ガチサイクリストも満足の便利なサービスが福岡で開始!? けんたさんが調査へ行ってみた
目次
ロードバイクなどのスポーツ自転車でサイクリングするのに魅力的な福岡県。ただ、荷物と自転車を抱えての飛行機輪行といった移動にまつわる面倒くささがネックになって、現地の魅力は分かるけどなかなか行くまでに至らない、という人は多いかも。そんな人に朗報が！ そうしたわずらわしいことを“ほぼ解消”できるサービスがスタートしたとのこと。ウワサを聞きつけたYouTuberのけんたさんが現地に調査へ行ってきた。
「FUKUOKAサイクリングツアーコンシェルジュ」とは？
早速、東京・羽田空港から福岡空港へ降り立ったけんたさん。今回調査するサービスは福岡県観光連盟が手がけているという情報を聞き、まずは担当者を訪ねてみることに。
今回話を聞いたのは、福岡県観光連盟 事業推進特任部長の古賀晴美さん（写真右側）。このあと詳しく紹介する「FUKUOKAサイクリングツアーコンシェルジュ」を担当している
けんたさん：何やらサイクリストにうれしいサービスがここ福岡で始まったと聞いてやってきたのですが。
古賀さん：今回新しく始めたのは「FUKUOKAサイクリングツアーコンシェルジュ」というサービスです。
けんたさん：それって何なんですか？
古賀さん：一言で言うと、
けんたさん：ほぉ。具体的にどんな内容なんですか？
古賀さん：大きく2つあります。
①予約しやすく借りやすい、便利なレンタサイクル
②飛行機輪行者向けの荷物預かり＆配送サービス
また、この他に団体ツアー利用者向けの便利なサービスがいくつかあります。
けんたさん：②については、僕みたいに愛車を現地に持ち込みたい派にとって良さそうなサービスですね。それぞれ詳しく教えてください。
予約しやすく借りやすい、充実したレンタサイクル
まずはレンタサイクルのサービスについて詳しく話を聞くことに。
XEAM 博多 ●営業時間：10時〜19時 ●定休日：水曜（1月〜2月）
けんたさん：へぇ〜、ここは電動のモーターバイク専門店なんですか。かっこいいなあ。レンタルサービスもやってるんですね〜。……って、ここにレンタサイクルがあるんですね！ しかも、めっちゃ本格的じゃないですか〜。
XEAM 博多内に設けられたレンタサイクル展示スペース。本格的なロードバイクとグラベルバイク（しかもけっこうマニアックなもの）が目を引く。ほかにクロスバイクを置く
古賀さん：はい。博多・
けんたさん：福岡空港から地下鉄ですぐでしたし、街の中心地にあって立地は最高ですね。レンタサイクルっていうと、わりと僻地で借りにくい場所にあったりすることが多いんですが、これはいいですね。
古賀さん：それから、予約システムも新たに稼働させました。結構こだわっているんですよ。
レンタサイクル予約ページのイメージ（スマホ画面）
★予約システムへはこちらの「FUKUOKAサイクリングツアーコンシェルジュ」のページから
古賀さん：予約は前日から可能で、車種・サイズなど、細かに選ぶことができ、その自転車がどこにあるかも一目瞭然です。で、表示されているのは“実在庫”でして、それが本当に当日そのまま借りられる自転車の存在を示しているんです。車種は、ロードバイクはもちろん、MTBにグラベルバイクなどをカバーしています。
けんたさん：よく作り込まれてますね。他のレンタサイクルのサービスは結構アナログだったりすることが多いんで、これはいいですよ。ロードバイクなら1日借りて1万6500円ですか。この予約のしやすさと受け取り場所の利便性の高さなら、全然アリですね。ちなみに、このお店にない自転車も選べるんですか？
古賀さん：事前に予約を受けて、
けんたさん：そりゃすごい！
古賀さん：けんたさんみたいな本格的なサイクリストからして、使ってみたいと思いますか？
けんたさん：いやぁ、ぜひ使ってみたいですよ。やっぱり自転車を持たずに手ぶらで行く自転車旅っていうのは、できるものならやりたいって思いますもん。輪行って、どうしてもつらい・面倒臭い点があるのは間違いありませんから。しかも、ちゃんと“走れる車種”がそろってますし、予約もスムーズにできて分かりやすいです。輪行する手間を考えたら、金額も決して高いとは感じません。
