イルカ・イルカ ユーザーを笑顔にさせる理想形
目次
思い描く理想の自転車を作るために起業した小林正樹氏が、およそ10年の歳月をかけて開発、満を持して2019年に登場したのが「iruka」。最大の特徴は、大きなスリットが設けられたメインフレーム。リヤスイングアームの固定を解除して前方へ折りたたむと、後輪がすっぽりスリットに収まる。ソムリエナイフに着想を得たという独創的なデザインによって、車輪径に対して圧倒的にコンパクトな折りたたみサイズを実現した。
「フレームをぶち抜く、という発想に脱帽です。実現までには相当の試行錯誤があったと聞いてますが、挫折しなかった小林さんに敬意を表します。後輪の収まりが芸術的で、デスクの下にすっと入るほど背が低くなる。内装変速ギヤを採用するなど都市でのふだん使いを重視した仕様ですが、輪行との相性もよいので、旅志向の方にも選択肢となります」(鈴木潤)
価格/21万2800円(税抜)
SPEC
フレーム●A6061アルミ
フォーク●アルミ
コンポーネント●シマノ・アルフィーネ 内装8スピード
ギヤ●56×18T+内装8スピード
タイヤ●シュワルベ・コジャック 18×1.25インチ
カラー●シルバー、ストームグレー、ブラック
撮影車両実測重量●13.1kg(ペダル・カプラー・iruCatch含む)
標準仕様公称重量●11.9kg(ペダル・カプラー含まず)
新時代にふさわしい 意欲作
走っても折りたたんでも、まとまりのよいフォルムに惚れ惚れ。造形の優美さに加え、塗装ではなくアルマイト処理で仕上げられたフレームが美しく、所有欲を満たしてくれる。内装変速やディスクブレーキなど装備が充実しているため、輪行時に持ち上げると車重を感じるが、走りの軽快さと安定感のバランスは良好。重心が低くホイールベースも十分に長いため、小径車にありがちな神経質な操作感とは無縁だ。ギヤ比がワイドなので、勾配も苦にならない。
走行性能 |
★★★☆☆ |
たたみやすさ |
★★★★☆ |
輪行適性 |
★★★☆☆ |
拡張性 |
★★★★★ |
ワクワク感 |
★★★★★ |