木曽川ライド!サイクリング&アウトドア・アクティビティを満喫
目次
1泊2日で岐阜県と愛知県をまたぐ木曽川中流域でサイクリングと、それ以外のアウトドア・アクティビティを楽しむモニターツアーに参加してきた
新幹線の駅からすぐに走り出せる木曽川沿川サイクリングコース
モニターツアーのスタート&ゴール地点となる「BLOCK47」はJR岐阜羽島駅から徒歩5分に位置し、地域とサイクリストをつなぐハブとなっているスポットだ。
ロッカー、シャワーもあり、クロスバイクから本格的なロードバイクまでレンタル可能なので、新幹線で手ぶらで来ても気軽にサイクリングを楽しむことができる。
今回のツアーは90kmを1泊2日で走るプラン。中級者以上のサイクリストからすると、何とも短く感じるかもしれないが(実は筆者も物足りなさを感じていたのだが……)これがなかなか身も心も十分満たされる2日間となった。
<一日目の行程>
BLOCK47スタート→濃尾大橋を渡り木曽川沿川サイクリングコース→138タワーパーク→犬山城下町→リバーポートパーク美濃加茂(約42km)美濃加茂泊
木曽川沿川サイクリングコースは歩行者、ランナー、サイクリストがそれほど多くなく、道幅も広いので走りやすい。また、少年野球のグラウンドもコースから離れているので、子供の飛び出しも少ないと感じた。ただし、あくまでも道を使わせていただいてる気持ちを忘れずに、いつでも止まれる速度で走ることが重要だ。
いよいよ一日目のハイライトとなる犬山城下町へと向かう。現存する日本最古と言われる木造天守の国宝「犬山城」を有する犬山市は2023年から2024年にかけて、インバウンドの増加率が国内1位となったそうで、この日も国内外から大変多くの観光客でにぎわっていた。
犬山城の天守に登りたかったが、団体行動につき、泣く泣く本日の最後のお立ち寄りスポット「リバーポートパーク美濃加茂」へと向かう。この日は「日本ライン・KISOGAWA River to Summit2024」が開催されていて、同会場では水上アクティビティ、地元食材などを楽しめるマルシェやアーティストによるコンサートなどを楽しむファミリー層や観光客でにぎわっていた。
自転車を移動手段として、他のアクティビティも楽しめる木曽川のポテンシャル
<二日目の行程>
美濃加茂→中山道太田宿→リバーポートパーク美濃加茂(ラフティング体験)→日本ラインロマンチック街道→伊木山フォレスト(BBQ)→笠松みなと公園→BLOCK47(約45km)
二日目は宿からほど近い中山道の太田宿から始まる。筆者は4年前に東京日本橋~京都三条大橋(約530km)を自転車で走ったので、この太田宿へ再訪できると知り、このツアーに参加したと言っても過言ではない……。
ここで、旧街道の魅力を語りだすとキリがないので我慢するが、中山道の木曽路から美濃路にかけて十七の宿場がある岐阜県のこのエリアは、今もなお日本の原風景を色濃く残す、まさに日本が世界に誇れる「オールドハイウェイ」であるとだけ伝えておきたい。
木曽川に並走する大好物の中山道を泣く泣く離れ、この日のハイライトとも言える「ラフティング体験」をしに、昨日の最後に立ち寄った「リバーポートパーク美濃加茂」へと自転車で向かう。
現地に到着するなり、早速ウエットスーツに身を包み、レクチャーを受けてから颯爽とボートに乗り込む。筆者は15年前に高知県四万十川で経験しているので、楽しみワクワクなのだが、同乗者には泳げない人もいて、不安の表情が隠せない。
しかし、時間の経過と共に、陽気で不適な笑みを浮かべるインストラクター「HIDE」のおかげで、緊張もほぐれ全員が安全にラフティングを楽しむことができた。大きな岩の出現と川幅が狭まる自然の摂理により、突如として激流となったり、穏やかになったりと、川の自然を満喫することができた。何より一番はしゃでいたのは、筆者であったことはいうまでもない……。
ラフティングを楽しんだ後、高揚した気分そのままに、サドルにまたがり20kmほどサイクリングをして、ランチ会場の伊木山フォレストへと向かう。この日のランチはBBQ。前日から地元の方が声をそろえておっしゃっていたのが、「岐阜県民はとにかくBBQ好き」。そんなん「どこの県民もBBQは好きやろ~」と思っていたが、会場に到着すると見たこともないスケールのBBQ広場に圧倒される。とにかく、老若男女が皆、楽しそうにひたすら肉を焼いて、ばくばく食べているではないか。恐るべし岐阜県民のBBQ愛……。
BBQでお腹いっぱいになった御一行は、再びサドルにまたがりゴールのBLOCK47へと向かう。距離は25kmほど。木曽川沿川サイクリングコースの路面には「日本ラインロマンチック街道」と表記されいる。
岐阜県美濃加茂市、各務原市、可児市、坂祝町、愛知県犬山市の5つの地域を流れる木曽川は、国の名勝に指定されていて、その風景がヨーロッパ中部のライン川の風景に似ていることから「日本ライン」と呼ばれているそう。
途中、地元サイクリストの定番休憩スポットとなっている笠松みなと公園で休憩をはさみ、川を離れ内陸部を走って帰ったのだが、河川敷のほうに目をやると、長いグラベル道があったので、次回はグラベルバイクで走りたい。
また、木曽川から内陸部へわずか4kmほどのところに位置する「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」にも次回は必ず行こうと心に決めた。
<二日目>ホテルルートイン美濃加茂~BLOCK47(約45km)
90kmを1泊2日で楽しむことで十分な旅情を味わえる
一日100kmとか150km走ることがサイクリングの定番だと思っているサイクリストは多いと思う。しかし今回のような一日40~50kmのライドでも十分に楽しめるということが分かった。あちこち寄り道したり、観光したり、アウトドア・アクティビティを絡めたりと、自転車をスポットとスポットをつなぐ移動手段として使うのもありだと思う。
距離が短ければ短いほど、初心者と上級者が一緒に楽しめるサイクリングが可能となる。具体的に言えば、自転車にあまり慣れていない奥さんを誘うこともできるし、ファミリーやカップルでも十分に楽しめると思う。
ここ木曽川中流域では、サイクリングをしながら、さまざまなアウトドア・アクティビティを体験したり、犬山城、中山道の宿場町、航空宇宙博物館などの歴史・文化を学んだりすることができるので、好みに合わせていろんな組み合わせをして、楽しめる魅力的なエリアだと思う。そして、サイクリングでカロリー消費したら、けいちゃん、五平餅、栗きんとんなどの地元メシを楽しむことは言うまでもない。