日本縦断第1週目+風虎くんの自転車紹介

目次

東京在住の富樫風虎くん(11歳)はお父さんの克美さんと一緒にこの夏、自転車日本縦断に挑戦している。

 

日本縦断挑戦富樫君

富樫克美、風虎親子は7月24日に北海道宗谷岬をスタートして日本縦断を開始した

7月23日、北海道稚内市のライダーハウス「みどり湯」に送っておいた自転車を組み上げ、24日にスタート。現在までのコースは以下の通りだ。
7/24(稚内)~宗谷岬~こうほねの家パーキング
7/25 こうほねの家パーキング~天塩~遠別道の駅
7/26 遠別~留萌キャンプ場
7/27 留萌~瀧川~岩見沢ライダーハウス
7/28 岩見沢~千歳道の駅
7/29 千歳~苫小牧~登別手前

 

酷暑の北海道

今年の北海道はかなり暑く、「毎日35度を超えています。暑くてなかなかペダルが進みません」とお父さん。さらにブログによれば風虎くんは5日目にしてコインランドリーで泣き出したのだそうだ。ホームシックである。「寂しい、みんなに会いたい…。止めて帰るか? いや、それだけはしたくない。やりとげる、絶対!」。お父さんは「めったに泣かないのによほど寂しいのでしょうね」と書いている。

この先、本州へは函館から青森の大間へと渡るフェリー「ノスタルジック航路」を予定しているそうだが、これは朝と夕方の一日2便しかない。現在のスケジュールから推定すると本州に渡るのはおそらく8月1日くらいになると思われるが、朝の便を逃すと夕方便は大間18時着となり、もうこの日はキャンプするしかないだろう。

 

風虎くんの山音製輪所製自転車を紹介

日本縦断挑戦富樫君

風虎くんの自転車はモンソンブランドのランドナー。小学5年生だからといって妥協した部分のないフルオーダー車だ

 

山音製輪所(https://yamaoto-bicycle.com)製のランドナーはもちろん身長143cm体重31kgの風虎くんに合わせて製作されたフルオーダー車。フレームサイズは475mm(芯~芯)、トップチューブは500mmで、水平より20mm前上がりとなっている。寸法的には今の体格にピッタリ合わせてあるが、将来的にステムを90mmくらいまで伸ばし、サドル高を上げることで、身長が伸びてもある程度までは乗れる自転車に設計されているそうだ。

日本縦断挑戦富樫君

レギュラーサイズのクロモリフレームにラグ付き、ブルーの塗装に金線引きとマニアが嬉し涙を流しそうな仕様

 

日本縦断挑戦富樫君

BB下に付けられたダイナモは抵抗が軽いことで定評のあったサンヨー・ダイナパワー(製造中止)。シートチューブ上部に取り付けたレバーで起倒する。ライトはもちろんLED

 

日本縦断挑戦富樫君

ハンドル上部を握るためにフロントバッグ用のサポーターもハンドメイドされている

 

材料はカイセイ022、キャリアやバッグ類も合わせて作られた。ホイールはパナレーサー・ツーキニスト26×1.5、チェーンリングとクランクはスギノ・マイティミニヨンの44x34T、クランク長155mm。スプロケットも11~34Tとしてローギヤは1対1を実現している。ブレーキはヨシガイ・DC980カンティを同社DC139ギドネットレバーで動かしている。ギドネットレバーはドロップハンドルの上側を主に握って走行する場合に非常に有効なレバーで、てこの原理で制動力も高い。
風虎くんはもともとクラシカルなプジョーのランドナー(22インチホイール)に乗っていたので、26インチホイールを履いたオーダー車に乗り換えた衝撃はかなりのものだったようだ。

 

日本縦断挑戦富樫君

山音製輪所では自転車だけでなくバッグもオーダーメイド可能だ(!)。ビルダーの尾坂允氏が自らミシンを操り、バッグを作る

 

日本縦断挑戦富樫君

風虎くんが日本縦断に使うパニアバッグ(自転車が出切る前から使い始めていた)も山音製輪所製のもの

 

日本縦断挑戦富樫君


アイズバイシクル(現サイクルグランボア)、東叡社を経て独立した山音製輪所の尾坂允氏

 

納車後10日ほどで北海道へと旅だった風虎くん、一気に3000km近くも走って帰ってくる頃には、この自転車もさらに格好よくなっていることだろう。

 

風虎くんのインスタグラム
https://www.instagram.com/futotoga/