警視庁 丸の内警察署で「スポーツバイクマナーアップ講習」を開催!
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MihoC(ミホシー)ことトライアスロンコーチの中村美穂氏が代表を務めるトライアスロンコミュニティ「TRIMING」と警視庁 丸の内警察署が、2025年2月24日に「スポーツバイクマナーアップ講習」を共同で開催した。
皇居外周を練習拠点に活動するトライアスロンコミュニティ『TRIMING』が目指すもの
本イベントは、トライアスロンコミュニティ『TRIMING(トライミング)』が設立10周年を記念して、スポーツバイク事故ゼロを目指し、参加者おのおのが“真のスポーツバイクリーダー”になることを目的に警視庁と共同で開催したものだ。
日頃、皇居外周を練習拠点とする「TRIMING」と同エリアの交通安全を見守る丸の内警察署が、“自転車の交通事故を未然に防ぐにはどうすべきか”をテーマに、サイクリストと警察が一緒に学び、情報を共有し、さらに発信してくことを目指し、50人のサイクリストが参加した。
ちなみに丸の内警察署では、日頃からパレスサイクリング内で自転車競技者をはじめ自転車利用者に対する安全教育などを実施しているが、サイクリストをこのような形で警察署に招致しての講習は、初めての試みとのこと。
講習は三部構成で行われた
まず始めに「なぜ自転車事故は起こるのか?」について、VTRで事例紹介をした。
映像は実際に起きた自転車と歩行者の事故を再現したもので、例えば高校生が歩道を並走しおしゃべりしたり、スマホを操作したりの“ながら運転”をして高齢者に追突する事例、スポーツバイクで歩道を爆走・一時停止を無視・信号無視をした結果、歩行者に追突する事例など、なかなか衝撃的なものだった。
またこの日、講師を務めた佐藤警部補は「自転車事故は交差点で起きるものが一番多く、事故が起きる大きな要因としては自転車利用のルールを知らない人が多いから」と説明をした。

講師を務めた警視庁 丸の内警察署 交通課 交通総務係統括係長の佐藤警部補
次に「ヘルメットのかぶり方」を、復習の意味あいも込めて学んだ。チェックポイントは、①ヘルメットのフチが眉毛のラインの上にある。②あごひもの長さはあごからひもまで指2本入るくらい隙間が空くことを目安にする、③耳下のひもが交差するV字部分のアジャストロックがきっちりと耳元に収まること、の3点だ。まあ、当たり前のことなのだが、意外とこれができていない人がふだんからガンガンスポーツバイクに乗っている人でもちらほらいるのだという。

来場者には事前にヘルメットを持参するよう連絡していたが、当日は全員で“皇居ライド”でもするのかと思っていたら、警察署内でかぶり方の基礎の基礎を学び直すためだったのだ
最後に、3Dメガネを使った飲酒運転の体験と交通安全危険予測シミュレータを使った危険な事例体験が行われた。このシュミレーターでは、例えば車の影から子供が飛び出してきたり、路駐している車のドアが突然開いたりするなど、日常で起こりうる危険をリアル感を持って学ぶことができるものだった。

飲酒運転体験の様子。3Dメガネを着用すると実際に泥酔した状態並みにまっすぐ歩くことすら難しくなる。実際に酔った状態で自転車を運転するのはもってのほかだ! と感じられた

交通安全危険予測シミュレータを参加者が体験している様子
最後には質疑応答が設けられ、現役の白バイ隊員に対し参加者からの質問が飛び交い、時間が足りなくなるほどだった。また、警視庁の警察官は、「自分たちの発信力よりも、参加されているサイクリストの発信力に期待している」と何度も呼びかけていたのが印象的だった

最後に参加者全員に修了書が配布された。

参加者を代表して自転車インフルエンサーのあむちゃんが修了書を受けった

自転車安全利用五則
TRIMING代表 中村美穂氏コメント

photo:茶玄
「“スポーツバイクリーダー”として、スポーツバイクで悲しい思いをする人を一人でも減らすために企画しました。スポーツバイクに乗っている全ての人々へは、常に新しい情報を得ながら、自分自身が“スポーツバイクリーダー”として正しい情報の発信を行うよう、ご協力をお願いします」。