“大人の”四国一周サイクリング完全ガイド Vol.5:船旅から日本一の夕日を目指す瀬戸内ならではの1日。
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いつかは走りたい憧れの四国一周サイクリング。人生に何度もない貴重なチャンスに恵まれるなら、ぜひ最高のサイクリング体験にしてほしい。そこで、四国一周基本ルートの設計者であり、台湾一周ツアーを日本人最多の5周回完走した筆者が、四国一周基本ルートをベースに細部をアレンジした11日間/約1,100kmのソロ1周ライドを通じて、これから四国を目指すサイクリストに「大人の四国一周」の実践的ノウハウから裏話まで包み隠さず大公開。連載5回目となる今回はしまなみ海道の大三島からスタートする。
しまなみ海道のソロ旅を「ワープ航法」でさらに面白く。
2021年10月17日(日)。四国一周の2日目は、朝のスタート時刻が全日程で唯一シビアに確定している。それは、しまなみ海道から四国一周メインルートの今治市街まで「定期船」で戻るというプランを思いついてしまったからだ。
旅サイクリストの性として、たとえその土地の景観がどんなに素晴らしくとも、同じ道を戻るルートはできれば避けたい。そんなこだわりに、「航路」という選択肢で応えてくれるのが瀬戸内海であり、その代表格がしまなみ海道なのだ。
しまなみ海道エリアの愛媛県側にある上島町は、他の自治体と橋で結ばれていないため航路が主要なライフラインである。今治市街よりも尾道市側に近い立地のためカーフェリーは尾道側としかつながらないが、今治市街方面には旅客線である「芸予汽船快速船」が定期就航している。その航路には下図の通りしまなみ海道の伯方島と大島も入っており、それに自転車も載せられるとなれば、もう利用しない手はないだろう。しかも、この2島の港はいずれもしまなみ海道サイクリングのメインルートから外れているので、往路とのルート重複を最小限にできることも旅サイクリストには刺さる。ただし、自転車を積める快速船が時刻表で定められていることと、別の荷物の量によっては自転車を載せられない可能性もあることは押さえておかねばならない。小見出しで「ソロ旅」と明示したのもグループライドだと全員は乗船できない可能性があるからで、ソロであっても乗れない可能性を一応は想定しておく必要がある。筆者も今回、「もし伯方島の木浦港で乗船できずに陸路を35km走って今治市街に戻るなら最短でも1時間15分は行程が伸びる」と事前に算定していた。逆にいえば、快速船に乗れば、文字通り快適で速い特別な船旅を楽しんだ上で、1時間15分以上もショートカットできるということだ。これぞまさに夢の「ワープ航法」ではないか。
ちなみに、上島町は町を構成する主要4島は互いに橋で連結されており、4島全体に「ゆめしま海道」という愛称を冠して観光誘致に注力している。町内に信号機のある交差点がひとつも無いなど、サイクリングルートとしての素養もしまなみ海道に負けず劣らず素晴らしい。国内最大級のサイクリングイベントである「サイクリングしまなみ」でも毎回コースに組み込まれているので、機会があればぜひ訪れていただきたい。
ということで、上記のRIDEwithGPSルートの通り、大三島から伯方島までの19.5kmを朝イチで走ることになったのだが、木浦港8:15発に対してWAKKAの朝食が7:00開始という条件もあり、身支度まで含めてシビアなスケジュールになった。もちろん、朝食をキャンセルすれば済む話ではあるが、念願のWAKKAステイでもあったし、こうしたゲーム性のあるタイムマネジメントも嫌いじゃないので、全部ひっくるめて楽しむことにした。前夜の雨も未明に降り止んでくれたので、結果的には、伯方島を時計回りするコースを景色も楽しみながら快走し、8時ちょうどに木浦港に着くことができたので、朝から爽快なプチ達成感を得られた。
「伯方島から快速船で今治へ」※筆者によるYouTube映像
