自転車通勤や街乗りに最適なスポーツ自転車用ヘルメット4選
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コロナ禍以降の行動変容の一つとして話題になるのが自転車の活用だ。ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車で通勤・通学をしたり、あるいは普段の移動や街乗りをする人が増えている。その際、安全のために絶対必要なのはヘルメットだ。では、自転車通勤や街乗りに適したヘルメット選びのポイントとは? おすすめのアイテムは? 編集部でまとめてみた。
自転車乗車時のヘルメット着用が全年齢で努力義務へ
道路交通法では、自転車乗車中のヘルメット着用は児童・幼児に努力義務があるとされていた。しかし、2022年に入り改正法案が可決し、2024年4月までにヘルメットの着用努力義務が全年齢まで拡大することが決定した。つまり、今後は自転車乗車中は全ての人がヘルメットを着用するよう努力しなければならないこととなる。
法律で決まったから、というだけではなく、スポーツ自転車に限らずあらゆる自転車に乗るときには、万一の転倒や事故のとき頭部を守るためヘルメット着用は必須と考えたい。
とはいえ、ヘルメットなら何でもいいというわけではない。選び方のポイントがあり、特にスポーツ自転車で通勤・通学をしたり街乗りをする場合は、それに適したヘルメットを選ぶことが大切だ。次の章のポイントから、あなたに合ったものを見つけてみてほしい。
スポーツ自転車での通勤・通学/街乗りに適したヘルメットの選び方
POINT① 頭にフィットする
最も大切なポイントだ。どんなに高性能でかっこいいヘルメットでも、あなたの頭に合っていなければ意味がない。頭に合わないヘルメットをかぶっていると、頭が痛くて乗車に集中できなくなってしまい、逆に危険である。また、万一転倒したり事故に遭ったとき、性能を100%発揮してくれない。そもそも痛くてかぶっていられなくなるかもしれない。
自分の頭にフィットするヘルメットを選ぶためのポイントは3つ。1つ目はサイズが合っているか、2つ目はどこか一部が頭に当たり痛くなっている箇所がないか、3つ目は極端に隙間が空いている箇所がないか、だ。
1つ目のサイズについては、メジャーで自分の頭のサイズを測って調べることはできる。しかし、ヘルメットは製品によって形状が異るため、実際にかぶってみないと2つ目、3つ目のポイントは確認できない。なので、必ず買う前には実物をスポーツ自転車専門などで試着することをおすすめする。専門知識のある店員へ相談するのもおすすめだ。
なお、日本人は側頭部の張り出しが大きく、後頭部が平たい“アジア型”と呼ばれる頭部形状の人が多いと言われる。そうした形状にフィットしやすい“アジアンフィット”と呼ばれるモデルもあり、自分がアジア型の頭部形状と思われる人はそうしたモデルを優先して探すと良いだろう。
POINT② 安全性の高さ
自転車通勤・通学や街乗りの場合は、交通量の多い市街地を走る場面が圧倒的に多い。その場合、より安全性を重視した製品を選んだ方が良い。ポイントとしては、頭を覆う範囲が広いタイプであったり、転倒時に頭部へのダメージを軽減してくれる機構を備えているタイプを選ぶことだ。
POINT③ さまざまな服装にマッチするデザイン
特に通勤・通学で使う場合は(もちろん街乗りでも)重視したいポイントだ。オフィスライクな服装であまりにもスポーティなデザインのヘルメットをしていると何だが浮いてしまうだろうし、駐輪時や出勤時に人の目が気になるところ。カジュアルな服装からフォーマルな服装まで、さまざまな装いにマッチするデザインのヘルメットを選んでおくのが賢い選択だ。
POINT④ バイザーが付いているとより安全
通勤・通学の場合は、ときには雨の中で走行することもある。そんなときにバイザーが付いているタイプだと、視界を良好に保ってくれる。特に雨の日の仕事帰りなど、夜に雨が降っているときはあるのとないのとでかなり視界が変わってくる。もちろん、強い日差しを遮るという点でも視界を良好にしてくれる効果がある。
POINT⑤ アーバンユースならではのプラスアルファ機能
