【iRC】グラベルバイク&アイテムセレクト2022
目次
日本国内でもますます盛り上がるグラベルロードシーン。それと共にグラベルバイクや、それに向けたウェアやアイテムも充実していっている。ここではiRCのタイヤ「ボウケンTLR」をピックアップし、実際の使用感と共に紹介。グラベルライドの楽しみをもっと充実させるために、最新のトレンドをチェックしよう。
BOKEN TLR
ボウケン TLR
価格/6270円
spec.
サイズ/700×36C、700×40C
重量/470g(700×36C)
iRCとは
1926年、井上護謨製造所として愛知県名古屋市に設立。自転車およびモーターサイクル用のタイヤメーカーとして、世界的に知られる企業へと成長した。2008年にはロードバイク用のチューブレスタイヤをリリースした。
舗装路でもダートでもバランスの良さを実感
本誌読者にはロード用チューブレスタイヤのパイオニアとして知られるiRCだが、その歴史を振り返ってみると、1970年~ 1990年代にかけて本場アメリカのモトクロスやMTBのレースシーンで大活躍しており、オフロード性能の優秀さで世界的に知名度を高めてきたことが分かる。つまり、舗装路とダートの両方を走る自転車用のグラベルタイヤを作ることは、同社の総合力を発揮するものなのだ。
センターの大部分をダイヤ目とし、その両サイドに小さなノブを並べたトレッドパターンが特徴的なこのボウケンTLR。商品名からも分かるように、シーラントを必要とするチューブレスレディ構造で、サイズは700×36Cと同40Cの2種類を用意する。サイドウォールをナイロンメッシュで補強した設計により、サイドカットやリム打ちパンクに対して強く、またトレッドにはハイグリップコンパウンドを採用している。舗装路や草地をメインで走るのであれば、安心して選べるタイヤと言えよう。
impression:空気圧次第でサイドグリップが高められる
2019年の発売以来、ボウケンTLRの評判がすこぶる良い。舗装路での走りが軽い、衝撃吸収性が高い、などといった基本性能はもちろん、最も多い声が「フロアポンプでもビードが上がる」だ。組み合わせるホイールにもよるという大前提があるとはいえ、ロード用チューブレスタイヤの先駆者であるiRCだけあり、TLRを運用するうえでこれは大きな安心材料と言っていい。
テストしたサイズは、2種類あるうちの細い方(36C)だ。舗装路でも乾いた土の上でも確かに走行感は軽く、それでいて縦方向のグリップ力は十分以上に高い。そして、空気圧を下げることで、小さなノブから想像できないほど未舗装路でのサイドグリップが高まることを確認した。舗装路とフラットダートを組み合わせたライドにおいて、自信を持ってオススメできる一本だ。