四国本土に戻って一周ルートを再びトレースする。
8:50今治港に到着後すぐに走り始める。ここからまた四国一周ルートをトレースしていく。この日の最終目的地までは残り97kmだから、8:50はスタート時刻として決して遅くない。また、今治市街から10km先にあるスタンプポイント「道の駅 今治湯ノ浦温泉」がそもそも9:00オープンなので、もし今治市街地でステイしてもスタート時刻はそれほど早められない。そうした前提条件もしまなみ海道ステイを選んだ理由のひとつだ。
さて、「公式WEBの標準ルート」は最初からR196(今治バイパス)を通るのだが、交通量が多く無駄なアップダウンもあるので、今治市街地からわざわざ遠回りするほどのメリットはない。大人のソロライドなら、今治港からそのまま南下して、K38(産業道路〜今治街道)を道なりに走るのがオススメだ。湯ノ浦温泉の少し手前で否応なくブルーライン(=標準ルート)に合流するので迷うこともない。この日は左斜め後方からの追い風に恵まれ、第2スタンプポイントとなる今治湯ノ浦温泉には9:20到着。疲労も不具合もなく、スタンプ押印とトイレだけで9:40に再スタートした。
「今治港から今治湯浦温泉まで」※筆者によるYouTube映像
■四国一周のプランニングでは「曜日」も重要
R196は「今治湯ノ浦IC」を過ぎると片側1車線になる。古い街道のため車道も歩道も幅が狭く、大型車両の通行量もかなり多いため、サイクリングルートとしての適性はいまいちである。そのため、この区間の四国一周基本ルートはK159から大きく迂回し、ビギナーやグループライドでも比較的安全に走ることができる道にブルーラインが敷かれている。交差点を曲がる回数が多いのがネックといえばネックだが、西条市内の豊かな田園地帯と歴史ある市街地がほどよくミックスされた構成は当時の担当行政マンが自らロードバイクで走って精査し尽くした成果であり、曲がるべき交差点の手前には必ず「四国一周」の路上サインがペイントされているので見落としさえなければ問題なくトレースできるだろう。
しかしながら筆者は今回、R196をそのまま走るルートを選んだ。それは、できるだけ四国の輪郭をなぞって走りたいという個人的な嗜好と、それによって公式ルートを7.5kmショートカットできること、さらには28Cサイズのチューブレスタイヤなら狭い車道で路側に追いやられてもリスクが小さいという機材条件などから判断した結果なのだが、さらにひとつ重要な要素がある。それは、計画初期から「この区間は日曜日に走る」と決めていたことだ。
四国一周1,000kmを1日100kmペースで走るとすれば最短で10日間。一般的には休暇の取りやすい土曜日から翌週日曜日までの9日間を核に前後を足すから土曜と日曜は2回ずつ。その土日を、平日に走りたくない区間または目当ての店が週末しか営業していないような観光地に当てはめ、さらに平日限定の区間も考えると、実は選択肢などほとんどないのだ。まず平日に走りたくない区間の筆頭はここ「東予工業地帯」になり、観光地は「四万十川流域」と「しまなみ海道」になる。しかも土日は連続しているので、必然的に「土曜=しまなみ海道、日曜=東予」というパックができ、その東予から中5日か中6日で四万十流域に至るというフレームがほぼ確定してしまうわけだ。また、飲食にこだわる大人としては県庁所在地での夜は平日であってほしいし、うどんやラーメンの名店、ガテン系の地元食堂なども土日休業の店が多い。逆に2回ある日曜にまともな食事をとるなら、観光地の宿メシか郊外の名店かの2択だろう。筆者の行程も上記のようなタテヨコの条件から導き出された必然であり、松山入りから順番に当てがっただけではないのだ。その意味でも、一気通貫の四国一周が松山起点というのは盤石といえるだろう。
