ツール・ド・おきなわ 市民210kmは高岡が王者奪還!
目次
国内最長の市民レースが行われるのもまた、ツール・ド・おきなわの大きな魅力だ。1年の集大成として、多くのホビーサイクリストが目標としている。距離は最長の210kmから、140km、100km、50kmの4種類。沖縄本島北部のやんばるを舞台に、どのカテゴリーも熱い戦いが繰り広げられる。第31回大会の今年、140kmにマスターズクラスが新設された。
210kmは高岡亮寛が優勝。通算6勝目をあげた
市民レース210kmは、名護市21世紀の森体育館前をスタート。本部半島を抜けて沖縄本島の西海岸に出る頃には、8人の逃げグループが形成されていた。この中には、今年初出場ながら有力選手として注目されていた阿曽圭佑も含まれていた。この逃げはそのまま一回目の普久川への上りに突入。上り区間に入ると逃げ集団はばらけて頂上を通過。メイン集団とは最大で約8分のタイム差がついた。
本島北部の奥を通過して、2回目の普久川の上りへ差し掛かる頃には、先頭に阿曽と元山高嶺の2人になっていた。メイン集団が普久川に差し掛かると、優勝候補の井上亮がペースアップ、それに2017年までこのレース3連覇を含む5勝をあげている高岡亮寛が付いた。
この流れから先頭は11人になり、東海岸のアップダウンを行く。この区間でふるい落としが掛かり、多くの応援が駆けつける羽地の上りで先頭は高岡、井上、松木健治の3人に絞られた。最後は3人のスプリントを制した高岡が優勝。大会最多6勝目をあげた。この210kmのアベレージスピードは時速38.99kmだった。
これまでで一番嬉しい勝利
2回目の普久川の上りで抜け出したのは?
井上君が行ったので付いていった。あの上りのスピードはかなり速かったと思います。上りの中腹くらいまでに何人か追いついてきた。ハイペースだったので、かなり絞られたと思う。
レース全体のペースはどうでしたか?
タイムで言うと昨年よりも遅いですが、序盤で逃げができて8分の差ができてそれを追い上げたので後半は速かったのではないでしょうか。
逃げが決まったのは想定内だった?
いえ、(逃げに入っていた)阿曽君が強いというのは聞いていた。優勝候補の1人かなと。なので、スタートから行ってくれたのはラッキーだなと思いました。このコースで、スタートから行って勝つというのは過去ない。8分差はちょっと警戒しました。普久川の頂上でも5分くらい差があった。チームメイトにも、集団のペースが落ちないように頼んで協力してもらって走っていました。
15人くらいで逃げを追走して、途中落車もあって10人くらいに絞られていきました。(逃げとの)タイム差が3分になってきたところでこれは大丈夫だなと安心しました。人数が減るのは自分の望む展開。20人くらいでフィニッシュまで行ってしまう年も過去あったのですが、そういう展開にはしたくなかった。キツイレースにしたかった。
羽地の上りで人数が絞られましたね
羽地の上りに入る手前のトンネルまでは、牽制が入ってペースが上がらなかったです。上りに入って一気にペースをあげたんですが、そこで一気に3人まで人数が減ったのは意外でした。
最後の勝負は?
井上君が地脚があるタイプだったから、逃げたかったはず。その彼から逃げるのは難しい。絶対に追いついてくるので。3人でスプリントになるのは仕方ないと思っていました。ラスト1kmは井上君先頭で牽制が入って、ラスト300mまでそのまま。最後はスプリントで松木さんを警戒していましたが、自分が先に仕掛けて勝つことができました。
率直な今の気持ちは?
やっぱりうれしい。なぜかはわからないけれど、(過去5勝のうち)これまでで一番嬉しいですね!
1位 高岡 亮寛 Roppongi Express 5:19:32.730
2位 松木 健治 VC福岡 +00:00.147
3位 井上 亮 Magellan Systems Japan +00:01.508
4位 持留 叶汰郎 thcrew +00:18.356
5位 森本 誠 GOKISO +00:19.137
6位 中村 俊介 SEKIYA +02:53.312
7位 岡 泰誠 SBC Vertex Racing Team +04:36.715
8位 紺野 元汰 SBC Vertex Racing Team +04:38.465
9位 西谷 雅史 チーム オーベスト +05:58.351
10位 阿曽 圭佑 あそクリニック +06:36.078