【ビゴーレ】注目のグラベルバイク&アイテムピックアップ

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走れるフィールドが広いのがグラベルロードバイクの特徴。「グラベル」とは英語で砂利という意味で、グラベルロードバイクは未舗装路を走るロードバイクということになるが、オフロードで乗らなくても楽しめて、ロードバイクで引き返していたような河川敷のダートの先や、今まで行けなかったフィールドに行けるようになる。そんなグラベルロードバイクの中からビゴーレの「山と旅の自転車プラス」をピックアップしよう。

山と旅の自転車プラス

山と旅の自転車プラス
価格/13万2000円(フレームセット)、27万2800円~(シマノ・GRX600完成車ほか)

SPEC.
フレーム/クロモリ
フォーク/クロモリ
サイズ/450、510、540、565
カラー/白、黒、他オーダー(試乗車はイエローパール)

独自設計のオールクロモリ製ツーリングモデル

ビゴーレは、92年もの歴史を誇る京都の自転車ブランドだ。コンセプトをそのまま車名とした“山と旅の自転車”は、2014年に販売がスタート。時代の流れと共にブレーキやコンポなどの仕様を見直し、その最新モデルがここに紹介する“プラス”だ。

普段使いから林道を含む日帰りツーリング、そしてキャンプ旅まで幅広く対応できるように設計されたこのモデル。フレームはフォークまでオールクロモリ製で、前後スルーアクスルやフラットマウントのディスクブレーキ台座など、最新規格を取り入れているのがポイントだ。ホイールサイズは700Cと650Bの両方に対応し、走るシーンに応じて履き替えるといった楽しみ方が可能だ。完成車はロードパーツ仕様(クラリス、105)とGRX仕様(600、810)の2種類に大別でき、それぞれホイールやタイヤなどが細かく選択できる。ウェブストアで購入できるのも見逃せないメリットだろう。

山と旅の自転車プラスのフォーク

ダブルバテッドのベンドフォークは専用設計で、12mmスルーアクスル&フラットマウント仕様。最新モデルではブレード側面の台座がボトルケージ対応に

山と旅の自転車プラスのタイヤ

タイヤの推奨幅は700×32C、650×42B。最大幅は700×43C、650×53B(フェンダーのクリアランスを含まず)。履き替えも容易だ

山と旅の自転車プラスのヘッドチューブ

最新のカーボンフォークが使えるように太いヘッドチューブを使うスチールフレームが増える中、このモデルはφ37㎜のオーソドックスなサイズをチョイス

山と旅の自転車プラスのリヤ三角

前三角はダブルバテッドで、リヤのブレーキホースはダウンチューブに内装。後ろ三角も奇をてらわないデザインで、それぞれTIG溶接で組み上げられている

山と旅の自転車プラス

山と旅の自転車プラスに650Bホイールを装着した例。荒れた路面には650Bホイールがお薦めだ。ハンドル、ステムなどはシルバーカラーにも無償で変更できる

山と旅の自転車プラス

これからの時代に自転車を使った時間の過ごし方を提案し、日本のフィールドと日本人に合わせて開発された山と旅の自転車プラス。中速程度の走行時に心地よく、かつよく進み、そして荷物を積載したときに荒れた路面でもバランスよくハンドリングが安定するよう設計されている

IMPRESSION:アッセンブルに感心。クロモリのメリットを最大限に生かした秀作

試乗車はGRX810仕様をベースにハンドルやステム、シートポストをトムソン製に変更。フレームカラーはオーダーで選べるパールイエローで、非常に発色が良い。

特筆すべきはオフロードでの走りの楽しさだ。単に衝撃を吸収するだけでなく、柔軟なフレームが路面を捉え続けるので、上りも下りも安心してバイクコントロールに集中できる。路面との対話が濃密とも表現でき、これはスチールフレームを知り尽くしたビゴーレの為せる業だろう。ディスクブレーキはスリッピーな路面で高いコントロール性を発揮し、標準装備のサブブレーキレバーは使うほどに便利さを痛感。これらを選択したのは大正解であり、多くの人に歓迎されるはず。グラベルライドも楽しめる万能ツーリング車だ。

山と旅の自転車プラスに試乗する大屋さん

RIDER:大屋雄一

モータースポーツにも造詣が深いフリーライター。MTBやグラベルライドもたしなみ、次回SDA王滝のグラベル部門出走も計画している。