ということで、またもや解説が長くなってしまったが、湯ノ浦を9:40にスタートしてから瀬戸内海に沿うようにして新居浜まで約30km。小雨がパラつく肌寒い日曜のせいか全般的に交通量が少なく、暑からず寒からず、休憩もとらずに黙々と走り続けた結果、10:50には新居浜市役所近くの蕎麦屋に到着した。
■新居浜の美味しい蕎麦屋でパワーランチ
「萩の茶屋」は新居浜の蕎麦屋では人気No.1とのことで、11:00の開店と同時に10人以上が入店した。筆者は小雨を厭わず並んでポールポジションをゲットしたが、他の客の注文に聞き耳を立てて検討し、ちょっと遅れて蕎麦と丼ものを一品ずつ注文した。「うどん県」突入前に肉と小麦以外の炭水化物を摂っておきたかったから、まさに完璧なオーダーとひとりごちた。先に天せいろがくる。そして、食べ終わりをしっかり目視確認されてから親子丼。うむ、ここは間違いなく一流店だ。失ったカロリー以上をオーバーチャージするダブル炭水化物のパワーランチを蕎麦湯もおかわりのお茶も全て飲み尽くすほどに堪能しても、11:30前には店を出ることができた。やはり人気店は開店と同時に入店すると効率的だ。
新居浜から観音寺までは概ねブルーライン通り。ただし1箇所、伊予三島の製紙工場エリアを避けてバイパスに迂回する区間については、西条同様にそのまま海沿いを走った方が分かりやすく距離も1.5kmほど短縮できるので日曜なら直進一択だ。
さて、GoProをタイムワープモードにして走り出したら、予定していたカフェは臨時休業。さらに、ちょうどこの日1番の山越えに掛かったところから北寄りの風がどんどん強くなり、平地に降りてからはまた小雨混じりになって、ただでさえ無機質な工業地帯はコントラストの弱い、まるでモノクロームの世界に。こうなればもう立ち止まっての写真撮影もコンビニ休憩もなく、延々とペダリングし続けるしかない。といってもソロライドならこんなモノクロ時間も決して嫌いじゃない。何も考えずに一定の負荷をかけて走っていると、なんだか脳の断片化のような感覚が少しずつ解消されていくような気がする。実際、ど忘れしていて思い出せなかったことが突然浮かんできたりするし、ミスでざわついていた心もいつの間にか穏やかになっている。
「新居浜から豊浜まで(早送り)」※筆者によるYouTube映像
■大人のロングライドに「楽」をもたらす「CADEX」。
ところで、休まずに黙々と走り続けていると、機材の良し悪しもいつも以上に感じられる。特にこの日のルートでは、大型国道や長い下り坂にも関わらず舗装が荒れている場所が多かったため、700×28Cサイズのチューブレスレディタイヤ「GIANT GAVIA FONDO 0」という選択が大正解だったことを確信できたし、そのタイヤを選択肢に加えてくれた最新ディスクロード「GIANT TCR ADVANCED SL DISC」への感謝も深まったが、今回のMVPは間違いなく「CADEX 36 DISC TUBELESS」カーボンホイールだ。前述の通り、この日は舗装が荒れ気味の区間も多かったのだが、平坦で他の車両に混ざって巡航している時も、長い坂を高速で下る時も、不安なく快適。特に、ペダリング力を強めるほど逆にペダルが軽くなるような錯覚を感じられたのは、恐らくは優れた真円性によると思われるが、これまでにない感覚だった。
筆者は四国一周出発の1か月半前にCADEX 36を入手するまでは、完成車スペック通りのGIANTホイールに28Cタイヤを履いてホームコースの三浦半島外周などを走っていた。そのせいなのか、快適性の差だけはCADEXに替えたその日にいきなり感じられたし、とにかく楽しくてガンガン踏んでも脚にこない不思議な優しさが印象的だった。また、「重量級ライダーならマイペースでペダリングそのものを楽しむようなファンライドにも使える」体重100kg近いメタボ中年としてのコメントも残していた。