古賀さん：それはうれしいコメントですね。
けんたさん：ところで、おすすめの車種とそれに乗っていくのに良いコースなんてあるんですか？
古賀さん：いい質問ですね。おすすめは走りが軽くて長距離走行もいける、「CARACLE（カラクル）」というブランドの折りたたみ自転車です。
けんたさんが乗っているのは、実際にXEAM 博多でレンタルできる「CARACLE-S 451RS」（1日1万1000円）
けんたさん：おお、結構よく走るし、こんなにコンパクトになるんですね。
古賀さん：そうなんです。で、福岡市中心地を拠点にして行く超おすすめのルートとして、「福岡・糸島ルート」があります（詳しくはこちらの記事もチェック）。この折りたたみ自転車を借りていただくと、XEAM 博多すぐ近くの中洲川端駅から福岡市営地下鉄に乗りこんで、往路は鉄道輪行で市街地をパスし、糸島エリアから海を左手に見ながら福岡までの復路を走っていただ
けんたさん：糸島！ 僕も行ったことがありますよ。絶景コースです。そうか、そうすれば“おいしい部分”だけ楽しめるわけですね。
古賀さん：そうなんです。この折りたたみ自転車を借りた場合は、輪行袋もセットで借りることができます。さらに、もっと長い距離を走れるという方に向けては、お隣 佐賀県の唐津まで行くのもおすすめです。福岡市営地下鉄はJR筑肥線で唐津にもつながっていて、そこまで行けば唐津城、唐津バーガー、虹ノ松原など、サイクリストに刺さるスポットを楽しめますよ。
けんたさん：なるほど。県外までの旅も楽しめるんですね。
古賀さん：そうなんです。そしてもう一つのおすすめは、ロードバイクを借りていただいて、これまたXEAM 博多からすぐにアクセスできる西鉄福岡駅からサイクルトレインで大牟田（おおむた）駅まで乗車し、そこから阿蘇を目指すプランです！ この「西鉄天神大牟田線サイクルトレイン」（詳しくはこちらの記事もチェック）は、去年の10月から平日も毎日利用できるようになりました。大牟田駅から阿蘇までの距離は80km弱。日頃からロードバイクに乗っている方であれば、十分行ける距離だと思います。
けんたさん：福岡から阿蘇が選択肢に入ってくるわけですね。
西鉄天神大牟田線サイクルトレイン
古賀さん：福岡は、九州の玄関口でもあります。「マイナビ ツール・ド・九州」も3回目の開催が決まりました。FUKUOKAサイクリングツアーコンシェルジュの事業を通して、九州のサイクルツーリズムを盛り上げていくことに貢献していきたいと思っています！
XEAM 博多店内の様子。写真に写っているのはスタッフの竹岡さんだ。ずらりと並ぶ電動モーターバイクも見ていて楽しい。自転車のレンタルは営業開始時間の10時から可能で、返却は営業終了時間の19時まで受け付けている
飛行機輪行のわずらわしさを大きく解消！ 荷物預かり＆配送サービス
カゴパス 福岡空港国内線カウンター ●営業時間／8:30～ 20:30
続いて、福岡空港の国内線ターミナルビルへ再びやってきたけんたさん。ここにもう一つの要となる「カゴパス」という店舗があった。
けんたさん：かごぱす？ 荷物預かりサービスですか。
古賀さん：そうです。このサービスの特徴は、預けるだけでなく、預けた荷物を提携先のホテルまで送り届けてくれることなんです。しかも、自転車ごと預けても1650円です。
けんたさん：え!? 何ですかそれ!? めっちゃいいじゃないですか。ということは、空港に到着したら飛行機輪行バッグなりケースなりを預けてしまって、何ならバックパック等の荷物も預けちゃって、いきなり空港から荷物なしでサイクリングをスタートできちゃうってことですよね。しかも、ホテルに預けたものが届いちゃうっていう……。スーツケースなら550円から、おまけに自転車ごと預けて配送してもらっても1650円ですか!? 空港のコインロッカーを1日使うのと変わんないくらいの料金じゃないすか！
