間4人で一緒に走った400km。 日中は観光やランチ、スイーツなどを楽しみながら走り、 日が暮れてからは疲れと寒さとの戦い。 4人で協力して走り一緒にゴールできたこのブルベはとても印象深 く、思い入れのあるアクティビティです。」