すると、ちょうどこの記事を校正中に「カデックス36/42/65ディスクチューブレスを一気インプレッション」というPR記事がサイクルスポーツ.jpにアップされ、そこでインプレを担当された自転車ジャーナリストの吉本司さんが「人と競わず、ひと踏みひと踏みのペダリングフィールを楽しみたくなるような官能的なホイール」という奇しくも筆者と同趣旨のコメントをされており、なるほど、この快適性能は体重70kgクラスの人にも感じられるのだと再確認できた。
優れた重量剛性比による楽なペダリングと、サイクリングという行為そのものを楽しませてくれるクオリティ。本来は世界最高峰のロードレースで求められる性能を追求した機材でありながら、こんなメタボ中年にも楽で楽しい高性能を与えてくれる「CADEX」ホイール。もちろん絶対価格としては安くないが、おそらく人生に一度の四国一周を楽しむ投資としては決して高くないと思う。
うどん県で瀬戸内の美しい夕日に出会う。
さらに黙々と走り続け、愛媛県から香川県に突入した直後に第3スタンプポイントの「道の駅 とよはま」に着く。新居浜から36kmを2時間ぐらい。時につれて北東風が強まり、途中までは斜め向かい風だったのが最後の30分ほどは完全に対向する爆風となってしまったので到着時はややヘロヘロ気味だった。海沿いに位置するこちらはまるで公園のような雰囲気なので本来なら居心地も悪くないはずなのだが、その日は極めて主観的な価値観の持ち主と思われる地元バンドの演奏が広場で繰り広げられていたので、疲れた身体に鞭を打ってスタンプ捺印とトイレだけで早々に再スタートし、観音寺でおやつを食べることにした。
■香川ならおやつもうどん
香川県でサイクリング中に食べるものといえば朝から晩までうどんしかあり得ない。過去に「うどん県。それだけじゃない香川県」などと騙った時期もあったようだが全くもって無駄な抵抗であり、「うどん愛=香川愛」と言い切る筆者が香川県内にいる以上、3時のおやつも当然うどんだ。ということで記念すべき香川での1杯目は、観音寺を代表する昭和2年創業の老舗「やな川うどん」の15時閉店前に滑り込んで「卵とじうどん(小)」をいただく。柔らかめながら小麦の弾力をほどよく感じる自家製麺は、讃岐うどんとしてはやや細めで口当たりがよい。それにいりこが濃い甘めの出汁とふわふわのタマゴが一体となって絡みつき、口内から喉まで優しい一体感に占領される。ふた口すすってから「まる天」を喰み、出汁が少し冷めたところで残りすべてを秒殺する。食べ始めからほぼ3分で退店。早食いこそ讃岐うどん愛の証と勝手に信じている。
すぐさま第4スタンプポイントの「道の駅 ことひき」に向かう。こちらは一般的には道の駅に見えないこぢんまりとした建物で、筆者も立ち寄ったのは初めてだ。お土産コーナーの奥にあるスタンプコーナーで捺印し終えたら、隣の雰囲気の良い建物に喫茶店が入っていたので昼のリベンジを果たすことにした。「ことひきカフェ」の「天空の鳥居コーヒー」は、300円という価格に反してかなり美味い。聞けば、市内の稲積山(いなずみやま・弘法大師の七つの宝物伝説による「七宝山系」の西端)山頂の高屋神社にある鳥居から見下ろす絶景がSNS映えする「天空の鳥居」として人気だそうだが、こちらはその山からの湧水で入れているという。なるほど、この濃い珈琲は柔らかい湧水によるものなのかと一人合点し、テラス席で暫しくつろいだ。
■三豊市仁尾町で美しい時間を楽しむ
豊浜から観音寺に入るあたりから日差しが回復して気温も上がってきたのだが、期せずしてかなり早く着いてしまったので、観音寺から三豊までの残り7kmほどは砂浜を押して歩いたりしながらのんびり走った。父母が浜まで来たら奇跡のような晴れ間が広がり、美しい日差しで世界が光り輝いていた。浜から南を見ると今なお黒い雲が横方向に長く拡がっている。おそらく四国中央から西条あたりにかけて南側にある急峻な山地に雲がかかり、ずっと天気が悪いままなのだろうと推察。昼間の天気からすればこんな光景に出会えるとは思えなかったのでありがたい。日没までまだ1時間ほどあったので、宿に着いてから車で送ってもらうはずだった仁尾の風呂屋に直行し、さっぱりしてから父母が浜の海岸線に行った。