中にはプラスアルファで通勤・通学や街乗りに便利な機能を備えたモデルもあり、そうしたものを選ぶとより便利で安全になる。
例えば後頭部にテールライトを装着できるタイプなら、後方を走る車からの被視認性がアップする。最初から付属している製品もあれば、オプション品で装着するタイプもある。
また、ヘルメットにロック(カギ)を通せる穴が空いているタイプもある。駐輪するときに自転車とヘルメットを一緒にロックしておくことができ、重宝するだろう。
編集部おすすめヘルメット〜bern WATTS 2.0 MIPS/バーン・ワッツ2.0ミップス
バイザー一体型ヘルメットの草分け的存在で、バーンを代表するモデルである「ワッツ」の最新作。ヘルメットとバイザーが一体となったスタイリッシュな形状で、カジュアルな服装からオフィスライクな服装までマッチする。後頭部まで広く覆う形状をしており、かつ万一の転倒の際に頭部への衝撃を軽減してくれるMIPS(ミップス)機構を搭載し、安全性にも抜かりなし。一方で通気性の高い軽量シェルを採用しており、快適なかぶり心地も実現している。
こちらもおすすめ① MAJOR/メジャー
さまざまな服装にマッチするスタイリッシュなデザインながら、14か所の通気孔を設け通気性が抜群なヘルメット。バイザーはパッド一体型で、バイザーなしのものと交換可能だ。MIPS機構搭載で高い安全性を備えるだけでなく、後頭部にワイヤーロックを通して持ち運べる通気孔も設けられ、利便性も高い。頭囲全体のサイズを調整可能なアジャスターの「コンパスフィット」を搭載し、最適なフィット感も提供する。
こちらもおすすめ② HUDSON/ハドソン
従来のヘルメットよりも10%保護範囲をアップさせMIPS機構を搭載することにより、転倒時の衝撃を43%分散する、ブランド最高の安全性を実現したヘルメット。後頭部に取り付け可能なLEDテールライトが標準で付属しており、夜間の被視認性を上げてくれるのもうれしい。バイザーは取り外し可能で別売りもある。その評価は高く、全米「OUTDOOR RETAILER」 INNOVATION AWARDSを受賞している。
Brand Info〜bernについて
アメリカ、ボストン生まれのヘルメットブランド。ヘルメットをファッションの一つとして捉え製品をデザインしているのが特徴で、一方で高い安全性とフィット感も実現している。現在は日本人向けのジャパンフィットモデルを多数ラインナップし、また多くのアスリートのサポートも行っている。
bern公式オンラインストア
https://www.yts-store.com/c/bern
編集部おすすめヘルメット〜LAZER CityZen KinetiCore/レイザー・シティゼン キネティコア
自転車で転倒するとき発生しやすい“回転衝撃”から頭部を保護する、軽量で通気性の高い独自の機構「KinetiCore(キネティコア)」を2層構造で搭載した安全性の高いヘルメット。後頭部にはスムーズに着脱可能なオプション品のテールランプを装着可能で、被視認性もアップ可能。さらに、細かな調整ができる「ターンシス」機構で高いフィット感も得られる。さまざまな服装にマッチするカジュアルなデザインも相まって、“通勤に自信を持たせてくれる”、そんなアイテムだ。
→このアイテムはシマノ公式オンラインストアでも購入可能
こちらもおすすめ① CAMELEON/カメレオン
通気性が高くスポーティなフォルムながら、さまざまな服装に合わせやすいデザインのヘルメット。独自の調整機構「ロールシス」で高いフィット感を実現しつつ、専用のテールランプが装着可能で被視認性も確保できる。バイザーは取り外し可能なため、平日は通勤・通学で、週末はサイクリングでと、マルチパーパスな使い方ができる。
こちらもおすすめ② ONE+/ワンプラス
シンプル・イズ・ザ・ベスト! クラシカルなスタイルで街に溶け込むアーバンヘルメットだ。手に入れやすい魅力的な価格ながらハードシェル構造で耐久性が高く、かつ適度に配置されたベンチレーションホールで通気性も確保している。「ターンフィットプラス」機構を搭載し、頭部全体を締め付け部分的な圧迫を防ぎ、フィット感も良い。
→このアイテムはシマノ公式オンラインストアでも購入可能
