フレームはまったく折りたたまず、ハンドルとサドルを「トライポッド」（三脚）システムによってたたむことでスリムな折りたたみ寸法を実現。これまでにないコンセプトで誕生した新感覚モデルがニューウェーブ16だ。

浅いSの字を描くフレームには二つの役割がある。乗り降りのしやすさと、ハンドルとサドルの収納スペースだ。一般的に、折りたたむと全長は小さくなるが幅は増える。しかしニューウェーブ16はあくまでスリムさを追求。縦置き時の専有スペースの小ささが一番の魅力だ。

「メインフレームをまったく折らないというアイデアに驚きました。二つ折りのハンドルは画期的でたたむのが楽しくなりますね。輪行も問題なさそうですが、旅というよりはふだん使いに役立つでしょう。車載や家での保管がしやすいモデルです」（鈴木潤）

どんな折りたたみ自転車とも似ていない斬新なスタイル。フレーム形状が生み出す空間が、ハンドルとサドルの収納スペースになる。2台目として導入しやすい価格も魅力

価格/7万9000円（税抜）

SPEC
フレーム●アルミ
フォーク●アルミ
コンポーネント●シマノ・ターニー 他6スピード
ギヤ●46×14-28T
タイヤ●ケンダ・K-909 16×1.75インチ
カラー●ガンメタル
撮影車両実測重量●11.4kg
標準仕様公称重量●11.0kg

ふだん使いにうれしい省スペースモデル

筆者の体格だとサドルとハンドルの距離が近すぎる印象だが、それだけ上体を起こした楽な乗車姿勢を取ることができるので、ゆったり走るのが心地いい。車輪が16インチということもあり、そもそも速度を欲張るようなモデルじゃないが、ギヤ比がかなりワイドなので、重量の割に坂が苦にならないのはうれしいポイント。乗り降りがしやすいのは男性だって便利だ。折りたたみ構造がとにかく新鮮で、ペダルの収納場所（前ブレーキにあるクリップ）も面白い。