太陽が沈む水平線には、今朝まで滞在していたしまなみ海道の島々が連なっている。サイクリスト的には、夕日が沈む島から1日かけて観光バスやレンタカーではなく自力で走ってきたからこそ特別な美しさを感じられるのだ、とでも言いたくなるところだが、そんな小さいことはこの際どうでも良い。砂浜に遊ぶたくさんの人々は皆とても幸せそうで、眺めているだけでこちらも嬉しくなる。しまなみ海道もそうだが、人は純粋な自然というよりも、その自然に自らの人生や社会が調和していることに強い感動を覚えるのだと思う。風景ではなく情景。そしてそれもまた一人旅で極まるのだ。
「父母ヶ浜の夕日(早送り)」※筆者によるYouTube映像
■ソロサイクリストを癒すゲストハウスの優しい時間
奇跡のような父母ヶ浜を堪能し、すっかり暗くなった仁尾の海岸沿いを南に2kmほど戻ると、この日に泊まるゲストハウス「タイヨウとうみ」に着く。真っ暗なので入り口でちょっと悩んだが、バイクを押して庭に進入していったら宿のご主人(女性なので女将と書くべきか?)が応対してくれた。この日の宿泊客は筆者ひとり。コロナ特別対応で1日1組に限定されていたためオッさん1人で占有するのは心苦しいのだが、そのおかげというべきか、美味しい夕食を肴にウイスキー(※宿は酒を提供しないので客自身が持ち込む)を飲りながらご主人とサシで話せたのはとてもよかった。客用の風呂もテレビもなく、コンビニも父母ヶ浜まで行かないとないが、そんな利便性を求める心を薄っぺらいと感じるような豊かな時間がここにはある。スマホを手に取る気すら起きなかったので宿での写真もほとんど無いが、心身ともに癒されたようで、翌朝はアラームが鳴る前にスッキリと起床できた。なお、コロナさえなければご家族と宿泊客の皆で一緒の食卓を囲むそうなので、再訪するその時は賑やかな夜を過ごせればと思う。
実は、筆者はもともと2019年9月に四国一周を予定していたのだが、台風災害とコロナ禍で計4回ものリスケを強いられ、今回は丸2年越しでようやくの実現となった次第だ。計画当初よりソロライドでゲストハウスや民宿に泊まることを目的のひとつにしており、特にこちらについては「東京から香川に移住」というキーワードにも惹かれ、リスケの度にまずは父母ヶ浜の潮位とこちらの空き状況をセットで確認する重要ポイントだった。こうした場所を愉しめるスケジュールと心の余裕も大人の四国一周に欠かせないし、翌日にはまた夜の街で過ごすその変化もこの旅の醍醐味だと思う。
連載5回目でようやく2日目まで完遂。いよいよ次回は待望(?)の香川うどんサイクリングをお届けするので、ぜひ空腹時にご高覧いただきたい。
>>「Vol.1:プロローグ」はこちら
>>「Vol.2:入念なアプローチ計画から四国松山に上陸。」はこちら
>>「Vol.3:いよいよ四国一周に走り出す。」はこちら
>>「Vol.4:やっぱりサイクリストの聖地は外せない。」はこちら
<筆者プロフィール>
渋井亮太郎(しぶいりょうたろう)
ジャイアントの広報・宣伝・イベント業務を主軸に、スポーツサイクル振興事業全般に関わるサイクルビジネスプロデューサー。2012年に開催したしまなみ海道での大型イベントを契機に「愛媛県自転車新文化推進事業総合アドバイザー」となり、以来、台湾と日本におけるサイクルツーリズム振興に携わっている。四国一周については、2014年にジャイアント側でツアー計画に着手し、その実績から2016年に自治体側の基本ルート設計も受任。以後も各施策にアドバイスしている。また、国際的なサイクリングツアーでの現場経験からサイクリングガイドの必要性を痛感し、「一般社団法人日本サイクリングガイド協会」を2014年に設立。スポーツサイクル業界の立場から、サイクルツーリズムの根幹を支える専門技術の標準化と専門人材の育成・組織化に心血を注いでいる。個人的な最大関心事はダイエットというメタボな54歳。