Zwift認証＆サイスポおすすめの”スマートトレーナー”を紹介

2022.02.02
その他

text 山本健一
photo 佐藤正己

Zwift中のレースでは、全日本最速店長選手権のような順位を計測する場合に、公平性を期すために規則が設けられる。その規則の一つに「認証スマートトレーナーの使用」がある。多数あるスマートトレーナーの中から、今回はELITE（エリート）のDIRETO XR（ディレートXR）とWAHOO（ワフー）のKICKER（キッカー）を紹介しよう。

エリート・ディレートXR

エリート・ディレートXR（13万8100円）

ディレートXRは、高スペックな旗艦モデルでありながら、手頃な価格を実現しているエリートの主力モデルだ。シリーズ第3世代であるXRは機能がより洗練されている。光学センサー式パワーメーター（誤差±1.5%）によるパワー測定の精度もより磨かれ、最大再現勾配も24%に拡大。純正のトレーニングアプリ「my-E-Training」はもちろんZwiftのようなバーチャルサイクリングアプリでもリアルなライドのような滑らかな走りを楽しめるだろう。

取っ手が付いていて持ち運びがラク。ディレートXR本体の重量は約16㎏と他のスマートトレーナーよりも比較的軽量な設計である。また持ち運びがしやすいように重心のある本体に取っ手が付いている

取っ手が付いていて持ち運びがラク。ディレートXR本体の重量は約16kgと他のスマートトレーナーよりも比較的軽量な設計である。また持ち運びがしやすいように重心のある本体に取っ手が付いている

収納サイズが30㎝とコンパクト。本体から伸びている３本の足は、本体に沿って折り畳むことできる。折り畳むと全幅30㎝とコンパクトになるので、運搬がしやすく、収納場所もスペースを取らない

収納サイズが30cmとコンパクト。本体から伸びている３本の足は、本体に沿って折り畳むことできる。折り畳むと全幅30cmとコンパクトになるので、運搬がしやすく、収納場所もスペースを取らない

カセットスプロケットが取付済み。カセットスプロケット（11-28T、11速）が付属し、箱から出してすぐに乗り出せる。カセットレスの「ディレート XR-T」（13万2800円）もある

スペック

価格：13万8100円
設置サイズ：840×650mm
収納サイズ：300×650×550mm
重量：約16kg
最大再現勾配：24％
対応通信規格：ANT＋ FEC、Bluetooth
パワー測定の精度：±1.5%
対応エンド幅：130-135mmクイックリリース、142×12mmスルーアクスル、135×10-12mmスルーアクスル（アダプター使用）、148×12mmスルーアクスル（アダプター使用）
付属品：my E-Training1年間無料利用ライセンス、Zwift1か月無料クーポン、ライザーブロック、11速カセットスプロケット（取付済）※カンパニョーロ用フリーハブボディ、スラム用ボディは別売

こちらもおすすめ　エリート・スイート-T

エリート・スイート（10万3500円）

既存のトレーナーの中でもとりわけコンパクトな設計で、収納・遠征での携行もしやすく、プロチームでも多く採用。自機でもパワー算出が可能だが、バイク搭載のパワーメーターの出力を受信して負荷に反映できる。

APP「my-E-Training」・バーチャルコーチがやってくる！

純正の高機能トレーニングアプリ。能力テスト結果から自動生成してくれる「トレーニング」、人気のレースコースを映像で再現したバーチャルライド「ビデオ」や、実走行映像をアップロードして利用する「マイリアルビデオ」など豊富な機能が。ホームトレーナーを購入すると1年間の無料ライセンスが付属する。なお継続利用は年間約1200円。

