Zwift最速店長に聞く! コミュニティライド×Zwift活用術

目次

オンラインフィットネスサービス「Zwift」は、トレーニングからレースまで自身の目的に合わせてさまざまに活用できる。最速店長と共にZwiftならではの活用術を大紹介しよう!

佐藤教行店長

アミノバイタル全日本最速店長選手権 in Zwift 2nd 勝者!
Bicycle Step
佐藤教行店長

2022年末に開催された「アミノバイタル全日本最速店長選手権 in Zwift 2nd」、日本で一番Zwiftが速いプロショップ店長を決める本大会の二代目勝者となったのが、佐藤教行店長だ。大阪南部のサイクリングスポットにほど近い富田林に店を構えて6年目。トレック&ボントレガーをメインに扱い、遠方から訪れるお客さんも多い

バイシクルステップ

Bicycle Step
大阪府富田林市甲田3-9-5
電話/0721-69-7802
営業時間/ 12:00〜20:00(平日)、12:00〜19:00(土日祝)
定休日/月曜、火曜

ズイフト最速店長2nd ズイフト最速店長2nd

本誌名物企画「最速店長」。今やオンロードだけでなく多岐にわたって開催される本レースだが、第2回の「Zwift」版最速店長選手権の接戦を制したのが、今回登場してもらう佐藤教行店長。しかし彼がZwiftを始めた2年半前には、この勝利は想像もつかなかったという。

「私はYou Tubeのレース動画配信を観たことがきっかけでZwiftを始めたのですが、早々にトップレベルのケンタさん(サイクルワークスフィンズの遠藤健太店長)たちとレースに出てみるとあっという間にちぎられて、『こんなに速い人たちがいるんだ!』と驚いてしまって……」。かつてはヒルクライムレースでの表彰台に乗るほどのアスリートであるうえ、負けず嫌いな性格もあり、そこから熱心にZwiftに取り組むように。

「勝つためには実戦で強くなろうと考えて、コンスタントにレースに出るようにしました。徐々に勝利を重ね、そこから上のカテゴリーでも展開や着順に絡めるようになり、一緒に練習する仲間も増えていきました。必ず連覇を狙ってくるケンタさんに対抗するための特訓を仲間と行ったりして。そうしてつかんだ勝利なので、とてもうれしいですね!」

オンラインサイクリングサービスだからこそ、いつでも遠くの人々と競い合うことができる。そしてオンライン上で仲間が増えて、レースや自転車を楽しむ輪が広がってきた佐藤店長。あなたもZwiftと共に、新しい世界を開いてみよう!

 

ズイフト活用のポイント!

オンロードだけでなくオフロードサイクリングも楽しむ佐藤店長は、インドアサイクリングのZwiftをいかに活用しているのか?

ポイント1
目的に合わせて自由に利用できる

「私は基本としてZwiftをレース目的で使用しています。カテゴリごとに行われるレースを積極的に活用して、実戦で練習を重ねることを意識しています。その中で自分の苦手な強度帯や維持できる出力と時間を把握して、それに合わせて足りない領域を意識して攻めることでフィジカルやレースの勘どころを養っていく感じですね。もちろんサイクリングのベースとなるような長時間低強度で長い距離を走り切るためのトレーニングや、フィジカルを向上させるためにメニューに従ってこなすワークアウトも選択することができます。目的によってさまざまなライドをこなすことができるのがZwiftの魅力ですね」

佐藤教行店長

A ニガテな要素を把握しやすく、対策も豊富に選べる!

ポイント2
“隙間時間”を活用して効率的にトレーニング

ショップの経営やバイクメンテナンスだけでなく、育ち盛りの男女4人の子育て真っ最中という佐藤さん。金剛山系や河川敷サイクリングロードの近くが拠点でも、なかなかまとまった実走時間を確保することが難しいものだ。「そこで、ショップの開店前や営業終了後の隙間時間を活用して出走しています。Zwiftだと着替えてバイクをセッティングして、といった準備する時間を短縮することもできますし、何よりどのタイミングで出走しても、オンライン上で人と一緒にライドすることができますね。場合によっては、コース上のペーサー(一定のパワー・ペースごとに走り続けているCUP)に合わせて脚を回すことで、一定以上のトレーニング効率を維持することができています」

佐藤教行店長

A 準備はあっという間に終了! 限られた時間で高効率にライド

 

Zwiftの基礎知識

基礎1 ワークアウト

ズイフト画面

対象とする強度のフィジカルを向上させるためのメニューについての呼称。Zwiftでは、世界中のトレーナーや選手が提案する膨大なワークアウトを誰でも選択して実践することができるだけでなく、スマートローラーとリンクすることで最適な負荷がかけられる

基礎2 FTPとカテゴリー

ズイフト

自身のパワーを把握する際に指針となるのが、1時間維持可能な自身の最大強度を指す「FTP」。そしてこのZwiftでは計測したFTPデータに基づき、A〜Dのランクと女性限定のカテゴリーがあり、出走できるレースやライドを選択することができる

基礎3 Zwiftレース

ズイフト画面

Zwiftの楽しみ方の最もメジャーなものの一つで、コースや距離、時間ごとに出走するものを選べる。カテゴリーとしては、下から上に挑戦すべく参加することは可能。逆は不可のため、下のカテゴリーレースで無双!ということはできない

 

