鉄人レースの本質を解き明かす本「トライアスロンの哲学」発売
ナカニシヤ出版から、フランスで2020年に出版された哲学書を邦訳した「トライアスロンの哲学 −鉄人たちの考えごと−」が発売された。著者自らの競技体験を出発点に、学問としての哲学をベースとしつつ、心理学、社会学などの知見も取り入れながら、ときに“究極の持久競技”とも呼ばれるトライアスロンに、多面的かつ分析的にアプローチする。
本書で扱われるテーマは、トライアスロンの形而上学的意味づけ、テクノロジーの発達がもたらすトランスヒューマニズムの問題、ジェンダーの問題など多岐にわたる。トライアスロンという特定のスポーツを題材にしつつも、より包括的なスポーツ全体や、それを支える現代社会全体そのものの理解へと読者を誘う。
トライアスロンの哲学 −鉄人たちの考えごと−
価格:2750円
著者:ラファエル・ヴェルシェール
1982年生まれ。2012年にジャン・ムーラン・リヨン第3大学にて博士号(哲学)を取得。教授資格保有者(アグレジェ)。現在リヨン近郊のリセ(高校)の哲学教師として勤務しつつ,哲学の視点からスポーツにアプローチする研究を続けている。
翻訳者:加藤洋一
四六判/並製/280ページ