2025注目のロードバイクを試乗〜ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2

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Presented by GIANT

サイクルスポーツ編集部がピックアップする、2025シーズン注目のロードバイクを試乗するシリーズ企画をお届けしよう。今回はGIANT(ジャイアント)の「DEFY ADVANCED PRO 2(ディファイ アドバンスド プロ 2」だ。

 

ディファイ アドバンスド プロ 2の特徴〜より速く快適になり、万能性も身につけた

快適性と走りの軽さを高次元で両立したエンデュランスロード、ディファイの最新作。機械的構造を用いることなく、「Dフューズ」と呼ばれるD形断面形状をシートポストやハンドルなどに反映して、乗り心地の良さや安定性を追求。第5世代となる今作では、フレームに完全内蔵されたケーブル類により空力性能が向上し、さらに軽量化も進み、ロングライドをより速く快適に走り抜ける。装着できるタイヤ幅は38mmまで拡幅し、軽いグラベルライドも許容する多用途な一台へと進化した。このモデルは最上位機種と同形状のフレームながらカーボン素材を変更。シマノ・105の機械式コンポを搭載して、ディファイの走りをより身近にする、お買い得な一台である。

 

主なスペック

●価格/51万7000円
●フレーム/カーボン
●メインコンポーネント/シマノ・105 機械式12速
●ホイール/ジャイアント・SLR 2 36
●タイヤ/ジャイアント・ガヴィアフォンド 1 700×32C
●サイズ/XS、S、M、ML
●カラー/プリズマティックヘイズ

ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2の特徴1

シートポストはD形断面に設計され、なおかつポスト上部にくびれを与えた専用設計の「Dフューズ SL シートポスト」。最大で7mmのしなりを発生して、乗り心地を高めてくれる

ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2の特徴2

シートステーは空力に配慮し、高い乗り心地を生みつつも必要なねじれ剛性を確保するためドロップドタイプとする。外径自体もかなり細くすることで、振動吸収性を高める

ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2の特徴3

コクピットまわりはトラディショナルな別体型なので、ポジション調整や整備性に優れる。ケーブル類はステム下側にある溝に隠れるようにして、ヘッドチューブ内へ導かれる

ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2の特徴4

足まわりも自社製品で固める。カーボンホイールの「SLR 2 36」には、32Cサイズのチューブレレディタイヤ「ガヴィアフォンド 1」を装備し、乗り心地をさらに高めてくれる

 

インプレッション〜ホビーライダーの幸福の詰め合わせ

ジャイアント・ディファイ アドバンスド プロ 2を試乗

インプレッションライダー:自転車ジャーナリスト/吉本 司 フリーの自転車ジャーナリスト。40年におよぶ自転車歴において数々の車種に乗り、多様な楽しみ方を経験。そのキャリアを基に機材、競技、市場動向に至るまで、スポーツバイクシーンに幅広い見解を持つ

 

エンデュランスロードの特徴の一つは、等速巡航で無駄なエネルギーを使わず走らせやすいこと。このバイクは、この点が実にすばらしい。実用速度域の等速巡航におけるペダリングはシームレスで脚当たりが良く、ホイールが転がる感覚との連動性が抜群。それゆえに無駄脚を使わず、バイクが滑らかに軽やかに流れていく感覚が強いのだ。ずっと走り続けたいという幸せな感覚がライダーを包んでくれる。

フレーム設計自体も抜群なのだが、ガヴィアフォンド 1のタイヤの出来も秀逸なのだ。加速・反応性についても、同クラスのレースバイクに後塵を拝することのないレベルの機動性を持つ。そして乗り心地は、Dフューズ SL シートポストと32Cのタイヤによる絶妙な振動減衰によって安楽。

まさにエンデュランスロードのお手本のような一台で、ロングライドがより一層楽しくなる。ノンレースのサイクリストなら、このバイクを選んだ方が絶対に幸せになれる。

 

Brand Info〜GIANT(ジャイアント)について

1972年に台湾で創業。ロードバイクのスローピングフレームを世に広めるなど革新性に富んだ存在。プライスフォーバリューな製品作りと相まって、世界最大の自転車メーカーとしてサイクリストを魅了している。