Brand Info〜LAZERについて
自転車レースが盛んなベルギーのフランドルで1919年に誕生した老舗ヘルメットブランド。100年以上にわたりデザイン、快適性、安全性、技術を追求し、数々のイノベーションを生み出している。2022年には独自の安全機構「KinetiCore」を発表し、話題をさらった。
レイザー公式ウェブサイト
https://www.lazersport.com/jp/
編集部おすすめヘルメット〜SMITH Express MIPS/スミス・エクスプレス ミップス
さまざまな種類のスポーツ自転車と服装にマッチするヘルメット。後頭部まで広く覆うデザインながら手に持って分かるほど重量が軽く、また通気性の高さと相まって、アーバンヘルメットながらロードバイク用ヘルメットのような軽やかで快適なかぶり心地がスミスらしい。バイザーはパッドと一体型で好みに応じて付け外しでき、着脱可能な専用のテールランプが初期で付属する。MIPS機構搭載で安全性にも死角なし。またネックストラップにはリフレクターが配され、こちらも安全性に貢献する。
こちらもおすすめ〜Network/ネットワーク
スポーティなフォルムで軽量なロードバイク用ながら、服装やシーンを選ばず使えるデザインをしたヘルメット。高い通気性で頭部を快適に保ち、さらに空気を流す構造でアイウェアのくもりも防いでくれる。バイザーが初期で付属しており、好みで装着することも可能だ。もちろん、MIPS搭載。またアジアンフィットで日本人の頭部形状にマッチしやすいのも魅力。なお、写真のマットネオンイエロービズカラーはリフレクターが付いている
ヘルメットと合わせて使いたいサングラス〜Pinpoint/ピンポイント
スポーツサングラスとしての機能を押さえつつも、普段使いにもマッチするデザインのサングラス。アジアンフィットで日本人の顔にフィットし、またノーズパッドを鼻の高さに合わせて3段階で交換できる。「クロマポップ」レンズにより、強い太陽の光の中でクリアな視界を確保してくれるのも特徴だ。
Brand Info〜SMITH(スミス)について
アメリカのスノースポーツ/自転車用ヘルメット&アイウェアブランド。自転車用では世界のトップアスリートが使用するロードバイク用レーシングモデルからMTB用ゴーグルまで展開する。ヘルメットとアイウェアの両方を手がけているので、両者でブランドをそろえるとかっこいい。
→SMITH公式ウェブサイト
https://smithjapan.co.jp/
編集部おすすめヘルメット〜Thousand Helmet/サウザンドヘルメット
ミニマルなデザインで高級感のあるアーバンヘルメット。シンプルな構成ながら、かぶってみると非常に高いフィット感で快適なかぶり心地なのに驚く。ストラップは環境に優しい天然素材のヴィーガンレザーが用いられ、スタイリッシュさを演出するとともに肌に触れて心地良い。バックル部分はユニークなマグネット式で、片手でスライドさせて簡単に取り外すことができるのが特徴的だ。側面にはワイヤロックなどを通せる「ポップロック」が配され、利便性も高い。その先進的なデザインから、ロードバイクやクロスバイクはもちろん、現代的なeバイクによくマッチするヘルメットと言えるだろう。
合わせて使いたいアイテム〜BESV BLADE LOCK/ベスビー・ブレードロック
eバイクブランド、BESV(ベスビー)のロゴ入りブレードロック。広げると全長640mmになり、駐輪時にヘルメットごと自転車をロックするのに十分な長さだ。ロックするときはボタンを手で押し込むだけで、解除もシリンダーキーで簡単・確実だ。収納すると手のひらに収まるほどにコンパクトになり、自転車に取り付けて持ち運びできる便利な専用ラバーホルダーも付属する。
Brand Info〜Thousand Helmetについて
アメリカ、ロスアンゼルス発のヘルメットブランド。都会派サイクリストのために設計された高品質なサウザンドヘルメットシリーズを展開している。日本ではeバイクブランドのベスビーが取り扱っており、同社のeバイクと合わせるのがおすすめだ。
→購入は全国のBESV取扱店にて
→サイクルヨシダ通販サイトからも購入可能