米国オレゴン州で個性的な小径車を作り続けるバイクフライデー。その最大の特徴は、サイズや仕様のカスタムオーダーができること。このパキットはシンプルな実用車という位置付けだが、そのあまりの軽さとシンプルな折りたたみ構造が注目を集めている。

「ベルトドライブで変速なし、という思い切ったスペックが爽快。必要以上に速度を求めたりしなければ、旅の相棒としても適役だと思います」（鈴木潤）

バイクフライデーにおいて「小径車」は車種ではなく、小径でも同社のポケットロケットは純粋なロード、ワールドツーリストは純粋なツーリング車。モデルごとに用途が明確だ。そして軽さにステータスを全振りし、ふだん使いの気持ちよさを追求したモデルがパキット

価格/24万6000円〜（ベルトドライブ仕様1スピード）、18万2000円〜（チェーンドライブ仕様1スピード） *いずれも税抜

SPEC
フレーム●クロモリ+ハイテンション鋼
フォーク●クロモリ
コンポーネント●1スピード
ギヤ●70×20T（ベルトドライブ）、53×12T（チェーンドライブ）
タイヤ●シュワルベ・コジャック16×1-1/4インチ
カラー●フラッグレッド、インクブラック、グリーンギアグリーン、クリームソーダブルー他（アップチャージで多様なカラーを選択可能）
撮影車両実測重量●6.7kg

全てを好印象にする軽さ

踏み込むとフレーム全体、特にリヤのスイングアームが大きくしなるが、それで推進力が逃げると感じる前に自転車が自然と前へ進んでしまう。不思議な乗り味だ。変速ギヤがないから速度を出すには足を回すしかないし、上りでは足を着くこともある。しかし、それが苦にならないほど軽さが際立って気持ちいい。ベルトドライブ仕様を実際にオーダーするのは勇気がいるが、一番パキットらしい仕様だろう。手や裾が汚れにくいから輪行との相性もよい。