走れるフィールドが広いのがグラベルロードバイクの特徴。「グラベル」とは英語で砂利という意味で、グラベルロードバイクは未舗装路を走るロードバイクということになるが、オフロードで乗らなくても楽しめて、ロードバイクで引き返していたような河川敷のダートの先や、今まで行けなかったフィールドに行けるようになる。そんなグラベルロードバイクに合うフィジークのシューズ「テラ パワーストラップX4」と「テラ エルゴレースX2」をピックアップしよう。

TERRA POWERSTRAP X4
価格／2万2000円

SPEC.
サイズ／36、37 ～ 44（ハーフあり）、45
カラー／アンスラサイト×グレープ、ブラック×ブラック、マッド×キャメル
重量／292g（サイズ42）

TERRA ERGOLACE X2
価格／1万8800円

SPEC.
サイズ／36～45
カラー／アンスラサイト×グレープ、ブラック×ブラック、ブルー×ブラック、オリーブ×キャメル
重量／329g（サイズ42）

さまざまなシーンでシームレスに活躍する

フィジークのシューズコレクションは4つのシリーズで構成されており、中でもグラベルバイクに適するのが「テラ」だ。

テラ パワーストラップX4は、ロードシューズのようなスマートなデザインでありながら、グラベルバイクによるアドベンチャーライドから街中のクルーズまで幅広く適応するのがポイント。そのため、アウトソールは高めの剛性ながら接地面の形状を工夫することで、あらゆるフィールドで歩きやすいように設計されている。

X4のクリート装着部の左右にあるレール状のパーツが、独創的なアールと厚みで設計されている。これにより剛性の高いナイロンアウトソールでありながら、優れた足運びを実現する

片側2本のベルトで構成されるX4のパワーストラップクロージャーシステム。スピーディに脱ぎ履きができるうえ、微調整も容易。デザインのアクセントとしても大きく貢献している

テラ エルゴレースX2は、さまざまなオフロードライドに対応するオールマウンテンシューズで、シューレースがクランクに干渉しないよう小指側にオフセットされている。アウトソールのラバーはビブラム製で、X4とは異なり拇指球～小指球間がしなることで抜群の歩きやすさを生み出している。リップストップ生地のアッパーはつま先と側面をPUラミネーションで保護するなど、ハードな使い方にも対応する。

中強度のナイロンシャンクを挿入したX2ソールは、EVAミッドソールとビブラムグリップで構成される。さまざまなコンディション下でグリップ力が高く、歩行性にも優れている

IMPRESSION：グラベルバイクの使い方はさまざま。この2足ならそれに応えてくれる

まずはX4から。ストラップを締め込んだときのフィット感やソール剛性は、ロードシューズのそれと完全に一致。興味深いのは歩きやすさで、ソール自体はしならないものの、絶妙なアールによって接地点がスムーズに移動するので、ロードクリートのようなペンギン歩きにならないのだ。これには感心した。

X2は、砂利道や泥ねい地でもしっかりグリップしてくれることから、よりヘビーデューティな使い方に合っている。未舗装路がメインならこちらだろう。

大屋雄一

モータースポーツにも造詣が深いフリーライター。MTBやグラベルライドもたしなみ、次回SDA王滝のグラベル部門出走も計画している。