専用アプリでFTP計測。プログラム生成に必要な客観的なパラメーターとなるので、しっかり計測をしておく

トレーニングプログラム自動作成機能。トレーニングテスト結果を基にレベルや目的に応じて１か月間のトレーニングメニューを自動作成

トレーニングプログラム自動作成機能。トレーニングテスト結果を基にレベルや目的に応じて1か月間のトレーニングメニューを自動作成

コメント・TEAM UKYO 吉岡直哉選手

チームに供給されているスイートはダイレクトドライブ式で走行音が驚くほど静かで、周囲への騒音を気にせずにトレーニングに集中できます。また、折り畳むとコンパクトになるため、収納スペースも幅を取りませんし、使用する際も場所を取らずに設置できるので、省スペースなところがうれしいです。トレーニング時はバーチャルアプリを使っているのですが、負荷のかかり方も自然で、飽きずに集中して走れて助かっています。

元F１ドライバーの片山右京が2012年に結成したUCIコンチネンタルチームに所属。

元F1ドライバーの片山右京が2012年に結成したUCIコンチネンタルチームに所属。

（問）カワシマサイクルサプライ　https://www.riogrande.co.jp/brand/node/2437

ワフー・キッカー

ワフー・キッカー（15万2550円）

極めて高い測定精度と最大で2200Wまでの測定を可能としているのは、キッカーに搭載されているワフー独自のパワー測定方式によるものである。自動キャリブレーション機能もついており、定期的なスピンダウンの必要もなく使い勝手が良い。疲労軽減のギミックなどトレーニング量が多いエンデュランス系スポーツの特性を理解した設計が魅力といえる。

合計5度の左右に傾くパーツを装着。キッカーAXISは剛性が異なる3つのフィートが付属。体重や好みの走り方に合わせて左右への振れ具合を3段階で調整でき、屋外を走る感覚を再現できる

業界最先端のアルゴリズムとパワー精度。5つの大型電磁石をフライホイール内に格納し、最大2200Wの負荷を許容する余裕のある仕様により、自然でストレスのない乗り心地を実現。パワー測定は±1%と高精度だ

リアルな走行感。バーチャルサイクリングアプリやソフトウェアを介して、コースやワークアウトの強度に合わせて自動的に負荷を調整する。最大20％の勾配変化に対応

スペック

価格：15万2550円
設置サイズ：510×710×440mm
重量：約22kg
最大再現勾配：20％
対応通信規格：ANT＋ FEC、Bluetooth（同時に3つまで接続可能）
パワー測定の精度：±1%（オートキャリブレーション）
対応エンド幅：130-135mmクイックリリース、142×12mmスルーアクスル、148×12mmスルーアクスル

こちらもおすすめ　ワフー・キッカーコア

ワフー・キッカーコア（11万3000円）

最大1800Wの出力に対応しリアルかつ正確、静粛性も高い。何より長期間の高強度トレーニングに耐える耐久性が特徴。同社キッカークライムなどの周辺機器との連動も可能で、理想的な練習環境を作り出せる。

APP「ワフーシステム」・クロストレーニングが可能なマルチ・アプリ

サイクリング、ランニング、ストレングストレーニング、ヨガ、メンタルと5つのジャンルのワークアウトがデザインされ、1つのアプリに納められている。利用料金は初回14日間無料で、その後14.99USドル/月、129USドル/年となる。

さまざまなトレーニングをミックスしたプログラム生成機能。ヨガや筋力、ランなどのメニューも充実しており、トータルトレーニングが可能となっている

強度に合わせたレースシーンを見ながらワークアウトができる。サイクリングのワークアウトでは、レースなどの映像を見ながら行うことができる

コメント・スポーツサイクルショップベックオン金森孝憲店長

キッカーは今回の店長選手権のために導入しました。以前使っていた他社製品に比べ、負荷のかかり方がエスカレーターのように滑らかに変わります。AXISフィートのおかげで左右に多少動きもあり、それはもう実走しているかのような錯覚に陥るほどです。店長選手権に向けてトレーニングは仕事上、帰宅して夜中の23〜24時から開始も珍しくないのですが、それを可能にしてくれたのはキッカーの静音性のおかげです。