古賀さん：そうなんですよ。提携先のホテルはかなりの数があって、市内の主要ホテルがだいたい押さえられています。なお事前予約は不要で、14時までに預けられれば当日の18時までには宿泊先ホテルに荷物が届きます。
けんたさん：これはマジで便利です。いわゆるガチサイクリストも喜んで使いそう。
カゴパスの活用法の一例。ちなみに、けんたさんが今回使った飛行機輪行用バッグの定番品、オーストリッチ・OS-500 トラベルバッグなら、折り畳んだ状態で550円で預かり＆配送OKとのこと。また、けんたさんが預けたバックパックも同じく550円。や、安い
カゴパスの料金表。預けるだけのサービスも利用可能で、複数日の利用もOK ●出展：カゴパス公式ウェブサイト
けんたさん：到着していきなり自転車ごと預けてしまうのもアリですね。空港に到着→自転車ごと預けてホテルまで配送を依頼→市内をゆっくり観光して食事→ホテルにチェックイン→自転車がもう届いている→翌日からがっつりサイクリングへ繰り出す、なんてプランも可能ということか。
古賀さん：そういうことです。
けんたさん：いやあ、これはぜひ使いたいなぁ。飛行機輪行すると、どうしても“輪行バッグどうしよう問題”が出ますから。頑丈なケースタイプならなおさら厄介です。僕なんかは空港に着いたらとりあえずそのままホテルへ、となることが多いですが、自転車を入れた輪行バッグを抱えながら歩くなりしてホテルへ向かうのは大変ですから。
古賀さん：ですよね。提携ホテルであれば、ホテルから空港のカゴパスまで同じ料金で配送してくれるので、帰路でもぜひ活用してほしいです。
けんたさん：あー、もう涙が出そう。このサービスを組み合わせれば、かなり自転車旅の幅が広げられそうです。いろんな選択肢が取れますね。
古賀さん：なお、国際線ターミナルビルにも、国際線向けのカゴパスの店舗があります。国外から飛行機輪行して来られた外国人の方も同様にサービスが使えますので、ぜひ福岡での自転車旅で活用してほしいところです。
特別な許可を得て、外国人旅行客になった気分で自転車を組み、バッグをカゴパス 福岡空港国際線カウンターに預けて出発する、という流れを疑似体験してみたけんたさん。「外国人旅行客の方も、こりゃ便利だろうなぁ」とつぶやく。 ●カゴパスカウンター国際線 営業時間／7：30～19：30
輪行サポートサービスも
古賀さん：それから、「輪行サポート」というサービスもあるんです。輪行に不慣れな人向けに、空港に到着してからの自転車の組み立て作業、あるいは出発時の空港でのパッキング作業を、地元プロショップのスタッフに手伝ってもらえるサービスです。
けんたさん：それはユニークですね。現地までの輪行はどうにかなったけど、到着してから組み立てに戸惑ったり、あるいは帰るときにまた戸惑うなんてケースは実際あるという話を聞いたことがあります。不安な人は頼んでおくと安心ですね。
古賀さん：こちらについては、先ほど紹介したレンタサイクルの予約システムからお申し込みいただき、個別にご要望に応じて打ち合わせさせていただく流れとなります。グループ旅行や旅行会社のツアーの場合、
団体利用で便利なサポートカーやガイドのサービスも
けんたさん：ところで、さっき紹介したレンタサイクルの申し込み画面で、「サポートカーの利用」「ツアーガイドの利用」「コースの提案」という欄もあるんですが、そんなサービスもあるんですか？
古賀さん：さすが、よく気がつきますね。ここは団体利用や事業者向けのサービスとなります。例えばサポートカーは、サイクルバスタイプであれば料金が10万円〜
けんたさん：そんなところまでカバーしているんですね。まさに“コンシェルジュ”。
けんたさん：いやぁ、調査してみて、実際僕自身も使ってみたいと思わせる、魅力的なサービスだということが分かりました。特に、僕みたいに愛車を飛行機輪行で持っていきたい派にとってカゴパスは本当に便利で、本気で使ってみたいです。次回、福岡に来るのが楽しみになりました！