Zwiftの「クラブ」ライド機能でもっと広がるライド体験

佐藤教行店長

コロナ禍の真っただ中に、お客さんの中で人気が出たことから佐藤さんが注目していたZwift。「開店の準備や業務の合間に流すYouTubeで、ズイフターの“シゲさん”のレース動画配信チャンネルを観るのにすごくハマったんですよね。彼はトップのAカテゴリーのレースに果敢に挑戦して、だけど最後はちぎれてしまって、だけどまた挑戦してというのがお決まりの展開なんですけど。そんな姿に熱くなって、自分もやってみたい! と思うようになりました。ただ、レースのことや細かい内容がよく分からなかったので、SNS上でメッセージを送ってシゲさんにコンタクトを取り、一緒に走らせてもらうことから始めました」。そうしてSNSからオンライン上でのコミュニティの輪に加わった佐藤さんだが、何と2023年現在のZwiftサービスでは「クラブ」機能が追加されている。ユーザーであれば誰でも立ち上げ、参加することができるこのコミュニティ機能は、決まった時間に一緒におしゃべりしながらロングライドをするも良し、ワークアウトをクリアするためのノウハウを共有するのも、一緒にレースに挑戦するのも自由自在だ。

「コミュニティ内での『スプリント練』といったZwiftならではのライドノウハウを共有することができるのもユニークですね。これからクラブに入ってみるなら、動画配信やSNSをチェックすればそのクラブの雰囲気などもつかめますし、マナーさえ守れば誰でも基本はウェルカムです。オンラインからのリアルイベントでのつながりも増えていくでしょう。ぜひ皆さんもZwiftとコミュニティライドを楽しんでみてください!」

 

Zwiftの基本のキ! 佐藤店長の使用アイテムは?

アイテム1 PCやタブレット

ズイフトで使うノートPC

Zwiftをプレイするためにまず必要なのが「アプリ」と「デバイス」。スマホ、タブレット、PCにZwiftアプリをインストールしよう。ユーザー登録は誰でも無料で、サービスを使うためには月額1650円(税込)が必要。サブスクはいつでも解除できる

アイテム2 スマートローラー

スマートトレーナー

マストで必要なものではないが、Zwiftをより楽しもうと思ったらできればそろえたいのがスマートローラーだ。佐藤さんが使用するのはワフー・キッカーコア。「ライドフィールは申し分がないし、スプリント時のもがきの安定感が気に入っています」

アイテム3 手元のスマホ

スマホとアミノバイタル

バイク横に置いておくと便利なのが、手元から操作するためのスマホ。Zwift専用のアプリ「Zwift Companion」を活用すれば、クラブ機能を利用できる。その他にもボイスチャットアプリ「Discord」などでライド中の仲間との会話を楽しむ

 

参加ウェルカムなZwiftクラブを大紹介!

ここでは佐藤店長やZwift公式がオススメするクラブをピックアップして紹介しよう。

CULB 01 JETT(Japan eSports Tempting Team)

カテゴリー:グループライド

ジェット

オープンなライドで本格的にチャレンジ!

Zwiftでのグループライドを中心としており、「JET機のように勢いがあり、一度私たちのグループライドに参加されたライダーがまた参加したくなるようなチームとなるように」名付けられたJETTは、早朝のライドや長距離長時間イベントを開催している。イベント中はチャットが頻繁に交わされており、気軽にライドが楽しめるぞ

代表者:Tsutomu Iwabuchi
Facebook:https://www.facebook.com/groups/946466742440494

CULB 02 ZWC(Zwift Warriors Cycling)

カテゴリー:レース

ZWC

強豪ズイフターの集う“ガチ”なレースチーム

レース志向のズイフターが集まるZWCは、Zwiftが開催するZwift Racing Leagueというオフィシャルレースイベントにも精力的に参加。サイクルワークスフィンズのケンタ店長をはじめとした国内の強豪アマチュアレーサーも多く所属しており、トップカテゴリーであるAカテゴリーレースを中心に活動している

代表者:Kenta Endo(@FinKnt )
Twitter:https://twitter.com/team_zwc

CULB 03 EMU SPEED CLUB

カテゴリー:レース、オフラインライド

エミュー

オンオフ共に楽しく強くなる!

EMUは定期的にZwiftレースが開催されるオンラインのみならず、リアルのヒルクライムやシクロクロスにも精力的で、「何でも楽しんで強くなる」チーム。Zwift公式イベント化したEMUレースなど毎回工夫が凝らされたイベントを開催しており、参加するモチベーションにもつながるだろう

主催者:えーぞう(@Pma1111 )
Twitter:https://twitter.com/emu_speed

CULB 04 ZEAL

カテゴリー:グループライド

ジール

Zwiftクラブでにぎやかにレースを

クラブ機能をフルで使ったイベントや交流が盛んなZEAL。「たぶん一番緩いクラブなのではないでしょうか。性別も年齢も関係なく、Zwiftを和気あいあいと楽しみたい人たちのコミュニティです。レースでもカテゴリーが分けられていますし、Discordで皆で会話を楽しみながら脚を回しています」(佐藤店長)

主催者:シゲさん(@zwift_zeal)
Twitter:https://twitter.com/zwift_zeal

 

「クラブ」機能とは?

2022年に本格始動したのが「クラブ」機能。誰でも簡単にクラブチームをZwift内に作成することが可能だ。以下のコンパニオンアプリを使えば、クラブが主催するワークアウトやライドイベントを好きな時間に好きな分だけ作成することができる。仲間を集めて楽しむこともできるし、既にあるクラブに参加して、Zwiftで新しい仲間を見つけることも。ズイフターはぜひ使ってみよう!

ズイフトコンパニオン

iOSコンパニオンアプリ
Androidコンパニオンアプリ